雷桜 (角川文庫)

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  • 角川書店 (2004年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784043739011

作品紹介・あらすじ

乳飲み子の頃に何者かにさらわれた庄屋の愛娘・遊(ゆう)。15年の時を経て、遊は、狼女となって帰還した。そして身分違いの恋に落ちるが――。数奇な運命を辿った女性の凛とした生涯を描く、長編時代ロマン。

みんなの感想まとめ

数奇な運命に翻弄される男女の恋愛を描いた物語は、主人公の遊が狼女として帰還し、身分を超えた恋に挑む姿を通じて、感動的な成長を見せます。美しい景観描写が印象的で、情景が鮮やかに浮かぶような筆致が魅力的で...

感想・レビュー・書評

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  • 雷桜 (角川文庫) | ダ・ヴィンチWeb
    https://ddnavi.com/book/404373901X/

    温かな血の通う世界――宇江佐真理の足跡 『名もなき日々を 髪結い伊三次捕物余話』 (宇江佐真理 著) | 特集 - 本の話(2016.01.10)
    https://books.bunshun.jp/articles/-/1931

    「雷桜」 宇江佐 真理[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/200302000641/

  • H29.9.12 読了。

    ・数奇な運命に翻弄された男女の恋愛小説。お游さんのような女性に会ってみたいですね。
    ・他の読者レビューにもみられるように景観の表現は秀逸でした。

  • 面白かった!夢物語のようなお話。悪人がほとんど出てこないので安心して楽しめた。

  • 宇江佐真理さんの作品を貪るように読み進んできて、未読作品は多分残り10編をきっていると思うんだけど、ここにきてこんなに凄い作品に出会うとは!

    凄すぎる。読み終わった今、焼き付くような強烈な印象が胸に刻み込まれたようで、宇江佐真理作品の私選ベスト3にランクインです。絶対に再読することでしょう。まさに珠玉の時代恋愛小説です。

  • 学生時代に時代小説はよく読んだが、宇江佐真理さんの本を読むのは初めてだった。情景が浮かんでくる美しい小説だと感じた。
    また、ヒロインである遊や遊の兄であり、庄屋の息子でありながら武士へと取り立てられた助次郎が身分が上である斉道に対しても率直な物言いや対応をするシーンが痛快で面白かった。
    遊たちの故郷の村と隣り合う藩の陰謀や、遊と斉道の絆など色々な要素が盛りだくさんの小説で、一気読みした。

  • 山あいの村で庄屋の一人娘がさらわれ、一家は失意の15年を過ごす。その後、山で育てられた娘が帰還するが、里の生活に馴染めないまま山と里の二重生活を送る。一方、次兄は江戸に奉公にでて、その働きが認められ、御三家の御曹司の家来となるが、この若殿は心の病を抱えていた。この二人が様々な偶然の末に出会い、惹かれ合うのだが、、、、。身分や置かれた状況、本人の意思とは無関係に起こる事故や事件、こういう出来事に翻弄されることは、いつでもあり得ることで、この二人以外のどの登場人物(馬までも)を見てもその部分にがあり、共感できるようになっている貴重な小説。以前読んだ「デミアン」に「肝要なのは 、任意な運命ではなくて自己の運命を見いだしそれを完全にくじけずに生きぬくこと」とあったことを思い出した。

  • 数奇な生い立ちをした娘と家族のお話。
    今までにない宇江佐真理さんの舞台設定に引き込まれました。

  • 美しい、美しい物語だった。本を読んで、切なくて、こらえきれない涙が出たのは、いつぶりだろう。何もなされぬまま物語は終わってしまう。それがいわんとすることに、物語の肝があるのだと思う。ただ、そのことよりも、雷桜の、そこに描き出される風景の美しさに心打たれる物語だった。

  • とても美しい情景が思い浮かぶ山あいを舞台にした、繊細で儚く
    痛ましくもありながら、優しさと温かさ
    そして強くて逞しくもある凛とした人々の心が
    清々しい気持ちにさせてくれる物語です。

    生まれて間もなくの雛祭りの晩に、何者かにかどわかされ
    天狗が棲むと恐れられている瀬田山で、"狼少女"と呼ばれてしまうほど
    野性的に育つお遊。

    多感な少年期に御家のしきたりに縛られ、気性を歪めてしまう
    徳川家のお殿様斉道。

    そして
    二人に共通する青年で、己の将来を模索しつつ果敢に我が道を切り開いていく
    お遊の兄・瀬田助次郎。

    この少年少女たち
    三人三様の清い心の成長に大いに涙します。

    ことに斉道からは目が離せませんでした。
    幼い頃に親元から引き離され、身分で強いられたレールの上を歩まねばならない
    歯がゆさ。そんな十代の少年に反抗期がなかろうはずがありません。
    むしろ正常な男子の成長の過程....。なのに”発疳”(癇癪)と病人扱いされ
    取り巻きからも恐れられるばかりとあっては、当人もどんなにか
    やりきれなかったことでしょう。暴れずにはいられないという気持ちの共感
    そして、その痛ましいまでの斉道の心に寄り添いたいと思う母性の心との両方に
    ゆらゆらと揺さぶられました。

    斉道とお遊の始めての出会いには鳥肌が立つほど痺れます。
    ビビビとくるこの瞬間。一番好きな場面です。

  • 生まれて間もない庄屋の一人娘「遊」は雷雨の晩、何者かにさらわれた。失意に暮れる瀬田一家は遊と再会出来るのか?家族の愛情、運命に導かれる面々、凜とした女性を描いた感動時代小説。
    遊のさっぱりとした性格、不思議な魅力に惹かれグイグイと「雷桜」の世界に引き込まれた。風景の描写が美しく、温かくも切ない物語。オススメです♪

