シルクロードの滑走路 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 296
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043755035

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。でも、ちょっと短かった感じがします。航空機ファイナンスって額面が大きいので、とても大変だということがわかりました。あと、特にエチオピア航空の記述は貴重な情報だと思いました。アフリカの航空会社が航空機の整備を行える背景は、エチオピア航空の優秀さが一役買っていることがわかりました。つい最近、印の航空会社がエアバス160機を大人買いした報道も会い重なって、航空機売買の情景が頭に浮かびます。

  • さすが元金融の世界に生きた人の作品だ。
    航空機リースのビジネスが詳細に書かれている。
    その過程で中央アジアの侵略の歴史、それに翻弄された民の生活。
    貧しいながらも必死に生きている人々。
    過去に侵略されたことの無い島国育ちの私にとっては、かなり驚かされる内容でした。

  • 航空機の販売
    未開地の地
    レバレッジリース

  • 飛行機の取引をめぐる経済小説。飛行機ビジネスの仕組み、暗部をかいま見ることができた。また、旧ソ連諸国の現状も描かれている。

  • 2009年6月27日読了

  • 旅出発直前、時間に押され題名に惹かれたため購入。
    序盤は知識の無さゆえ難しく感じるも、読み進めると面白い面白い!
    ところどころに出てくる、中央アジア、ロシアなど諸国の描写が美しく、
    いつか行ってみたいな―とおもいました。
    航空ビジネス、おもしろい!!

  • 中央アジアでの航空機ファイナンスを成功させようと奮闘する商社マンを黒木亮氏が描いてます。

    黒木亮さんは、或る意味では、私の人生を変えたともいえる作家さんで、
    尊敬しています。

    今回の著作は、単行本で出ていたのは知っていたけど、ようやく文庫になったので、
    購入して読んでみました。

    黒木さんの特徴である、
    取材や経験から来る緻密な事実描写や、
    金融市場・保険市場の現状分析を踏まえた展開、
    といったことはもちろん、
    今回は中央アジアなので、流浪の遊牧民族たちに対する記述も多くあります。

    コリョサラムとよばれる、中央アジアで流浪している朝鮮人や、
    クルド人についての記述など。要所要所で効果的にそういった話が挿入され、
    ただの経済小説より一味上のものになっています。

    「トップレフト」でも、日本を捨てた男が出てきたり、
    ロンドンが長い黒木さんだからこそ書ける題材なのかなと
    またも感銘を受けました。

    強いて批判をするなら、他の著作よりも、
    トラブルというか、はらはら感は少なかったかなと思うけども、
    黒木さんの力を思い知るには十分かなと想います。

  •  2009年90冊目

  • 中央アジアと共産圏のビジネス慣習や国際投資、保険の情報小説として読める。

  • リーガルマターとコマーシャルマターにわけられ、前者は黒か白かといった風に、単純に割り切れる事が多く、後者は双方の主張が相容れない場合、妥協点を見いだす。その中で葛藤することになる商社マンの戦い。航空機を売るというビジネスは、ファイナンスと政治も絡むために難しい。その辺をリアルな描写と人間ドラマを混ぜながらドラマチックに描く。
    舞台のキルギス、ロシアは、何となく親しみがない場所だけに、好奇心が後押ししてくれつつ読み進んだ。理不尽な対応やいらっとする感じは、海外の途上国で働いていれば、もの凄く共感するわけだけど。
    リーガルマターとコマーシャルマターにわけられ、前者は黒か白かといった風に、単純に割り切れる事が多く、後者は双方の主張が相容れない場合、妥協点を見いだす。その中で葛藤することになる商社マンの戦い。航空機を売るというビジネスは、ファイナンスと政治も絡むために難しい。その辺をリアルな描写と人間ドラマを混ぜながらドラマチックに描く。
    舞台のキルギス、ロシアは、何となく親しみがない場所だけに、好奇心が後押ししてくれつつ読み進んだ。理不尽な対応やいらっとする感じは、海外の途上国で働いていれば、もの凄く共感するわけだけど。

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著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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