西郷隆盛伝説 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043775118

作品紹介・あらすじ

戊辰戦争で西郷の薩摩と敵対しながら、後に『南洲遺訓』を編纂するに至った荘内藩。仇敵をも惹きつける西郷南洲の魅力とは。薩長閥に対峙しようとした奥羽越列藩同盟、明治6年政変と「遣韓論」、そして西郷に信義を誓いながら"ニセ官軍"として処刑された相楽総三と赤報隊など、史実を丁寧に省察。現代に至るも数多くの人々の敬愛を受ける稀代の傑物・西郷隆盛の伝説と真実を問う、佐高版・明治維新史の誕生。

感想・レビュー・書評

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  • 新撰組が好きな友人に「え~、テロ集団じゃん」と言ってボコボコ
    にされたのは数年前だ。

    幕末から明治維新。いろんな人物が登場している。現在放送されて
    いるNHKの大河ドラマもそんな時代だものな。

    この時代の人物で誰が好きかと聞かれることがある。私の周囲で
    は圧倒的に坂本龍馬の人気が高い。坂本龍馬には申し訳ないが、
    テレビ・ドラマで長年教師役を演じたタレントが龍馬好きなのが原
    因で、私は龍馬まで苦手になった。

    強いてあげれば勝海舟と西郷隆盛なのである。上野のお山の
    西郷さんは子供の頃から見ていたからというのもある。

    太い眉に大きな目、どっしりとした体格。実物の西郷さんとは違うとの
    説もあるが、やはり私にとっての西郷隆盛は上野の銅像のイメージ
    なのだ。

    本書は西南の役で没したなかに庄内藩の子弟がいたこと、山形県
    酒田市に南洲神社があることから西郷隆盛と庄内藩の係わりを
    紐解きながら、「賊軍」側からの維新史となっている。

    もうねぇ、佐高氏の知識について行くのが精一杯。元々、幕末が苦手
    なので名前さえ知らなかった人物がたくさん出て来て、その度に調べ
    ものである。

    四苦八苦しながら読んだけれど、徹底的に叩きのめされた会津と、
    無血開城した庄内の対比など興味深いことが多かった。

    いや~、会津に対する長州の過剰なまでの憎しみは嫌悪感さえ
    抱くよ。後の下北移封なんてただの嫌がらせだもん。東北は
    日本じゃないと思っているだろう。あ…そんな長州の血を引いた
    政治家もいるなぁ…。

    さて、西郷さん。勝海舟と共に江戸城の無血開城を成し遂げた
    功績もあるのに、明治新政府から距離を置き、新政府の要職
    に着いた人々を「泥棒」呼ばわり。私利私欲に走り、瀟洒な
    屋敷に住み、妾を囲う人々が相当お嫌いだったのだな。

    西郷さんの本、もっと読まなくちゃだわ。それに田中清玄や
    昭和の政治家・伊東正義のことももっと知りたい。読んだから
    といって、佐高氏の知識に追いつける訳じゃないんだけど。

    幕末から明治まで、軸足を違えてみると教科書にはない歴史
    が見えて来るんだな。どっちが正しいかなんて判断は出来ない
    けれど。

    山形県と言えば藤沢周平だけれど、藤沢さんは西郷さんを
    描いていないのかな?

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著者プロフィール

1945年、山形県酒田市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。高校教員、経済誌編集長を経て、現在、ノンフィクション作家、評論家として活躍中。「憲法行脚の会」呼びかけ人の一人。「週刊金曜日」編集委員。著書に、『西郷隆盛伝説』『安倍晋三と翼賛文化人20人斬り』『誰が平和を殺すのか』『平民宰相 原敬伝説』『敵を知り己れを知らば』、共著に、『安倍政権を笑い倒す』『難局の思想』『戦争と日本人』『原発と日本人』など多数。

「2018年 『佐高信の昭和史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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