トップ・レフト ウォール街の鷲を撃て (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 537
レビュー : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043755028

作品紹介・あらすじ

日系自動車メーカーのイラン工場建設のため、一億五千万ドルの巨大融資案件がもちあがった。大手邦銀ロンドン支店次長・今西は、国際協調融資の主幹事(トップ・レフト)を獲得すべく交渉を開始するが、かつての同僚で日本を捨て、米系投資銀行に身を投じた龍花が立ちはだかる。そこに突如、世界を揺るがす敵対的買収が…。弱肉強食の国際金融の現場を余すところなく描いた衝撃のデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 基礎的な金融知識があれば非常に楽しめる小説だ。1998年当時と比べるとリーマンショックも挟み国際金融の景色は一変しているがそれでもダイナミックでスケールの大きなシ・ローンの醍醐味(ロマンに近いか)は不変だ。

    LTCM破綻のアジア通貨危機のFACTベースに、ウォールストリートではなくロンドン・シティを、西でもなく東でもなくトルコを舞台に繰り広げられる攻防は興味深い。筆者が書きたい事や知識を詰め込み過ぎて散漫さがあり物語展開もやや稚拙だが、国際金融を舞台にした金融マンたちの攻防は娯楽小説として面白い。

  •  どうして邦銀の上層部の人間はこうも無能になってしまうのか、またそのように描写されることに妙にリアリティを感じるのか?
     入行した当初はきっと今西や龍花のように、バンカーとしての誇りと大義に満ちていたはずなのに。

  • 複数の金融機関が融資団を作るシンジケート・ローンを題材に、国際金融マンの哀愁を描いた良作。狩猟民族的で利益を追求する欧米系投資銀行と、農耕民族的で出世しか頭に無い本邦投資銀行、双方のプロコンを分け隔てなく描いているのに好感が持てる。

  • 国際経済小説の大型新人として注目を浴びた衝撃のデビュー作 “欲望と失意が渦巻く国際金融ビジネス。じり貧の大手都銀ロンドン支店次長の今西に、巨大融資案件が持ちかけられた。資金の使途は日系自動車会社のイラン工場建設。日・欧・アラブの銀行団を率いてディール獲得を目指す今西の前に、かつての同僚で米国投資銀行龍花(たつはな)が立ちはだかる。そこに世界を揺るがす敵対的買収(TOB)が。栄光の主幹事(トップ・レフト)の座を射止めるのは誰か!?”
     2000年、国際的視野を持った経済小説分野の大型新人として注目を浴び、「喉の渇きを覚えながら、一気に読了した」と高杉良氏に激賞された、衝撃のデビュー作です。

  • 国際金融の世界を覗き見るという好奇心は、相当程度満たす作品である。
    ドラマ風な要素の織り交ぜ方が素人肌であるが、全体を損なうほどではない。

  • ここから黒木亮にはまった

  • 『巨大投資銀行』には及ばない。今西と龍花という二人の対照的な人物を軸に話は進むが、処女作だけあって今西の人柄を上手く伝えておらず、巨大投資銀行の桂木のように感情移入がしづらい。結局高学歴エリートコースサラブレッドみたいな設定が焦点をぼかしているのだと思う。

    ただ、金よりも自分のやった仕事が社会に貢献していくことに仕事の目的をおくところは桂木も今西も変わらない。

    本作は人間ドラマもそこそこに、外銀に比べると腐ってる日本金融機関のディスリスペクトの面が強いように思う。

    最後の龍花の展開は予想外で少し悲しかった。

  • キャラの違いがよく出ていていい。
    タツハナの生き様の激しさは、なんとなくこちらもやる気にさせられた。
    経済知識があったらもっと面白いのだろうけど、それでなくとも楽しめる。一気に読んだ。

  • 銀行って怖いところなんだろうなとほんとうに思う。なんだかガツガツ働きたくなる本。時代的にはだいぶ昔な感じのリーマン前。

  • 著者の処女作で国際金融を舞台にしたお話。
    後の巨大投資銀行のベースになっているなと感じさせる作品。
    邦銀を目指す就職活動生に読んで欲しい。

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プロフィール

1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『エネルギー』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

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