本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043802029
感想・レビュー・書評
-
45歳の鋳物職人を主人公に、彼の中学時代に身近で起きた朝鮮人差別、現在の職場で進行する不法就労のタイ人迫害や在日朝鮮人の問題、そして主人公の家族の抱える軋轢などを描いた作品。
最近裏切られることの多い池永さんですが、この本は読み応えがありました。ちょっと『三たびの海峡』(帚木蓬生)を思わせる内容です。もっとも盛り沢山過ぎて焦点がぼやけた感じはありますが。
差別は哀しい話ですが、最後に光が見えたのは救いでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分よりも弱い人間を見つけ出して見下げて、ほんの一時の「優越」を感じて安心しようとする悲しい生き方。
見下げた人は「見下げたこと」をすぐに忘れてしまうでしょうが、見下げられた人は「見下げられたこと」をいつまでも忘れられないでしょう。 -
【あらすじ】
「北に帰るわ」そう言い残して、日本を去っていった在日朝鮮人の少女、スーイン。想いを寄せ合いつつも、ついに成就することのなかった初恋の記憶。鋳物職人の章之は、出稼ぎ外国人達との心の交流を通じて、冷え冷えとした日常に温かな血が通いだすのを感じる。彼らに導かれるように、かつてスーインが託していったハーモニカを章之は探し始める。体がちぎれるほどに疼く悔恨と恋情。ピュアな心を呼び覚ます感動長編。
【感想】
全3件中 1 - 3件を表示