バッテリー (4) (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 311
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043721047

作品紹介・あらすじ

「戸村の声がかすれて、低くなる。『永倉、おまえ、やめるか?』身体が震えた。ずっと考えていたことだった…」強豪校・横手との練習試合で打ちのめされ、敗れた巧。キャッチャーとして球を捕り切れなかった豪は、部活でも巧を避け続ける。監督の戸村はバッテリーの苦悩を思い決断を告げる。キャッチャーを吉貞に-と。同じ頃、中途半端に終わった試合の再開を申し入れるため、横手の天才スラッガー門脇と五番の瑞垣が新田に現れるが!?三歳の巧を描いた文庫だけの書き下ろし短編「空を仰いで」収録。

感想・レビュー・書評

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  • 2、3歳で巧と豪が、会っていたとは、ビックリした。

  • 季節が変わる巻だったが、情景の描写が丁寧で自分も新田に行ってみたいと思えるほどだった。それぞれの思いが出てきて、上手く伝わらない、伝えられない葛藤があって、のめり込めるものがあるっていいなぁ。と思った。これからどんな展開になるのか気になる。

    ★自分をさらけ出せない人間は、脆いのだ。跪いて泣いて、弱さももろさもさらけ出せる者の方が、強くてしなやかなのかもしれない。

    ★野球が好きだと言う単純な想いをみんな、それぞれで形にしていく。

    ★いつ、どこで、何に、誰に出会うかなんて、わからないじゃないか。予測どおり、計画どおりの未来なんて、4見捨てられた広告ビラみたいに、意味なくて頼りなくて、どこかに飛んでいってしまう。ここを行けば安全で豊かな将来があるからと教えられた道が、色褪せて、薄れていく。足場もない岩壁と高くそびえる山の頂を見てしまった。もしかしたら、この壁を登れるかもしれない。そう思ってしまった。

    ★自分に向かい合うことが1番、しんどい。向かい合わなくてすむのなら、自分の限界や弱さから、目を背けることができるのなら、幸せだと思う。

  • 5巻へつづく

    だからこの表紙なのかあ、、

  • 豪の苦悩。
    横手二中との試合で、崩れてしまったバッテリー。
    いつもの巧の自信も影を潜め、今回は、野球を辞めようかどうかの瀬戸際で思い悩む豪と、うじうじもやもやしている巧を描く。

    今回は、いつもに増して精神論的な話だった。
    不安を抱えきれず、自信を喪失して、
    いつか野球をやめる日がくるとしても、
    今はもっと、のびのびと野球していて欲しいと思ってしまうのだが・・。
    まだ中学生なのに、と、子ども扱いしてはいけないことはわかりつつ、
    それでもやっぱり、まだ中学生なんだから。
    限界を決めつけてしまうには、早すぎるだろう?

    それにしても、巧。
    豪を引き上げるのは、巧しかいないじゃない。
    他の人のお膳立てがあったとしても、最後に背中を押すのは巧じゃないと。

    いつまで突っ立ってるんだ、ともどかしく、
    巧の背中こそ押してやりたくなった。

  • 吉貞っていいよね。

  • 苦しいな。天才のそばにいる人間の苦悩。功にも悪気はない、本当にわからないのだと思う。自分にとっては一大事でも、他人にとってはたいしたことないことだったりする。それに気づくと気持ちは楽になる。

  • 【概略】
     活動停止によりほぼ強制的な形で引退を余儀なくされた三年生に引退試合として強豪・横手二中との練習試合を画策、紆余曲折の後、強引な形で試合が開催された。そして、中断された。短くも濃密なゲームの最中、崩れたのはピッチャーの原田巧ではなく、キャッチャーの永倉豪だった。日常に戻り、野球部としての練習が始まってもなお、豪は失った自信を取り戻せず、巧との投球練習すら避ける。一方、中断された引退試合を再度開催すべく、新田東中の海音寺と横手二中の瑞垣は、策を弄する。

    2020年09月15日 読了
    【書評】
     安定の野球に対する描写のなさである(笑)もう、それでいいんだよね。試合の結果が、あとに続く登場人物のストーリーに大いに資するものであるなら、明確に記載する必要があるのだけど、そうじゃないからね。・・・って、主人公の中学校は負けたのだけども。ピッチャーが負けたのじゃなく、キャッチャーが崩れたってのが、屈折してていいと思ったよ。受ける人がいなかったら、いくら剛速球投手だって、成立しないものね。
     うーん、やっぱり「高校野球」ぐらいの設定にしておいた方がよかったのかなー。でも、小学生あがり(中学校一年生)が凄い球を投げるって設定じゃないと、原田巧としての「尖り感」は出てこないし、思春期真っ只中の中学生って設定じゃないと、自身の葛藤・周囲の葛藤・自身と周囲との葛藤は際立たないしねぇ。難しいところだ。瑞垣くんと海音寺くんが、やたら大人すぎるんだよね(笑)どんだけ寝技覚えてるのよって羨ましく思う(笑)
     なんというか、自分の苦しみは自分でしか癒せなくて、克服できなくて・・・ってのは、大人の階段を上っていくうちにわかったりするものだけど、巧と豪は中学生で見事に分かり合ってて。換言すると、わからざるを得ない領域にお互いを置いてて。その辺りが見てて辛くもあり、羨ましくも思う。「好き」「友達」=「傷をなめあう」だけじゃないよね、みたいな。
     この巻あたりから策士・瑞垣の苦悩と、その隠れた本音・否定したい本心をほじくろうと、またまた策士・海音寺のやりとりが深くなる。時に禅問答のように、時に踏み込んで切りつけあうように。この描写を良しするかどうか、この辺りも読者としての好みは分かれるのかなぁ。「児童書」「中学生」という要素を外して(横に置いて)読む分には、自分には大いに楽しめたなぁ。
     よくよく考えると、こういう「児童書はこういうもの」「中学生はこういうもの」って、大人の決めつけかも。ある意味「子どもは細かなココロの機微、わかんないでしょ?(ふふん)」って侮ってるのかもね。いやいや、若い頃からそういった細かなところに共感する子たちだっているからね。・・・なんて思ったりもした。

  • 野球の勝敗が大事か、打者を打ち取る事だけが大事か。。。

  • 瑞垣俊二、登場。

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著者プロフィール

1954年、岡山県生まれ。青山学院大学を卒業後、小学校講師を経て作家デビュー。「バッテリー」シリーズで野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を受賞。『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。児童文学から、ミステリー、SF、時代小説など幅広いジャンルで活躍している。著書多数。

「2021年 『にゃん! 鈴江三万石江戸屋敷見聞帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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