アジアンタムブルー (角川文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 角川書店 (2005年6月25日発売)
3.58
  • (277)
  • (325)
  • (697)
  • (60)
  • (12)
本棚登録 : 2723
感想 : 390
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784043740024

作品紹介・あらすじ

愛する人が死を前にした時、いったい何ができるのだろう。余命幾ばくもない恋人、葉子と向かったニースでの日々。喪失の悲しさと優しさを描き出す、『パイロットフィッシュ』につづく慟哭の恋愛小説。

みんなの感想まとめ

愛する人との別れを前にした切ない日々が描かれた物語は、感情の深さと美しさを持っています。余命が限られた恋人との時間を過ごす中で、登場人物たちの優しさや愛情がしっかりと伝わり、読者の心に深く響きます。美...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とてもよかった。
    文章もうつくしかった。
    私が葉子の立場だったらどこに行きたいかなと考えてしまった。

  • …泣いた〜
    ……泣けた〜
    ……ぜひ〜

  • 最後をバスの中で読んでしまい、失敗。。涙
    優しい愛の物語でした。
    生かされていることに感謝しなければ。

  • 大崎善生さんの小説『アジアンタムブルー』。
    大崎さんの代表作だと私は思います。

    主人公・山崎隆二と恋人・続木葉子との出会いから別れ、そして彼女の死後の再生までを描いています。

    山崎隆二は、東急百貨店の屋上で1人過ごしていた。そこで中川宏美という女性と出会い、過去を話しだす。宏美は、夫が宏美の友人の女性とともに電車に飛び込んだという。
    隆二も色々なことを思いだす。
    友人に万引きに巻き込まれ、デパートのガードマンに叩きのめされたこと。高校生のときの美術部の先輩である美津子との情事のこと。ヌードモデルとして職場に来て、泣いてしまって脱げなかったモデルのユリのこと…。
    山崎隆二はアダルト雑誌の編集者として働く33歳の男性でした。ある日、SMの女王として知られるユーカの紹介で、新進気鋭の写真家・続木葉子と出会います。葉子は水たまりを主題とした独特の写真を撮影しており、その芸術性と人柄に惹かれた隆二は、彼女と恋人関係になります。しかし、葉子は旅行中に倒れ、末期の癌と診断されます。余命わずかと宣告された葉子の願いを叶えるため、二人は南フランスのニースへ旅立ち、そこで最期の時を共に過ごす。
    葉子の死後、隆二は深い喪失感に包まれる。そして、冒頭のように東急百貨店の屋上で立ち尽くすことになる。
    ではあるが、彼女との思い出や出会った人々との交流を通じて、再び前を向いて歩き始める。「憂鬱の中から立ち上がったアジアンタムだけが、生き残っていく」という葉子の声を頼りに。

    阿部寛さん、松下奈緒さん主演で映画化もした作品です。人の喪失と再生を描いている名作だと思います。
    「憂鬱の中からしか掴めないものがある。それをこの手にしっかりと掴むのだ…」

  • 一番苦手だ。
    慟哭の恋愛小説。
    一人称の男性が過去を語る形式の恋愛小説は、間違いなくこれだ。

    この作者の『聖の青春』や『将棋の子』は好きでしたし、感動もしましたが、この作品はちょっと…。
    主人公の人生に登場する人が、みんなドラマチックなのよね。
    だから逆に私の気持がフラットのまま終わってしまいました。

  • とても、綺麗で純粋な小説です。
    何があっても、人は生きていかなければならない。
    体と同じように心もいろいろな物を内包しながら、
    少しずつ成長していかなければならない。
    それってとても大変な事だと思います。
    前を向いて進むって、しんどい事だなぁ。。

  • 綺麗な文章で読みやすい。
    恋人への深い愛情が伝わる。

    真実の愛、思いあうということを教えてくれる本。

  • 昔好きだった本。パイロットフィッシュも好きだったけどこっちも好きやわ。
    続木葉子のキャラクターが好きなのかも

  • 泣いた・・・ 
    すごくよかった。

    前に「パイロットフィッシュ」を読んだのだけれど登場人物や設定が一緒なので「あれ???」とちょっと戸惑った。

    でもお話は別のよう。

    葉子という女性が最初は名前しか出てこなくて、山崎くんに深い悲しみだけを与えているから ひどい事があったんだろうと思って好感なんて持てなかったんだけど、想い出の中で葉子という人物が出てきてから、私は彼女が大好きになった。
    そして彼が何故そんなにも深く悲しんでいるのかが とてもよく理解できた。

    最後の方は涙が止まりません。

    若い頃の過ちが年を重ねて大人になってからの自分にまだ深く影響を及ぼすって事、多かれ少なかれ誰にでもあるように思う。
    目を背けたくなる事。忘れてしまいたい事。

    私もちょうど中学生の頃「死んだらどうなるんだろう・・・」とすごく悩んだ覚えがあって、その時の恐怖とかとてもよくわかった。

    本当に、よい本でした。

    しかし、高木くんは 相変わらずいい人だなぁ~~。(パイロットフィッシュでもいい人だった)

