わくらば追慕抄 (角川文庫)

  • 角川書店 (2011年9月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784043735037

作品紹介・あらすじ

鈴音とワッコ姉妹の前に現れた謎の女・御堂吹雪は、鈴音と同じ能力を悪用して他人の秘密を暴き、恐喝の種にしている。その憎しみに満ちたまなざしに秘められた理由とは? 優しくて哀しいシリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 前作の軽く優しい雰囲気に比べてこちらはちょっと重く、一話読み終える毎にあれこれ考えた。
    どちらも面白い事には変わりないのでまた続きを出して欲しい。

  • 不思議な能力を持つ病弱で美しい姉と、妹のワッコちゃんの
    ノスタルジックな昭和事件簿第2弾。
    どこか物悲しい雰囲気を含みながら、本作では
    薔薇姫という敵が出てきます。
    姉さまと同じ力を持っていて、それを悪用している。
    しかも、薔薇姫は姉さまのことを知っている?
    正体は明かされてはいないから、きっと続くんだよね?
    前作もそうだったけど、読み始めた時に想像している
    事の成り行きとは、全く違う結末がいつも待っていて
    そこに優しさや温もりを感じる終わらせ方をしているから
    安心して読むことができます。

  • わくらばシリーズの2冊目。
    光あるところ影があるように、白魔術と黒魔術があるように、ブラックジャックにドクターキリコがいるように、好敵手登場ってのは読者にとってワクワクするもんだ。また良き理解者の造反と復活、なんていう常套手段の展開もあり、結構盛り上がりのある巻となっている。

    昭和30年代を語るのに「戦争」と「貧困」を忘れたらアカンと思う。その時代をリアルに生きてきた人は忘れても良いかも知れんけど、後で生まれた人が、その時代が背負ってたものを意識せずに「あの頃は良かった」と語るのは、魂が入っていないノスタルジーにしか過ぎなくて薄さを感じてしまう。

    その荷物を重すぎず、でも決して忘れることのないように意識させられるこのシリーズ。主人公の姉妹と彼女らをとりまく人々の生き方を読むにつけ「俺も日常生活をもっと大事に丁寧に過ごさないといけないな」と居住まいを正す心地よさを味わえる。

  • 薔薇姫の登場で、姉様によって明かされる謎と対峙するように、姉様をとりまく謎は深くなっていく。
    なるほど、こんな能力を持ってしまっては、長く生きられる気などしない。
    儚くて、だからこそ、美しく燃えるのだろう。

  • わくらばシリーズ第二弾。わくらば日記に続いて、人の優しさと哀しみが心を打つシリーズが、永遠と読めなくなるんが個人として寂しくなる。そして仲の良い姉妹の前に現れた謎の女性、彼女は憎しみに満ちたまなざをお姉さんに向ける。それは…

    感想は別の所に書いているので、気になった方はご自由にお読みください。

    この下の概要のリンクをクリック
        ↓↓↓
    https://twitter.com/futonneko_/status/1392798146275823623?s=20

  • 「わくらば日記」に続く、わくらばシリーズの続編。

    人や物の記憶を「見る」ことができる姉と、活発な性格の妹。そんな姉妹が知り合った刑事や関係者たちと、難解な事件を解決していくストーリー。

    短編のようにいくつかの物語が収録されているが、時系列で進んでいくので、ちょうど「日記」を読み返しながら回想しているような構成になっている。

    ただ記憶を「見る」だけではなく、状況をよく観察し、その真意を判断することができる姉の思慮深さと、誰に対してもまっすぐな妹の性格は、この本をいつまでも読んでいたいと思わせるのに十二分なものである。

    そんな姉妹だからこそ築くことができる人間関係と、ふたりが関わるキャラクターたちの魅力に虜になるでしょう。

    続編を期待します。

  • 短編集。
    宗教というものが本当に人を救うのかどうかはわからない。
    でも、きっと心の中の平安を求めて宗教と向き合っているのだろうと思う。
    金に執着する宗教はまがいものだ。
    昔そんなふうに言っていた人がいた。
    もしかしたら、ナカツギさまにはわずかかもしれないけれど本当に不思議な力があったのかもしれない。
    でも、会長に利用されるようになってから、少しずつ間違った方向へずれていってしまったように思った。
    幸せになりたい。誰でも願うことだけれど、幸せかどうかは自分の心が決めること。
    人と比べて羨んだり妬んだりしていては、きっといつまでも本当の幸せは来ない気がした。

