チョコリエッタ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.13
  • (8)
  • (11)
  • (24)
  • (15)
  • (2)
本棚登録 : 181
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043808038

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 新入部員が集まらず、廃部になりかけている映画研究部に所属している、知世子という女子高生が主人公です。知世子は幼いころ、両親と出掛けたドライブ旅行で事故にあい、母親を失ってしまいます。亡くなった母親の忘れ形見が、ジュリエッタと名づけられた犬。知世子とジュリエッタは姉妹のように、ずっと一緒に過ごしてきました。その愛犬ジュリエッタも歳老いて亡くなり、知世子は学校の進路調査のアンケートに、将来の希望を「犬になりたい」と書きます。心に暗い影を持ち、どちらかというと世界を否定して生きてきた知世子にとって、本当に心を許し合えたのはジュリエッタだけだったから。
    映画好きの方はすでにお気づきかもしれませんが、犬の名は、往年の映画女優ジュリエッタ・マシーナから取られたものです。仔犬の瞳がクリクリと愛らしく、ジュリエッタ・マシーナの目にそっくりだったから。名前をつけたのは、事故で亡くなった母親でした。
    物語の中にはジュリエッタ・マシーナが主演した、フェデリコ・フェリーニ監督の名作〝道〟と、ニーノ・ロータの曲がしばしば出てきます。〝道〟はボクも感銘を受けた大好きな映画なので、それだけで嬉しくなってしまいました。
    この小説は知世子の夏休みと、その前後の日常が静かに綴られているだけで、大きな起伏があるわけではありません。けれど、たまらなく良いのです。青春時代を映画と共に過ごした方なら、きっと分かっていただけるのではないでしょうか?

  • チョコリエッタ。
    呟くだけでなんだか自分の時間も進むようだ。
    チョコリエッタ。
    何度でも口にしたい。
    チョコリエッタ。

  • 受験期の焦った空気に焦るだとか、自分でないものになりたいとか10代の若い頃特有の悩みに
    「分かるけど…う~ん。。」という感想しか持てず。

    が、巻末野中柊氏の解説を読んで

    自分は真剣にこの本に向き合っていなかった、表面的でしか捉えていなかった、と反省。

    イタリア映画、観てみようかな。。。

  •  飼っている犬が最後死んでしまう、感動物語かと思って読み始めたので、全く違って拍子抜け。笑 犬になりたい女の子の気持ちがあまり分からず感情移入は難しかったかな。

  • チョコリエッタ 私は犬。

    夏休みへの ノスタルジー

    ジェルソミーナの音楽と、先輩と、おじいちゃんの喫茶店。

    現実の世界にいる、霧湖ちゃん。

  • 特に何か具体的な目的があるわけでもなく、日々をそれなりに過ごしていく、過ごし方。高校生の。
    知らないけれど知っている。見た目は重ならないけれど、中身は重なるような気がして。
    難しい。
    150106

  • 今の気分にどんぴしゃり!ときました。
    喪失、そして再生への糸口、何だかほっとしました

  • どきっとする文がいくつか。
    これは高校生の時に読みたかったような気もするけど、丁度その時でもなく、高校生の自分がはっきり思い出せないくらい年をとった後でもなく、今読んで正解だったのかもしれないな。

  • 宮永知世子。チョコリエッタ。

    幼い頃、事故で母を亡くし、父をある意味で失い、ジュリエッタという犬を相手に過ごす。
    心の成長は止めたいのに、止まらない。

    そんな彼女の母代りとなった父の妹霧湖がどこにも行かないことだけをひたすら願い、願いながらも反抗してしまうどっちつかずの知世子がよく分かる。

    自分を外側から眺めることは、なかなかに難しい。
    「犬になりたい」と望むチョコリエッタに、ひとつの出会いが示される。
    外側から見た自分が、どのような進展をもたらすのだろうか。ふらふらと危なげでかわいい話だった。

  • 映画化記念再読
    高校の進路調査に「犬になりたい」と書いて出したチョコリエッタの、世の中すべてに対するコントロール不能な怒りを、私自身も彼女と同じ年頃に感じていた、確かに。
    誰かと分かり合いたいのに、分かって欲しくない。そばにいて欲しいのに1人になりたい。いろんなことがぐるぐるぐるぐる、身体の中にいっぱいたまっているようで空洞のようで。
    「だれもいないのにだれかいて、だれかいるようでだれもいない」そんな世界に生きていたんだな。

全23件中 1 - 10件を表示

プロフィール

1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞し同年『宙の家』で単行本デビュー。『三人姉妹』は2009年上半期本の雑誌ベスト2、2011年10月より『ビターシュガー』がNHKにて連続ドラマ化、2012年『ピエタ』で本屋大賞第3位。主な著作に『水の繭』『チョコリエッタ』『やがて目覚めない朝が来る』『戦友の恋』『空に牡丹』『ツタよ、ツタ』など。

チョコリエッタ (角川文庫)のその他の作品

チョコリエッタ (角川文庫) Kindle版 チョコリエッタ (角川文庫) 大島真寿美
チョコリエッタ 単行本 チョコリエッタ 大島真寿美

大島真寿美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
大島 真寿美
瀬尾 まいこ
大島 真寿美
有効な右矢印 無効な右矢印

チョコリエッタ (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする