幸福な遊戯 (角川文庫)

制作 : 角川書店装丁室 
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レビュー : 189
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043726011

作品紹介・あらすじ

ハルオと立人と私。恋人でもなく家族でもない三人が始めた共同生活。この生活の唯一の禁止事項は「同居人同士の不純異性行為」-本当の家族が壊れてしまった私にとって、ここでの生活は奇妙に温かくて幸せなものだった。いつまでも、この居心地いい空間に浸っていたかったのに…。表題作「幸福な遊戯」(「海燕」新人文学賞受賞作)の他、2編を収録。今もっとも注目を集める作家、角田光代の原点がここにある。記念碑的デビュー作、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館にて。
    やっぱりこの人の作品はどれを読んでも痛い…。
    頑張って最後まで読んだけど、元気なときじゃないと無理。

  • 最近暗い気分でいたのに…
    「幸福な遊戯」というタイトルから安直に
    少しは幸福な後味の残る小説かな…とか考え、
    予想に反して、暗い気分に拍車がかかりそうな本を読んでしまいました。

    3つの短編小説が入っている本ですが、
    どの話にも不安感・虚しさ・孤独感・喪失感が蔓延してました。
    そのせいで私の沈んだ気分が増長されたのか、
    読む前からそうだったのかは分からないけれど、
    普段見ないようにと奥のほうにしまっている
    満たされない、という感覚をぐいと前に引っ張り出された気分です。

    2話の「無愁天使」は、途中で吐き気がしてくるぐらいで…
    読むのを断念しようかと思いました…。。

    3話の「銭湯」が、私は一番身近に感じました。
    主人公は自分の部屋のことを「つづくの部屋」
    と途中で呼びます。
    昨日や一昨日の「つづき」のような変わらない日常で、
    自分はどうしてこうなんだろう、と思い
    違った人のようになりたいと思っても変わらない。
    無理矢理服を着替えても、わざとはめを外しても変われない、
    見ず知らずの人といきなりホテルで寝ても、
    会社を辞めても、嘘をついても、変われない。

    「逃げる」とか「逃げてばかり」とか、
    忠告してくれるような良い人が世の中にはいて、
    でもその言葉の意味が未だに理解できない私は、
    逃げれるものなら逃げてしまいたい、と思う。
    遠くにいったって、何をしたって、
    逃げきれたような気でいるだけだとか、
    思えてしまう私は、「銭湯」の主人公の気持ちが
    とてもリアルに感じれました。

    だけど心の中に穴が開いたような感覚は、
    最近は怖くてなるべく欲しくないので、
    とても共感できる部分があったけどもう読みたくない。。。

  • 角田さんの処女作を収めた作品集。3品とも、かつて私が読んだ角田作品のどれよりも、骨太な文学でした。

    人間を見つめ抜いて、そこからかすかな希望を見出す、文学の王道です。

    しかし、後の作品に比べて、描写がこなれていないのは事実。
    読み手を意識した書き方、すなわち大衆性の獲得が課題。

    しかし、しかし。
    後に熟れていく=売れていくことは、時代が証明してくれているので、角田さんは今後も楽しみです。

  • 表題作他2編を収めた短編集。3作とも人事じゃないくらい寂しい話。特に家族や自分の育った家庭に思うところのある人は、身に摘まされるんじゃないかな。かく言う私がそうなので。
    この本を読んでいて思い出した話がある。
    人は生まれてから暫くは後ろを向いて歩いてるんだって。それがいつからか前に向き直る。生を始点、死を終点にした時間軸を思い浮かべて貰うと解りやすい。子供の頃見るともなしに見てるのは、生まれてきたこと、自分を育む家族、出生や生きる意味等『生』に纏わること。でもいつしか向き直った先にあるのは『死』。生来の家族じゃなくて自分のこれから築く家庭、家族。どう生きるかを越えてどう死ぬかを見る様になるって。この話聞いた時、前に向き直れない人間は、生き辛さを抱えて行くことになるんだろうなって思ったんだよね。
    「幸福の遊戯」に出てくる3人の女性は、前に向き直れなかった人間なんだろうと思う。そして私自身同類なのかもしれない。だから寂しさが他人事じゃなかったんだろうな。
    読むのに少し覚悟のいる話かもしれない。

  • 角田光代のデビュー作。
    けっこう狂った感じ。
    もはや共感はできないほどの
    おかしさだけど、
    いつも描こうとしているだろう
    普遍的なテーマが原点を感じさせる作品。

  • 途中挫折

  • 風邪を引いて、胸がむかつく状態で読むのには向かない本です。

    いずれも家族をテーマにした作品ですが、いわゆる"普通の家族"は憎むべきものとして、あるいはどこか憧れのものとして描かれます。

    どちらが著者の本音なのでしょうか。普通に生きる事を拒否(あるいは逃避)しつつも、いつかは普通の幸せを得たいというのか、あくまで拒否し続けるべきと言いたいのか。多分、著者自身こたえを出せていないのだと思います。

    中途半端とも言える結末です。そのあたりはデビュー当時の重松さんを思い起こさせます。この作品も角田さんのデビュー作だそうです。その後、どんな作品を書いていくのか、気になる作家さんです。

  • 作品の描写は、女性の嫌な内面をえぐりだしている。嫉妬や独占欲は誰しもが持っている感情だから、核心をつかれたと思うのかもしれない。
    角田光代さんの作品は、人ってどうせ本心はださないもんだ、けど、どうやってそれに向き合うかを考えさせられる。

  • 胸の痛くなるような日常。
    それはきっと肉親との関係性。

  • 幸福な遊戯、無愁天使、銭湯

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