    秋の夜長に是非読んでみてください。

  • パイロットフィッシュがとても好きだったので、本屋で文庫になっているのを見つけて購入。
    舞台はパイロットフィッシュと一緒。登場人物もほぼ一緒。違うのはパイロットフィッシュの山崎はもう中年にさしかかっていたけど、アジアンタムはまだ青年。ただ登場人物や主人公は全く同じで年齢もずらしているから続きかって思うけど、続きものではなく全く違う話として書いているんだと思う。鏡の向こう側はアジアンタム、こっち側はパイロットフィッシュって感じ。感想は、電車の中で読んでいたから最後の方は泣かないように、読み続けられなかったということ。とても悲しいけど、でもただ悲しいで終らず人はひとつの物語が終っても生きている限り生き続けなくちゃいけないってなんていうか光のある話。おすすめ。

  • パイロットフィッシュ読後のほうがつながりがわかって引き込まれる。
    どんだけ悲しいことがあっても日々は過ぎていきその流れにのっていかなきゃならない・・・でも逆にそれがいたみをやわらげていくものなんだ・・・

    こういう作品が男性作家に多いのは女性よりロマンティストだからなのかなー?

  • 「パイロットフィッシュ」を読んでから少し経ってしまったのですが、良い意味で独立した作品として楽しめました。

    愛と死と、孤独と寂しさと強さと清らかさがまっすぐに向かってくる作品。

    フィクション故の非現実な諸々も正しく使われていて、違和感がなく、大変美しい作品に仕上がっていると思います。

  • 2019.07 夏休み旅行中に再読(評価更新☆4→☆5)

  • 途中、先輩のエピソードのところでありきたりな展開にうんざりして読むのを中断していたけど、もったいないので読み続けた。最後は一気に読み進められた。

    大崎さんの小説を読んでいると、生活のそこここで感じる小さな輝きを繊細に文字にして集めたような、小さいけど気の利いた贈り物のような趣を感じる。

    諦めずに読んでよかった。
    「生きることの意味」が穏やかな筆致ながらも結構突き詰めて綴られているので、人生を投げ出したくなっている人が読むとかなりしんどいのでは。
    この物語の主人公には、挫折しそうな出来事が何度も起こっているのだけど、その時々の心情が丁寧に描かれているので、感情移入してしまって辛くなる。
    でも諦めずに読み続けてよかった。

  • 恋愛要素が強かった。
    少しやり過ぎ。

    永遠と無限
    永遠は果てしなく遠い未来、
    無限は無制限に広がる宇宙でないどこか、
    無限には明るいイメージを持った。

  • 愛する人が死を前にした時、いったい何ができるのだろう。
    末期癌に冒された恋人と向かったニースでの日々。
    喪失の悲しさと優しさの限りない力を描き出す、慟哭の恋愛小説。

  • 大筋の設定を見ると、よくある話。だが、場面設定や情景の描写力が、同テーマの他作品と格段の差をつけている。電車の中で読んで、もう一度読み直して、それでも涙が出てきた。

  • 葉子が死んだ。葉のひとつひとつがちりちりに丸まり、しおれ始めているアジアンタムのように、僕は憂鬱だった。だけど僕の周りには……心優しい人たちがいた。僕は幸せだった……僕は、幸せだ。

    片山恭一の『世界の中心で、愛をさけぶ』や石田衣良の『美丘』が好きな人にはオススメな作品。文章も精細で、あからさまなお涙頂戴ではなく、こういう作品にしては好感が持てた。私のジャンルではないが。

  • パイロットフィッシュの続編。ただの切ない話ではない。

    無力感と孤独感に包まれたこの作品に、びっくりするほど入り込めた。今の僕が、読んだことに意味がありそうだ。

    この大崎善生という人の文体と、光と影の描き方と、距離感が僕にはとにかく気持ちいいんだと思った。


    あまり再読はしない方なんだけど、精神的にちょっとダメになってたんで、もう一回読んでみた。

    「現実を受け入れること」の難しさと、それができる人の強さ。優しさというのは、いろんなものと向き合える心の余裕だと思った。やっぱり名作。殿堂入り。

  • パイロットフィッシュのが好きかな。
    評価は3.5をほんとはつけたい。

    憂鬱の中からしか、掴めないものがある。
    憂鬱の中から立ち上がったアジアンタムだけが、生き残っていく。
    そればっかりが心に残っていて、
    実体験としてアジアンタムブルー的なものから
    立ち上がれた私としては肯定したいお話だった。

    お涙頂戴なお話じゃないのは分かってるけど、
    棺に入れるものを探すとことか、最期とか、ちょこちょこ泣いた。
    でも死ぬときに愛する人があそこまでしてくれて
    一緒にいてくれるのは何よりもの餞だと思う。
    葉子は本当に幸せで、誇りを山崎にもらったんだ。

    パイロット~よりも周りの人が優しくて救われた。
    高木とか、ユーコとか。
    エンプティースターすぐ読みたいよこのまま・・・!

全359件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1957年、札幌市生まれ。大学卒業後、日本将棋連盟に入り、「将棋世界」編集長などを務める。2000年、『聖の青春』で新潮学芸賞、翌年、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞を受賞。さらには、初めての小説作品となる『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞。

「2019年 『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大崎善生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×