- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043765096
作品紹介・あらすじ
世界のエネルギー事情を一変させる画期的な発明を成し遂げた父が謀殺された。特許権の継承者である息子の哲治は、絶体絶命の危地に追い込まれるが……時代の最先端を疾走する超絶エンタテインメント。
感想・レビュー・書評
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父が何者かに殺された。サンフランシスコの海岸で無惨な姿で発見されたのだ。父は、水素自動車を普及させるための画期的な燃料タンクを開発し、その特許の帰属を巡って、かつて勤務していた日本の企業と法廷で争っていた。特許権が父に帰属すると認定されれば、継承者の哲治には莫大な金が転がり込む。悲しみを振り払い、哲治は真相解明に乗り出してゆく。だが、事件の背景には日米を股にかけた巨大な黒い影が蠢いていた。
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最初は少し入りこめなかったが、
終盤に連れどんどん引き込まれました。
ラストにスカッとする。
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ノートに記録済み
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特許を巡り、父を殺された息子が、真相解明のため、大きな
かけに出る。
ラスト100ページの流れるような勢いは圧巻 -
面白かった!
ハードボイルド&サスペンス作品
本作は、基本的にはミステリーではないですが、叙述トリックに「あっ!!」と驚いて、それまで、ちょっと引っかかっていたところが、すっきりしたので、自分の中ではミステリーに分類。
ストーリーとしては、青色発光ダイオードの特許訴訟を思わせる水素自動車関連の特許訴訟。特許権が発明者か会社かという判決に渦巻く黒い影。その謀略の結果、発明者が殺されてしまい、その息子が真相解明にのりだし、犯人を突き止めていくといったストーリ展開です。
楡さんらしく、特許訴訟、水素自動車関連の経済的影響、背景がしっかり語られるとともに、日本の裁判制度やマスコミ、メディアの考え方なども語られていて、納得のいくところも多かったです。
途中、グロいシーンがあります。ちょっと読んでてつらいです。後半では、犯人をどう追い詰め、どう復習を果たすのかハラハラドキドキで、あっという間に読みきってしまいました。
とはいうものの、この息子、
そんなに頭良かったの?とか、
なぜ武器の取り扱いにそんなに詳しいの?とか、
SATの動きや装備にそんなに詳しいの?とかとか、
違和感ありましたが、まぁ、それはそれとして、最後の告白への布石と割り切ってしまえば、それでいいかなっと。
すごく面白いエンターテイメント小説でした。
2時間ドラマでやってほしい!
あ、殺害シーンは放映できないか.. -
国際某略復讐小説。水素自動車の燃料タンク開発を巡り、国際的な某略の渦に巻き込まるは、惨殺された父親の復讐を息子が果たす。
圧倒的なスケール感とアイディア、思い切りの良さは、さすが楡周平。 -
父が何者かに殺された。サンフランシスコの海岸で無惨な姿で発見されたのだ。父は、水素自動車を普及させるための画期的な燃料タンクを開発し、その特許の帰属を巡って、かつて勤務していた日本の企業と法廷で争っていた。特許権が父に帰属すると認定されれば、継承者の哲治には莫大な金が転がり込む。悲しみを振り払い、哲治は真相解明に乗り出してゆく。だが、事件の背景には日米を股にかけた巨大な黒い影が蠢いていた。
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日米をまたにかけたスケールの大きさの割にはあまりにも思い通りのストーリー展開。分厚さの割には、これといったどんでんもなく、凪いだ湖のまんま淡々と終わってしまったのが一番の驚きであった。一番印象的だったのはカリフォルニアの青く広がる澄んだ空と突き抜けるように明るい空気。完全な肩すかし。
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前後半で唐突に展開が変わった感もあるが、良作。
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後半の躍動感が凄い。
少年犯罪や巨大な利権がらみなど、ぽい小説です。 -
楡作品はほぼ全て読んでいるが、この作品は普通レベル。
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楡作品の文庫最新刊!
楡さんの本はやっぱ読んじゃいます。
今回はハードボイルド×ビジネスが
よい具合にmixされた作品になっています。
水素自動車を普及させるための燃料タンクを発明したお父さんが
何者かに殺害された。息子の主人公は、真相解明に乗り出すのだが。。
特許権をめぐる法廷闘争あり、影でうごめく団体あり、
お父さんのとんでもない性癖ありーので、結構お腹イッパイ。
グリーンビジネス・特許問題・環境保護団体・オイルメジャー・ゲイ…、
この本1冊を読めは、様々な関係者の世界を垣間見ることができます。
★×4.5個!! -
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父が何者かに殺された。サンフランシスコの海岸で無惨な姿で発見されたのだ。父は、水素自動車を普及させるための画期的な燃料タンクを開発し、その特許の帰属を巡って、かつて勤務していた日本の企業と法廷で争っていた。特許権が父に帰属すると認定されれば、継承者の哲治には莫大な金が転がり込む。悲しみを振り払い、哲治は真相解明に乗り出してゆく。だが、事件の背景には日米を股にかけた巨大な黒い影が蠢いていた。
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父親の知的所有権(特許)を巡って、
息子と目に見えない敵との戦いを描いたサスペンス。
登場人物も少なく、文章も読みやすいので、
サクサクと読み進められる作品。
楡氏が得意とする経済ネタや株ネタなども絡んでくるが、
そこはキチンと解説されているので、それらを苦手とする方でも
嫌悪感なく読むことができるでしょう。
クライマックスでは若干時代の古さを感じてしまうのだが、
久しぶりにまったくオチが読めなかった・・・。
時を忘れて没頭してしまうような作品ではないけれど、
軽い気持ちで読むには適したエンターテインメント小説です。 -
「水素自動車を実用化させるためのキーとなるタンク」の特許をめぐる裁判とオイルメジャーが絡んだ陰謀。後半のアクションシーンはあんまり好みでなく、少年院を退院すれば特許使用料でワイナリーを作って悠々自適なんていう甘い考えも好きじゃないのですが、実際に青色発光ダイオードの特許をめぐる裁判では、200億円という判決がでていた事を考えると、絵空事ではないリアルなストーリなのかも。(2010.05.29)
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ちょと最後拍子抜け
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2010/05/14購入
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好きな作家の一人。特許をめぐる企業と個人の争い。環境団体の登場など相変わらずタイムリーである。主人公が猟銃を手に事件を起こす展開は「ん?」と思ってしまったが・・・最後のどんでん返しも賛否両論でしょうね。ここでは書かないが・・・
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メインは水素自動車用のタンクの開発を巡る特許問題。しかし、その他にも、多くの現代社会が抱える問題を盛り込んである。
今、ホットな話題だけに、実際に起きたらどうなんだろうと考えさせられる。-
楡さんの作品って、緻密と言うか、専門性が高いよね?
私には難しいテーマが多いけど、結構彼の作品は好きだよー楡さんの作品って、緻密と言うか、専門性が高いよね?
私には難しいテーマが多いけど、結構彼の作品は好きだよー2010/04/27
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