薄闇シルエット (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043726080

感想・レビュー・書評

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  • 自分の気持ちは口にしないと伝わらない。
    1人心の中で自分と周りを比べて葛藤するのはみんな同じ。
    『寂しい』と向き合う。

  • 独身女として生きるには、揺るぎない何か(才能とか意志とか)と複数の仲間(誰かしら結婚するから)が必要と学んだ。あと、結婚が幸せにしてくれるわけではないと。

  • 「その人はその人になっていくしかないと、チサトはきっと日々のどこかで学んだのだろう。」最後のシーン。100均のコップを持って、なにもない引っ越したばかりの部屋に一人で帰るシーン。

    「なんにもつかみとっていない、なんにも持っていない、それはつまりこれからなんでもつかめるということだ。間違えたら手放して、また何かつかんで、それをくりかえして、私はこれを持っているというものが、たった一つでも見つかればいいじゃないか。」

    本との出会いも必然。

  • 女性なら誰でも共感できる何とも言えない空虚感を、見事に描いた作品。

  • 読後感が好きじゃない。たぶん現実感がありすぎて痛いから。そして出てくる人の自己中心的なところが刺々しいから。

  • 2ページくらいで「読んだ事がある」と思った。
    それでも読み進んだのは
    なんとなく気持ちが落ちていたから。

    気持ちが沈んでいる時には沈んだ音楽を聞くのが良い、と聞いたことがある。
    本も同じかなと思った。
    流されるように生きているという感じが等身大だと思う人は多いだろう。
    ラストがどうだったか記憶にないというのは、あまり劇的ではなかったという事?

  • 一般的な女性のそのままをリアルに描いた作品。主人公と自分が重なったときにチクリと痛みます、こころが。

  • なんかひねくれた女だなぁっていうのが全体を通して
    ずっと抱いていた主人公(37歳独身女)への感想。
    今のまま変わりたくなくて、変わっていく周囲の人々を
    ださいとかかっこ悪いとかけちつけて、周囲を見返すために
    有名人と仲良くなる事で自分の価値をあげようとする。
    一番かっこ悪いのはこの主人公。
    でもそれがわかっているからこの主人公も喘いだり悩んだりする。
    共感できるとこも少しはあるけど、まぁなんか勝手に
    やってくれというのが読後の感想でした。
    話の展開は面白いからどんどん読めるけど、いまひとつ。

  • 私もなんにも持っていない。
    主人公のハナちゃんと同じ。

    だから最後のハナちゃんの決意というか開き直りのような想いに同意したくなった。
    でも心細さは消えない。
    あぁ‥、厳しい。

  • 私も金太郎飴の真ん中にいたい人なんだろなあ、、、

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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