  • 吹雪が登場したときは、鈴音との過去を気になるぅみたいな感じを起こさせたけど・・・結局なに??鈴音はなぜ死んだのか、よくわからなかった。あまりさくさく読めなかったから、途中でやめそしてまた読みって感じなので、見落としたかな・・・。

  • まだまだ続きを書いてほしいなあと思うのです。お姉さんは、その後どうなったのかまで知りたいな

  • 秦野さん、気にしてたのか。てっきりお気楽な人だと思っていました。
    ワッコちゃんの語り口は、読んでいてとても心地よいです。
    姉さまは強いですね。傷付きながらもしっかり人と接する姿が、痛々しくもカッコいい(健気と言うのでしょうか)。
    『冬は冬の花』が好きです。

  • わくらば日記を読んでいないので、いまひとつついていけない部分もあったが、昭和30年代の雰囲気は満喫できた。
    鈴音と和歌子姉妹の性格の違いが際立って、明るい雰囲気だけれど、内容は暗い。

  • 冒頭から波乱の予感。「薔薇姫」とは一体何者か?鈴音と深い因縁がありそうで気になります。続編に期待したいです(出ますよね?)。それにしても、秦野・神楽もそうだけど、茜ちゃん・レンコさんも鈴音の力のことを周りに話し過ぎだと思う。

  • 昭和の時代に、他人の記憶を読むことが出来る少女とその妹のお話。
    「わくばら日記」に続く第2作である。
    ノスタルジックな連作短編集だが、洞爺丸事故を題材とした1篇が悲しい。

  • 「人間の本性が善悪どちらであろうと、それを論ずるのは、あまり大きな意味はないでしょう。大切なのは、どんなにまわり道をしても、いつか善い存在になろうとすること……そして、そう努力する人を信じてあげることーー姉さまは、そう言いたいのでしょうか。」

    第一弾の時ほどの苦しさはないけれどら優しさと物悲しさは常に同居中。
    ステキなお話でした。

    私が長女だからか、ワッコちゃんのどことなく向こう見ずな勢いには少々辟易してしまう部分もあったりするのだけど。
    にしても、姉さまは老成というか、達観しているなぁ。
    前回からまた年を重ねたということもあるし、また常にワッコがいるから比較してしまう部分もあるのだけど。

    どのお話も良かった。
    そして、これはまだ続編があるはず!
    いつになるんだろう〜!!
    心待ちしています。

    【11/7読了・初読・私の本】

  • 人や物の記憶を読める不思議な力を持った姉とその妹が活躍する優しくも哀しい短編連作です。昭和30年代を舞台にその描写は郷愁を誘います。それぞれの過去は忘れることのできないものとし、向き会わざるを得ない厳しさも、物語のやさしい語り口により、今と未来への希望を意識させます。

  • 『わくらば日記』の続編。昭和の世界にタイムスリップできるとても優しい雰囲気の世界。それはいいけど全体としては消化不良感が強い。主人公が成長した分読みやすくなったけど何とも灰汁が抜けたというか味が薄くなったというか。悪くはないけどいまいちな感じ。

  • わくらば日記の続編

  • わくらばシリーズ第2弾。今回も『夕日の三丁目』の様な世界観に浸りつつ読了。やっぱり面白いね、このシリーズ。ワッコちゃん姉さま茜ちゃんのまるで三姉妹の様な掛け合いにホッコリし、薔薇姫の登場にドキドキし、神楽刑事の兄キの名前に苦笑し、おまわり秦野さんの〇〇にシンミリし、何だか読んでて非常に心地いいんだよなぁ。ノスタルジックな昭和事件簿なんだけど、その中で生きる哀しみや優しさとか意欲とか教えてくれる。現代人に希薄な"大事な事"を目覚めさせてくれる。読み進む度、姉さまの命のカウントダウンが刻々と迫るのが堪らなく切ない。シリーズ第3弾早く書いてよ朱川さん(笑)

  • 2012.04.30

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著者プロフィール

朱川湊人
昭和38年1月7日生まれ。出版社勤務をへて著述業。平成14年「フクロウ男」でオール読物推理小説新人賞。15年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞。17年大阪の少年を主人公にした短編集「花まんま」で直木賞を受賞。大阪出身。慶大卒。作品はほかに「都市伝説セピア」「さよならの空」「いっぺんさん」など多数。

「2021年 『時間色のリリィ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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