償いの椅子 (角川文庫 さ 46-1)

著者 :
  • KADOKAWA
3.34
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本棚登録 : 649
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043832019

作品紹介・あらすじ

五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。

感想・レビュー・書評

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  • 比較的読みやすく、後半は特に一気に読まされました。
    しかし、あのクソ親父の描写はなかなか胸糞が悪かったです。。

  • 不器用な男が、あっちにぶつかり、こっちにぶつかりながら、想いを貫いていく。著者からは「藤原伊織」と同じような匂いというか、スタイルみたいなものを感じる。2作目であったが、期待を裏切らない。面白い、キャラクターが魅力的である。次は何を読もうか。

  • 4.0

  • 五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。

  • 序盤はとっつきにくく読み進めるのがちょっと疲れるが、中盤過ぎたあたりからは状況も分かりまあまあ面白く読めた。
    動機はタイトル通り償いなのかな。

  • 今回も良かった!半身不随なのに圧倒的な強さ。迫力のある戦闘シーン。楽しめた!!

  • 沢木冬吾の過去作を、手当たり次第読むくらい嵌っているのだが、この作品も良かった。

    徹底的にハードボイルド。それも警察小説、サスペンス、家族小説…といくつもの顔を持ち、その要素が少しずつ影響し合って行く展開、核心部になると各要素が混ざり合い、見事な文様を描く…それも良質のアクションシーンとともに!

    構成のややこしさ、ハードボイルドならではの口数の少なさ(言葉数というより説明不足)、小さな世界にたくさんの要素を操る窮屈感など、読みにくい小説の粗も随所に見てとれるのが残念でもあるんだが、それでも圧して、小説の器に押し込んだ筆の力が素晴らしい。

    本作を沢木作品代表作と評する人もいるくらい、それくらい渾身の1作である。

    ちなみに、俺は今のところ「約束の森」が代表作じゃないかと思うのだけど…。

  • あらすじ
    五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。

  • 沢木冬吾『償いの椅子』角川文庫。

    古本屋で購入した100円本。

    下半身不随の怪我で車椅子に頼る身となった能見を主人公にしたハードボイルド。登場人物と場面が目まぐるしく変わり、つながりがなかなか見えず、非常に読みにくい。従い、面白さは半減どころか全く無い。

    銃撃により脊髄を損傷し、下半身不随となった能見は、同時に慕っていた秋葉も失い、復讐を誓う……

    岩手県花巻市出身の作家ということで、岩手県内の書店には盛大に並んでいたのだが、非常に残念。

    本体価格819円
    ★★

  • 「約束の森」が良かったので沢木さん2冊目。こちらの主人公、能見も又カッコよかった!計算高く冷酷な復讐。復讐の中にある哀しい姿。ハードボイルドの能見と姪や甥に見せる不器用な能見。物語りは少し登場人物が多くて事件そのものが分かりずらかったかな。半身不随で在りながら闘う姿は哀しみに満ちてた。ハードボイルドvs警察というと主人公が正義の為に・・・と思うけど、この本の違う所は最初から能見が「悪」だと言う設定が他の本にはない所かも。能見・・・生きて又、会いたいな。

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著者プロフィール

1970年、岩手県花巻市生まれ。99年、『愛こそすべて、と愚か者は言った』で第三回新潮ミステリー倶楽部賞・高見浩特別賞を受賞。他の著書に『償いの椅子』『天国の扉』『ライオンの冬』などがある。

「2012年 『握りしめた欠片』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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