  • 素晴らしい小説に出会いました。
    3分の1ぐらいまでは少しずつしか読み進めませんでしたが、そこから先はもう一気に読んでしまいました。遊も斎道も愛おしく感じます。

  • 江戸から三日を要する山間の村で、
    生まれて間もない庄屋の一人娘、遊が雷雨の晩に何者かに掠われた。
    手がかりもつかめぬまま、一家は失意のうちに十数年を過ごす。
    その間、遊の二人の兄は逞しく育ち、遊の生存を頑なに信じている次兄の助次郎は江戸へ出、
    やがて五三卿清水家の中間として抱えられる。
    が、お使えする清水家の当主、斉道は心の病を抱え、屋敷の内外で狼藉を繰り返していた…。
    遊は”狼少女”として十五年ぶりに帰還するのだが―。
    運命の波に翻弄されながら、愛に身を裂き、凛として一途に生きた女性を描く、感動の時代劇編。



    ということで、シンプルに言ってしまえば、“狼少女”と“心の病を持った殿”の恋愛小説です。

    …悲しいです。切ないです。


    いろんな愛のかたちを垣間見れます。

    殿の遊に対する愛。

    遊の殿に対する愛。

    母の娘に対する愛。

    兄の妹に対する愛。

    家臣の殿に対する愛。



    そして、ただの恋愛小説ではなく、瀬田村をめぐる陰謀?も絡んでるところもミソ。
    読後に余韻の残る小説でした。

    映画化されたら美しい映画になるだろうなぁと思いました。
    (監督、役者等の力量にもよるでしょうが…)

  • 久しぶりに綺麗な、心動かされる恋愛小説を読みました。

    生まれて間もない頃にさらわれ、人が立ち寄れないような山で育った娘・遊と、徳川のお殿様との恋物語。

    家来だった遊の兄から、遊のことを寝物語に聞いていたお殿様。
    窮屈な生活に精神を病んだことをきっかけに、
    休養のため訪れた村で、遊の奔放で飾らない姿にいつしか心奪われる。
    恋心を知らない遊も、かつて山で自分を育ててくれた男性が自分に無償の愛を注いだように、自分も代償を求めない愛情を注ごうと殿と結ばれる。

    二人が山で結ばれた後、馬に乗って村に帰ってくるシーンを兄の目線で描かれる描写がとても美しいことに感激します。
    「殿が背後から遊を掻き抱き、遊が首を捻じ曲げて殿の唇を受けている」

    立場上、二人は別れざるを得ない、そんな状況もより読者の心を切なくしますね。

    映画化された本作もぜひ見てみたいです。

  • 情景がきれいな作品
    日本語もきれいだが、話は紋切型
    お遊の生き方は凛々しい

  • 宇江佐真理、6冊目にして初長編。
    忍者夫婦に誘拐され山奥で育てられた"狼少女"遊のお話。
    しかし、忍者の妻は早くに亡くなり、男手一つで育てられた娘が果たして、本作の様な込み入った会話が出来るのだろうか?という疑問が、ずっと頭に引っ掛かった。
    また清水家の若当主、斉道の常軌を逸した乱暴狼藉が遊と出会って完治するストーリーにも違和感が…
    長編小説の設定で不自然な作為が二つもあれば、私の場合途中離脱が相場だが、文章のうまさで最後まで読ませたのは作者の力量なのかも。
    とはいえ短編小説の名手、必ずしも長編の名手とは限らないということなのか。

  • 2000年4月角川書店刊。2004年2月角川文庫化。第123回2000年上半期直木賞候補。2010年10月映画公開。宇江佐さんにしては、話の纏まりが悪いように思いますが、それなりに楽しめました。映画ってどんなだったのかが、気になりました。

  • 江戸から3日かかる山間の村で起きた神隠しと、御三卿である清水家の当主の心の病がどう結びつくかと思ったら、そう来たか、という感じでした。

    乳飲み子のうちにさらわれて礼儀作法を知らず、人目を気にすることなく自由気ままにふるまう遊を、将軍の息子として立派であらねばならぬという重圧に押しつぶされそうな斉道が気に入るかと言えば…気に入るかめっちゃ嫌うかのどっちかだと思うよね。

    でも、遊が斉道のような男に魅力を感じるのだろうか。
    ここがちょっと気になった点。

    でも、遊は男に幸せにしてもらおうと思うわけではなく、不幸せな男の心をわかってあげたのだ。

    自分の幸せは人に決められるものではない。
    傍から見たら損な生き方だろうと、欲しいものは自分で掴み、大事なものは自分で守る。
    あっぱれな愛の生き方だと思いました。

  • 赤ん坊のとき連れ去られ、甲賀の忍者に育てられた娘が家に戻る。将軍の息子と恋に落ちる。
    設定は少々無理があるが、俗世から離れた感覚を持つ娘の行動はすがすがしさを感じさせる。

  • 狼女など、極端な言葉が並ぶ書籍紹介がインパクトを与えており、それで手に取る人もいるのかいないのか。でもそれはあんまり正しいやりかたではないような気がする。本作品の大きな方向性を示しているわけでも、端緒を示しているわけでもない。それを言ってしまうとそれこそネタバレなのかしれないが。

    できれば、その帯なしで純粋な宇江佐真理作品としてよんでみたかったかも。

  • 将軍の17男斉道と山で育った娘遊の恋愛ストーリー。側女になることを拒む苦しさを抱えながら、斉道と離ればなれになった後も斉道との想い出をいつまでも大切にしている遊の姿にぐっとくる。

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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