チューイングボーン (角川ホラー文庫)

著者 : 大山尚利
制作 : 山西 隆則 
  • 角川書店 (2005年11月10日発売)
2.81
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  • 20レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043805013

チューイングボーン (角川ホラー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 話自体は面白かったけどラストの展開が酷い。サリーとお父さんがかわいそうすぎる。それと文章はもっと短くできたと思うし区切りが少ないので若干読みにくい。

  • 主人公は、紛れもなくクズ野郎である。そのはずなのだが、読了後のこの感情はなんなんだ。憐れみ?切なさ?同情?・・・・・・いや、まさか。と思いたいのだけれど、振り払ってしまいたいのだけれど、まとわりついてくるこれは。なんともはや、消化不良だ(誉め言葉)。

  • 最近の作品だし、って思って読み始めたんだけど、びっくりするくらい文字で攻めてきた。現代の文豪かってレベル。ぐいぐい攻めてくるからなんだか妙に緊迫感がある。でも昔の小説みたいな古臭い言葉じゃなくて、今の言葉を使ってるから、思ったより分量に対して読むのが大変じゃない。やっぱ自分たちにとって慣れてる言葉を使うってのは大事な事なんだなぁ、と。
    と、そういう書き方以外にストーリーそのものはというと、考えてみるとイマイチだな。という事を振り返らなければなかなかだったんだけどなぁ。

  •  作品解説(カバーより):“ロマンスカーの展望車から三度、外の風景を撮ってください―”原戸登は大学の同級生・嶋田里美から奇妙なビデオ撮影を依頼された。だが、登は一度ならず二度までも、人身事故の瞬間を撮影してしまう。そして最後の三回目。登のビデオには列車に飛び込む里見の姿が…。死の連環に秘められた恐るべき真相とは?
     第12回 日本ホラー小説大賞 長編賞受賞作

     気弱で、真面目な主人公の性格という設定のようだが、徐々に変化するわけでもなく、行動が一貫していない。
     作品解説や表紙を見るとスピーディーな展開が予想されるが、特に恐怖感を掻き立てる心理描写もなく終盤までダラダラとした展開が続く。終盤の盛り上がりがかなり面白いだけに前半のスローテンポが非常に残念。
     また、ホラーというよりは文学作品を読まされている感覚に陥る。これだけ書けるのならホラーではなく別のジャンルに応募するのがよいのでは・・・?

  • 主人公は大学時代の同級生の女から「ロマンスカーの展望車から外の風景を3度撮ってくれ」と頼まれる。しかし3度とも飛び込み自殺の光景を撮影することになる。しかも3度目は依頼してきた女本人が、撮影する主人公の目の前で電車に飛び込んで死んだ。
    女は主人公に撮影の依頼をするときに細かい時間の指定をしたうえ、撮影した後のテープを謎の男に渡すように指示する。
    どうやら奇妙な撮影の背後には黒幕がいそうである。

    ・どうして3度も飛び込み自殺を撮影できたのか。偶然なのか
    ・女は何故主人公に撮影の依頼をしてきたのか
    ・撮影したテープの行方は? 撮影の目的は? 黒幕は?

    章分けがされておらず、初めからつらつらと文章が並ぶ構成の小説でしたが、この辺の謎が気になりどんどん読み進めました。
    初めからあまり主人公に感情移入しづらい感じですが、読み進めていくとどんどん『真面目系クズ』ぶりが目について、やっぱり最後まで同情できず。
    たかだか30万円×3回で変な撮影を続けるのが信じられない半面、就職もままならない昨今だとこの30万という数字が妙にリアルで不気味。
    だれかが自殺するところの映像を求める人がいるから、撮影が行われる。お金だけでそれを請け負う人がいる。
    人のつながりの希薄さと、「人の死を楽しむ」という歪んだ感情がチラ見えするのが不気味なところ。
    霊障等は何も出てこないのに、こういうそこはかとない不気味さだけで300ページ強を埋め尽くしているのは凄いと思った。

    第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作ということで、巻末に講評がついてました。ただその時の大賞はあの『夜市』で、この話自体にはさほど触れてなかった印象。夜市がギュッと短いのに対し、そこはかとない不気味さを長く綴ってある点で対象的な気がします。

  • 同じ展開が繰り返し、繰り返し••• 何も起こらず終わってしまった。って感じ。

  • チューイングボーンとは、犬がしゃぶる骨のこと。

    古い友人に無理やり頼まれ、電車の先頭車両に乗って景色の撮影を
    していたところに飛び込み自殺が何度も起こるという衝撃の展開。

    撮影中に必ず飛び込み自殺が起こるのは何故か?
    撮影を依頼した友人も自殺してしまったのは何故か?

    その理由が気になり、それほどミステリー好きでないにも関わらず、
    一気に読み終わりました。

    理由が明かされる終盤にテンポが少しだれてきたのが残念ですが、
    チューイングボーンがタイトルになっているところも含めて、
    「ハイ、ハイ・・・そういうことね・・・」と妙に納得できます。

    暗い内容と重厚な表現が苦痛でなければ、お勧めです。

  • 「自殺はある意味他殺」
    ビデオ撮影時たまたま、
    人身事故を撮影してしまう。
    死の連環に秘められた真相に、
    近づいてしまう。
    そして、もう戻れない。
    よく電車が止まるけど、
    それは何かの陰謀なのかもしれない。
    あなたも電車の車輪に巻き込まれる。

  • 第12回日本ホラー小説大賞(長編賞)。キーワードは、電車の一番前、ビデオ撮影。主人公が狂気に落ちていく。。普通の?ホラーとはちょっと違う感覚でした。

  • 原戸登は大学の同窓生・嶋田里美から、平日の午前中に、小田急ロマンスカーの展望席から、日を替えて三回、外の風景をビデオで撮影してくれないかと頼まれる。だが登は、一度ならず二度までも飛び込み事故の瞬間を撮影してしまう。そして最後の三回目、登のビデオには列車に飛び込む里美の姿が…。しかし1回の撮影につき振り込まれる30万の報酬に味をしめた登の欲望は加速の一途をたどり、さらに撮影の依頼を続けるのだが……。

    幼いころに母を失い、今また同窓生、家電アルバイトの仕事、金、信頼と、矢継ぎ早に続く喪失。どけどけどけ!…ひとたび運転側の目線を手に入れると、逆に猛然と向かってくるそれに対して真正面から対峙し、やがて全身で体当たりしてまでも列車を受けとめたいとの衝動が腹の底から湧いてきて、勇気という記号をハメた登の、幻魔との出会いがしらに見る夢は、空と海との重なる青か!?

    チューイングボーンとは、犬のおしゃぶり用の骨を指す。列車自殺の際に噛み砕かれる骨も意味している。
    死にゆく者の心の論理、叫ぶ蛋白質のあげる声。撮る側から撮られる側へ。口の中へ侵入する歯科医のドリルの醜い渦。耐えがたき存在の軽さ。

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