恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。 (角川文庫 か 39-7)
- 角川グループパブリッシング (2009年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043726073
作品紹介・あらすじ
「褒め男」にくらっときたことありますか?褒め方に下心がなく、さらっと、しかし自分は特別だと錯覚させるくらい上手に褒める。褒められてキャラが変わった女は数知れず。ついに遭遇した褒め男の言葉に私は…。彼と別れた後、一人分の鰆を買った時のぞっとするようなさみしさ、手とか指や初デートに表れる男の本質-。恋愛や人生のヒント満載!著者と、ゆるゆると語り合っているうちに元気になれる、傑作エッセイ集。
感想・レビュー・書評
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エッセイが好きで、角田光代のものもこれで3冊目なんだけど、他の作家のものと読み比べてみると彼女には澱みがないのが印象的だった。
女性作家のエッセイはともすれば内面を書き出すうちに過去のドロドロや「〜すべきだと思う」みたいなものが多くなってくるが、角田光代にはそういうものを感じない。
人間らしいし、いわゆるさばさば女とは違うし湿度がないわけでもないのに、自分の中の嫌な感情や思い出も「そういうこともあるよね」と割り切っている。
そういうところが読みやすいしとっつきやすい。
深い悩みを相談しても、深刻になり過ぎずに「そうなんだー」と軽く聞き流してくれそうな、でも突き放すわけでもない感じがすごく友達になりたくなる。
本書では外国で高山に登ることになったときの彼女の心の内が「こんなはずじゃなかった、おうちに帰りたい(中略)だいたい私はいつだって読みが甘いのだ……と、さまざまなネガティヴ思考が頭のなかを怒濤のように駆けめぐる。(中略)泣いてもどうにもならないから、泣かずにただひたすら歩き続けたけれど」などと書かれていて私と同じだ!と嬉しくなったりもした。
もっとも角田光代はありえないほどの仕事の量をこなし賞を取り、プライベートでも歯を食いしばっていたりと、私とはまるで違うのだけど。
それでも「私もそうだ!」と思わせてくれる、友達の友達にいそうなのが角田光代なのだ。
この本を読んで、更に彼女のことを知りたくなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
角田さんの、風変わりで面白い人柄が溢れ出るようなエッセイ。
ちと友人としては付き合いづらいところもある気がするが、深く付き合うとそのスルメのような味わいが感じられるような、そういう人なんだろうなぁと楽しく読んだ。けっこう時間かかったけれど。
さて、やはり人生は「恋をして、夢をみて、旅をしないとな」ということを改めて思った。
とりあえず今年は旅に出るぞ。それも何度もだ。 -
あとがきにもあったが、20代から40代の女性は忙しい
友達と馬鹿話してゆっくり飲むなんて時間なかなか取れない
激しく共感
20代に毎日のように友達と話しして、飲みに行って、くだらない話しをして、お茶をして、買い物して
本当に貴重な時間だったんだと思う
だからといって、今が不幸なわけではない
でも、この本を読んでわかる!って思ったり、私だったら、、と考えたり
会話してるような気持ちになれる本でした! -
30代後半、これから私が迎える年齢。基本的な『私』の生き方、考え方は変わらないだろうなという予感はある。
角田さんの飾り気のないエッセイは、人生の先輩として、「あぁ、そんな考え方もあるのか」と参考になる話や、くだらなくて面白い話もあり、読んでいて楽しかった。
一緒におしゃべりしているような錯覚に陥る、気楽に読める本だった。 -
今までで読んだエッセイの中で3本の指に入るくらい好み
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「恋するように旅をして」を読みましたがとても面白かったので、こちらも読んでみます。
小説「八月の蝉」とのギャップが気持ちよかったです。「恋するように旅をして」を読みましたがとても面白かったので、こちらも読んでみます。
小説「八月の蝉」とのギャップが気持ちよかったです。2022/04/13 -
「恋するように…」もエッセイですか?
この「恋をしよう…」はかなり女性向けな感じでした。ちょうどこれを書かれた頃の角田さんと歳が近いこともあ...「恋するように…」もエッセイですか?
この「恋をしよう…」はかなり女性向けな感じでした。ちょうどこれを書かれた頃の角田さんと歳が近いこともあり共感する部分が多かったです。2022/04/13 -
こちらも旅のエッセイです。
旅行中のドタバタがコミカルに書かれています。
おすすめですこちらも旅のエッセイです。
旅行中のドタバタがコミカルに書かれています。
おすすめです2022/04/13
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年を重ねることの面白さみたいなもの
きっと10年経っても、わたしはわたしが思っているほど、生きるのが上手になってない。
それでも、ひとつひとつ重ねていくうちに、今は感じられない面白さ、楽しさ、苦さまで、感じられるようになるんじゃないかな。
それが少し楽しみだ。 -
こんな飲み会があったら、夜通し飲んじゃいそうだなぁ。
気兼ねもしない、
見栄も体裁も気にしなくていい
だただらと続く無駄なおしゃべり。
調子はずれのようで不思議と納得してしまう持論と
とんでもエピソード。
そして角田さんは突拍子のないことを
いろいろ聞いてくるのだ。
例えば『話かけてくるのは?』
私の場合『のはらしんのすけくん』でした。-
はじめまして!
大阪に住む、猫と映画と音楽と活字中毒のプロボクサーです。
フォローありがとうございました!
角田さん、好きです(...はじめまして!
大阪に住む、猫と映画と音楽と活字中毒のプロボクサーです。
フォローありがとうございました!
角田さん、好きです(笑)
この本はかなり昔に読んだので記憶がおぼろげだけど、
確かアニメのキャラクターがクラスメートにいて
誰が話しかけてくれたかで
何かが分かる心理テストやったんですよね(笑)(^^;)
その何かは忘れてしまったけど(汗)
話しかけてきたのは
エヴァンゲリオンのアスカやったと思います(笑)(^^;)
コメントや花丸頂ければ
必ずお返しに伺いますので、
これから末永くよろしくお願いします(^^)
2014/02/27 -
円軌道の外さん
はじめまして!
というか、円軌道の外さんのレビューは
読んだ本も、知らない本も興味深く拝見させていただいてまして
...円軌道の外さん
はじめまして!
というか、円軌道の外さんのレビューは
読んだ本も、知らない本も興味深く拝見させていただいてまして
文章も、愛のある本好きの人の文章だなぁって感じで
かなりお世話になってました!
それどころか、コメントいただきまして
ありがとうございます!
それにしてもエヴァンゲリオンのアスカですか〜
意外ですね。
このテストは自分にあったパートナーのタイプです。
円軌道の外さん、もしかして
振り回されて尻に敷かれてしまうタイプでしょうか?(失礼)
こちらこそ、
ちょくちょくお伺いさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします!
2014/03/02
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角田光代さんのエッセイ集。なかなか友達と飲み会をしたり、お喋りで盛り上がったりできないコロナ禍の今、そんな時間を擬似体験できたようで楽しかった。高校の同級生との飲み会や仲の良い友達との女子会などでのお喋りって、ほんとたわいもない事や、後で思い出してもほとんど意味のないバカ話だったりするけど、そういうのってとっても大切な時間だったりするんですよね。一日も早く、みんなで集まって、そんなバカ話で盛り上がれるような日が戻って来るといいなぁ。