銀の糸 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 122
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043833047

作品紹介・あらすじ

子どもの頃にあこがれた赤い糸なんて、この世の中にはたぶん存在しないけど……現代を生きる今時の女子が意志の力で関係をつなぐ、そんな「銀の糸」ならあるのかも。幸福な恋愛を味わう「婚活前夜」小説集。

感想・レビュー・書評

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  • 2021年16作品目。

    友だちになれそうもない主人公(失礼)が登場する6つの短編集。
    有隣堂限定復刊。

    解説の白河桃子さんによると、惚れっぽい人は恋愛体温を維持していて、微熱を帯びているとのこと。

    あー……
    もうそういう年齢ではないオバネエさんとしては、読むのが若干つらい短編集でした。

    でも、食のシーンはおいしそうで、フレーズ登録いたしました(^^)

  • 久しぶりに野中さんの恋愛小説が読みたくなり、一気に読みました。


    6つの恋愛小説はどれも素敵なものばかり。


    あたたかくてやわらかなものもあれば、生々しくて官能的なものまで、幅が広い作家さんだなと思います。

    その中でも気に入ったのは一作目の「しゃぼん」


    物語の冒頭部は、主人公の麻里子の遠い日の記憶。


    十三歳年上の貴義さんとの別れ。
    彼が別れの際に麻里子に残した予言
    「僕たちはまた出会うよ、きっと。」

    その後麻里子は年を重ね、結婚、出産、離婚と様々な経験をし、物語の最終部で娘と出かけた先で偶然貴義さんと再会する。


    麻里子の恋愛に対するスタンスが自分と似ているところがあり、最初から引き込まれました。

    記憶はいつも匂いによって蘇る。

    貴義さんとの思い出の中にあるしゃぼんの匂い。


    匂いで誰かを思い出して胸が疼くことありますよね。

  • 『甘い記憶』を読んで気になったのがこの人。

    なんだかいい気分な短編集。
    でも全然記憶に残りませんでした。

  • 装丁がキレイで、新刊コーナーで購入しました。

    6編の短編集。
    久々に恋愛小説を読みました。

    「“危ないよ”と止められようと、
     勝手に愛し、勝手に求め、勝手に離れていく。」

    「だれかを愛するときの自分勝手なやり方を、
     私は簡単に改められそうもない――勝手であることの
     なにがいけないの?それが情熱というものじゃない?
     と言い訳をしながら。」

    恋愛をすると、
    ものすごく余裕がなくなったり
    醜く感じたり
    残酷になったり。

    ひとつひとつのお話は短くできているので、
    バックグラウンドはばっさりカットされています。
    なので、
    入りきれないかもしれないけど
    必要なところだけを大切に描いてくれています。

    「ほんとうは密室で
     好きなひとをしゃにむに力で屈服させたいのに、
     屈服させられることが相手をつなぎとめる方策になってしまう。」

    「好き、と彼女が発音したときの、
     歯のあいだから息が洩れるような感じが耳にくすぐったかった。
     ずっと話していたい、と思った。」

    恋をするときって、
    相手を見つめる目や
    聞える息づかいや
    手のかたち、
    しぐさや
    見にまとった雰囲気、
    さわり心地や
    肌のこすれる感触、
    首元に顔を近づけたときの匂い、

    とにかく全ての感覚をフルで使う。

    だけど、どこかに熱を帯びた状態で。
    あとがきのように微熱があるからこそ、
    感覚が鈍っていたり、逆に敏感になったり。


    「だれかをがむしゃらに好きになって、
     その結果、傷ついたなら、
     それは名誉の負傷ってもんじゃないかなあ?」

    野中さんの本、読みたいと思っていたので読めてよかった!

    傷ついても傷ついても、悲しくても、
    優しい気持ちになって、
    熱を帯びていく。

    私も微熱になりたい。

  • 密かに注目をしている作家さんの一人である。

    『シュガーアンドスパイス』もそうだが、この短編集もばーんと衝撃を受けない。星三つ、ど真ん中だが外れないといった感じ。
    恋愛小説読みたいなぁ、って時にはそこそこお腹いっぱいになる。そんな感じ。

    でも。どこかでガタっと崩れた時にいい味出しそう、なんて期待をしてしまう。

  • 短編集ということもありとても読みやすく、すんなり文章が入ってくる恋愛小説

  • わたしの毎日も文章にしたら
    こんな風に物語になるのかな。

  •  ☆しゃぼん
     んー、サンダルウッドの匂いを嗅ぎたい.

     ☆セカンドハウス
     まさにセカンドでした。

     ☆銀の糸
     運命の銀の糸は自分で結ぶもの.自分でね.

     ☆遊園地
     お互いに、素直に生きてた子どもの頃の安らぎを
     もう一度求めているだけ.
     それが何よりも心地いいだけ.

     ☆メトロノーム
     ピアノが仲人です.

     ☆祝福
     人間は何度だって、光の中へ戻れる.

  • この人の文章はするする読めて気持ちがいいなぁ。
    ふわふわした恋愛短編小説です。
    食事をしてるシーンが好き。おいしそう。

  • 野中柊の長編小説(といっても薄いけれど)はおもしろかったので数冊読みました。
    しかし短編は、いまひとつ心に残るものがなくて残念でした。

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著者プロフィール

1964年生まれ。立教大学卒業後、在米中の1991年に「ヨモギ・アイス」で海燕新人文学賞を受賞して作家デビュー。小説に『ヨモギ・アイス』『小春日和』『あなたのそばで』『ひな菊とペパーミント』『きみの歌が聞きたい』『銀の糸』『公園通りのクロエ』『波止場にて』『猫をおくる』など、エッセイ集に『きらめくジャンクフード』など、童話や絵本に「パンダのポンポン」シリーズ、「本屋さんのルビねこ」シリーズ、『ポンポン・クックブック』『赤い実かがやく』『ヤマネコとウミネコ』『こねこのビスケット』『紙ひこうき、きみへ』など多数。絵本『すてきなおうち』(マーガレット・ワイズ・ブラウン著)など翻訳も手がける。

「2021年 『ルビと子ねこのワルツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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