タイガー&ドラゴン〈上〉 (角川文庫)

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  • 角川書店
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043725069

作品紹介・あらすじ

幼い頃に笑いを失ったヤクザの虎児。息子の夢につきあって借金を作る落語家・どん兵衛。笑いを捨て、裏原で服屋を始める竜二。借金の取り立てが縁で三人は出会い、落語で借金を肩代わりすることになる。謎の女・メグミも加わり、浅草と裏原を舞台に、落語のネタさながらのトラブルが繰り広げられる。「三枚起請」「芝浜」「饅頭こわい」「茶の湯」「権助提灯」「厩火事」の6篇のシナリオ+落語のW収録の上巻。

感想・レビュー・書評

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  • 両親を喪って以来、笑うことが出来ず冗談も言えなくなってしまった流星会のヤクザ・山崎虎児。しかしある日、借金を取り立てるはずが落語家・林屋亭どん兵衛の落語を聴き「弟子にしてくれ」といきなり入門。教えて欲しい噺はこれまたいきなり大ネタ「三枚起請」。案の定うまくいくはずもなく、初高座が失敗に終わった虎児は「三枚起請」が出来る唯一の弟子を紹介してもらう。その弟子こそ、どん兵衛の息子にして落語家を廃業した売れないデザイナー・谷中竜二だった――落語の世界と現実で起こる騒動と人情が融合した時、新しい落語が生まれる! 宮藤官九郎が描く、笑いを失ったタイガー・山崎虎児と笑いを辞めたドラゴン・谷中竜二の二人を中心とした落語ドラマの代表作。

    落語心中も始まったし、読書も落語に寄ってみようか、まずは私にとって落語のファーストインプレッションであるタイガー&ドラゴンのノベライズ……と思ったんですがクドカン作品はノベライズしちゃいけない決まりでもあるのか、あまちゃんと同じ脚本集です。吾輩は主婦であるもノベライズじゃなくて脚本だしね。なので作品を見てから読む方がいいかも。でも前に見たのは落語一年生の時分の2009年だったっけ……なのであんまり覚えてないのですが、それでもやはりクドカン脚本のパワーってのにぐいぐい引きこまれていきますね。めっちゃ面白かったです。
    落語の内容と本編の内容がリンクする、落語の本歌取りのような作風はちりとてちんでもそうですが落語を知らない若者であった私(放送当時高校三年生)に虎児(小虎)が本編であったドタバタ劇をうまく落語に落とし込み、当意即妙!なサゲをつける、それが実に爽快で落語ってなんて面白いんだ! こんなすごいものがずっと昔からあったなんてすごいな~! なんで今まで知らずにいたんだろ! ととにかく感動したものであります。05年の落語ブームのきっかけでもあった(だよね?)この作品、今また落語心中で落語ブーム再来の動きを作ろうとしておりますが、ぜひぜひタイガー&ドラゴンも見直すなりこの脚本なりを読んでほしいところです。
    と所感はこの辺にして好きな話は落語すげえ!ってサゲに感動した(あ、じーんときたっていう意味ではない)「饅頭こわい」、昔からなんでこんなひどい噺があるんだといまいちわからなくて、むしろ嫌いだったけど、落語にふれて早数年、考えが変わってきて今回改めて読んで泣いてしまった「厩火事」でしょうか。うん、この「厩火事」は泣けるよー。「厩火事」の本質を描いてるよね。「明烏」も好きなんですけど下巻ですね。まて次回! あ、あと題材になった落語の速記もついてます。

  • シナリオ本は初めて読んだけど、ぷぷぷと笑えるほどおもしろい。またドラマ見たくなったし寄席にも行ってみたい。収録されているので落語を初めて読んだけど、そちらも読みやすくて面白かった。

  • これは面白い

  • レビューは下巻

  • 名作です。

    TVは、と言いたいところですが、シナリオ本も素晴らしいです。
     一 TVは一回毎に落語を翻案した章立てですが、原作がついています。
     二 逆から何から、全て脚本があります。笑うも嗤うも、泣くのも全て脚本どおり、ということが分かります。

    映画はともかく、TVフォーマットでは当代随一、凄いぞ宮藤官九郎。

  • TBSドラマのタイガー&ドラゴン。
    その小説。

    タイガー&ドラゴンは
    古典落語と、今起きてる話がうまくリンクしてて、
    うまく毎回落ちがつく
    というよくできた物語。



    笑えて泣ける。
    本もよかった。
    なんなら、本の方が良いくらい。

  • たまに一気に読み返したくなる。おもしろい。落語ってすごいなあ。自然で早めの台詞回しの中に、たまに、ドキッとすることが入ってる。

  • 下へ続く。

  • 中身が詰まってて読むのに時間がかかった…ただセリフを連ねただけのシナリオを読むと、あのセリフ、このネタが、複雑に絡み合って、ココ一発でビシッと決まっているのが改めてわかって、本当に感動するし驚く。余計なセリフはひとつもないんだよ。ホントにすごい。クドカン天才です。上巻の中では、「饅頭怖い」と「厩火事」が好きだねどうも(笑)現実のストーリーと、高座のストーリー、落語中のストーリーが絡み合い(この辺の手法は、「キャッツ」に通じてる…さらに洗練されてる)現実のキャラが噺の中で扮装するからさらに複雑味を持たせることが出来る。全話を通じて出てくるキーワード(ナンとかレロックスとか)のつながり具合も超たまらん。

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著者プロフィール

宮藤 官九郎(くどう かんくろう)
1970年生まれ、宮城県栗原市出身。日本大学芸術学部放送学科中退。脚本家、俳優、作詞家、作曲家、放送作家、映画監督、演出家、バンド「グループ魂」のギタリストなど多彩な活動で知られる。劇団大人計画所属。
2000年、『池袋ウエストゲートパーク』の脚本が出世作となった。『木更津キャッツアイ』『タイガー&ドラゴン』も担当して名を轟かせる。2005年『真夜中の弥次さん喜多さん』で映画監督デビュー。NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の脚本を担当。シナリオのノベライズを拒んでいる。

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