漱石先生の事件簿 猫の巻 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 599
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043829040

作品紹介・あらすじ

柳広司×夏目漱石
傑作パスティーシュ!(文体模写)

探偵小説好きの僕はひょんなことから先生の家に書生として住み込むことになった。
先生は癇癪持ちで、世間知らず。書生の扱いときたら猫以下だ。
家には先生以上の“超変人”が集まり、次々に奇妙奇天烈な事件が舞い込んでくる。
後始末をするのは、なぜかいつも僕の仕事だ。
先生曰く、

「だって君、書生だろ?」。

『吾輩は猫である』の物語世界がミステリーとしてよみがえる。
ユーモアあふれる“日常の謎”連作集!
<解説・田中芳樹>

感想・レビュー・書評

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  • 吾輩は猫である。 をきちんと読んだことがなく
    あまり純文学を読まないためここから入門。

    辞書を引きながら、独特なキャラクターに翻弄されて
    中盤まで読んだらリズムを掴めてきて一気に読んだ。
    本編がわからないためどんな風に股ぐらからのぞいてみたのか謎であるが、それもまた楽しみかなと思った。

    書生の探偵力がすごすぎたのと、先生のイメージが全く違くて驚かされてばかり。
    後半では、先生が果たしてただの癇癪持ちなのか、
    それとも実はわかっているのかミステリアスだった。
    一番好きだったのは、最後のシーン。
    常日頃どんなふうに扱っていても、猫の名前を呼ばなくても、名を呼ぶ一声だけで、息を吹き返すその猫と先生の関係性が素敵だった。

  • タイトルに偽りあり。柳広司の作風もこの作品自体も好きですが、漱石先生と明示しない方が良いのでは。

  • 「吾輩は猫である」を元にしたパスティーシュというか。文庫版で再読。文庫版での表紙イラストが素敵。

  • 我輩は猫であるの世界観そのまま で
    小さな事件 でもっと面白く (失礼)なってます。
    柳 広 司さんはこの話から本当に影響受けたんだろな。
    書生 の陰の活躍と私は先生の奥さんの時々見せるさばさばしたとこが好き。
    幸せ な猫の姿が目に浮かびます。

  • 漱石の「吾輩は猫である」のパスティーシュです。
    原典を読んでいなくても面白いですが、読んでいた方がもっと
    面白いと思います。
    金田さんなんて、登場した瞬間にマグロの刺身を食べて自分の頭をぴちゃぴちゃ叩いていたことが浮かびました。
    作者の漱石に対する敬愛がもっとも感じられるのはラストですね。
    ホッとできます。
    もちろんミステリーとしても面白いです。

  • 『吾輩は猫である』は未読だけど、面白かった。
    寒月さんや迷亭氏との掴みどころのない会話がとにかく心地良い。中身はないけどスルスル読めるリズムで、これぞ衒学的!という感じだった。
    ミステリーとしての謎は日常的なもので派手さはないが、丁寧に伏線が張られていたしで、これも満足。
    終わり方が素敵!

  • こういうパスティーシュ小説って好きです。タイトルに反し、先生が全く事件を解決しないところが素晴らしい(笑)。そしてネタバレになるので書きませんが、ラストがとても良かった。もっと他にもこの作家の作品を読んでみます。

  • 先生による後書きがとてもよかった。先生の人間味を始めて感じられたとともに、こういう意味で書いてるんだなぁと、後書きを読んで初めて気がつくことができた。
    謎解き自体にそこまで納得できるわけではないが、先生と僕の掛け合いが楽しかった。

  • オリジナルにある、ちょっと不可解な出来事をミステリ的な視点で謎解きをしたパスティーシュ。混ぜ込まれているという原文が分からないほどの文体模倣も完璧。個人的には先生以下、迷亭、寒月といった登場人物や、「吾輩は猫である」の細かいエピソードを意外と自分が覚えてるのに驚いた。そんなにちゃんと読んだ記憶はないんだが。



  • 「吾輩は猫である。名前はまだない。」
    あまりにも有名な一節であるが、その後の内容が残っているかと問われると実にあやふや。
    日常記録的だったような、そうでないような。
    と、そんな夏目氏へのオマージュ作品。ミステリ要素なんてあったかな?と、些か懐疑的ではあるが、読み進めると、確かに原典にもそんな節があった気もする。
    と、酒気帯びなので大分終わりが怪しいが、良い一冊であったには違いない。何が凄いって、漱石が綴ったこの作品がかれこれ100年近く前にも関わらず、現代で読んでも古臭さを感じない。鴎外あたりはもちろん素晴らしいが、どうしても時代は感じるな。

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著者プロフィール

1967年生まれ。2001年、『黄金の灰』でデビュー。同年、『贋作「坊っちゃん」殺人事件』で第12回朝日新人文学賞受賞。『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞。他著に「ジョーカー・ゲーム」シリーズの『ダブル・ジョーカー』『パラダイス・ロスト』『ラスト・ワルツ』や、『新世界』『トーキョー・プリズン』など。

「2021年 『ゴーストタウン 冥界のホームズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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