万能鑑定士Qの事件簿IV (角川文庫 ま 26-313)

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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836451

作品紹介・あらすじ

希少な映画グッズのコレクターの家が火事になり、プレミア品の数々が灰になった。翌朝、やはりレア物のパンフレットやポスターを扱う店が不審火で全焼する。連続放火魔の狙いは、かつて全国規模でヒットを飛ばしながら存在を封印された1本の邦画だった。ミリオンセラー『催眠』の主人公、カウンセラー嵯峨敏也が登場、凛田莉子との初顔合わせを果たす。頭脳明晰な異色コンビが挑む謎とは?書き下ろし「Qシリーズ」第4弾。

感想・レビュー・書評

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  • 万能鑑定士シリーズの第4弾。松岡圭祐氏の別小説の登場人物である嵯峨敏也がついに登場...と思いきや、まさかの偽物で驚いた。僕は万能鑑定士シリーズから松岡圭祐氏の小説にはまったため、嵯峨は催眠シリーズでもこんな感じだと思っていた。催眠を読んでいたら、もっと違う印象を受けたのだろうか。もし催眠シリーズに触れる機会があれば、偽物の嵯峨と比べてみたいなぁ。
    そして、この本の物語だが実際に起きた事を絡めながらフィクションのエンタメに載せていくのがとてもリアルで面白かった。ノストラダムスの大予言という映画も本当にお蔵入りの危機にまで陥っていると知り、それに希少な映画ポスターというものをそこに組み込んで物語を展開させていくところが推理もの・エンタメものの両面からとても楽しめたのが良かったです。
    そして次回は莉子の沖縄時代の恩師である彼が登場と言うこともありとても楽しみです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    凜田莉子:佐藤聡美
    小笠原悠人:寺島拓篤
    葉山翔太:中村悠一
    雲津隼人:小林裕介
    荻野甲陽:平田広明
    宮牧拓海:福島潤
    嵯峨敏也/上石慧:細谷佳正
    野間一真:山下大輝
    村谷美羽/野間花音:井上麻里奈
    茅根涼太:高木渉
    菊井大悟:吉野裕行
    鯉淵陽向:岩田光央
    尾下光希:石川界人
    嵯峨敏也:井上和彦

  • 作者の催眠という小説は未読だったのですが、コロっと騙されてしまいました。メタ的叙述トリックの一種ですかね。実在した「ノストラダムスの大予言」の映画ポスターが連続放火される事件。この映画の放送事故(火災!)や公開中止にまつわるエピソードも語られてはいないが、興味があり調べてしまった。

  • このシリーズは、最後までなんて楽しめるのだろうか。毎度ながら、どの点と点が結ばれるのか最後まで分からずに、それでいて謎が解けたらスーッと納得できるストーリーは秀逸。

  • シリーズ4作目は映画グッズにまつわる連続放火事件。
    莉子の分野を問わない鑑定眼には恐れ入ります。
    曲者ぞろいのコレクターたちを前に、臆することなく冷静に鑑定を披露する莉子がかっこよかったです。

    今回はストーリーの途中でなんとなく犯人の予想がついたので、ちょっと嬉しくなりました。
    …が動機までは我が想像力及ばず。
    このシリーズは、毎回こちらの想像を裏切る意外な展開があるので、どう裏切られるのかわくわくしながら一息に読んでしまいます。

  • 今回、凛子の相棒となるのは臨床心理士の嵯峨敏也。著者の別シリーズの主人公。昔、SMAPの稲垣君が映画で演じていたので興味深く読んでいたら・・・まさかの正体が!
    全然気づかなかった。
    4作目にしてやっと警察関係者にも凛子の実力を認めて協力的な人が出てきましたね。

  • 連続放火事件の犯人と目的は?
    映画のプレミアグッズということで、莉子のうんちくと鑑定眼をたのしめた。
    不可能に思われる犯行に、いかにもな暗号と、興味を引く展開。
    臨床心理士の嵯峨敏也は、別のシリーズの主人公だそう。
    未読でも差支えはないけれど、読んでいたほうが断然おもしろみが増しただろうな、と思う。

  • 映画のポスターをめぐる物語。
    映画に関するディテールがすごくて、知らないことばかりでその意味でも楽しめた。
    マニアじゃなければ知らないようなことも本当に多くて・・・。
    嵯峨の登場には驚いたけれど、結果的にさらに驚かされることになるとは。
    名探偵のようにさらっと謎を解くだけではない。
    あれも違う、これも違うと、紆余曲折しながら真実に近づいていくようすが好きだ。
    しかも、きちんと伏線は回収され、結末に少しも嫌な感じが残らない。
    莉子だけでなく、小笠原のキャラクターもいい。
    初めて嵯峨の姿を目にしたときの小笠原の反応が、やけにストレートで、それでいて拗ねた少年のようで可愛らしい。
    純粋な莉子と純情な小笠原、なかなかにいいコンビだと思う。

  • 1970年代に公開される予定だった映画のポスターだけが狙われて、次々と放火される。放火の意図は不明な難事件にまたもや莉子が立ち向かう。
    トリックがなかなか分からないのが、このシリーズの面白いところ。
    今回は催眠の嵯峨も登場するのがポイント。

  • さすがの私でも犯人が中盤で分かってしまいました。このシリーズは軽く読めていいですね。
    ただし、心情的にジーンときたり、登場人物に自分を重ねたりするようなことはないですね。

  • 今回は古い邦画のポスターを狙った放火事件を追う話

    事件が起こる場所に嵯峨先生が絡んでたから流石に怪しすぎた…が偽物とは気がつかなかった

    面白かったけど犯行動機はちょっと無理あるかな~と思った

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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