万能鑑定士Qの事件簿VIII (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836499

作品紹介・あらすじ

波照間島から凛田莉子に届いた突然の手紙。そこには「水不足問題は解消。寄付はもう必要ない」とあった。募金はまったく集まっていなかったはずなのに!故郷に戻った莉子が見たのは、12億円で夢の発明を買えると信じ、無邪気に喜ぶ人々の姿だった。同級生の葵、結愛とトリオを組み、発明者のいる台湾へ向かうが、誰も彼の姿を見たことがないという…。莉子は故郷を救うため、台湾を駆ける!書き下ろし「Qシリーズ」第8弾。

感想・レビュー・書評

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  • 台湾と波照間島を舞台にした巨大詐欺事件。同級生の葵、結愛と共に事件が進む。
    そんなにうまく行くかな、と頭の片隅で思いながらも物語に流されていくのが心地よく、あっという間に読み終わりました。

  • 万能鑑定士シリーズの第8弾。
    今回も安定の面白さだった。自分の故郷を詐欺の被害から救おうとするべく親友と現地で出会った劉一家とともに謎の台湾人の正体を追っていくというストーリーで、今まで冷静に物事を分析するが今回は故郷の事と言うこともあり焦りながら謎を解いていく莉子の姿がとても印象的だった。被害額が11億円というシリーズの中でも多額のお金をだまし取られ外国を舞台になっているため、トリックや動機も大きな者だと思っていたが真相は単なる悪戯で使っているトリックもシンプルなものばかりだったことや林が行く度に仕掛けていたトラップが爪の甘いものばかりというしっかりしていないところの対比がとても面白かった。そして最後の「あんぱんまーん」はこのシリーズの中で一番笑いました!

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    凜田莉子:佐藤聡美
    小笠原悠人:寺島拓篤
    宮牧拓海:福島潤
    氷室拓真:緑川光
    宇賀神博樹:神谷浩史
    﨑沼隆一:柿原徹也
    凜田盛昌:千葉繁
    凜田優那:井上喜久子
    嘉陽果葵:内田真礼
    祝嶺結愛:水瀬いのり
    劉美玲:種田梨沙
    劉瑞賢:小山剛志
    劉大坤:中島ヨシキ
    楊栄融:宝亀克寿
    嘉陽果煌:諏訪部順一
    鳥堀彩花:寿美菜子
    添石慶人:平川大輔
    志伊良章光:山路和弘
    黄春雲:子安武人
    林馮:マフィア梶田
    李春梅:鈴木れい子

  • 莉子の故郷 波照間島の水不足を解消するために、台湾の怪しげなアントンシステムみたいな海水濾過装置のインチキを暴きに行く話。
    真相はトリビアみたいなおバカな話なんだけど、謎解きの過程がドラマ的で楽しい。

  • 莉子の故郷が詐欺にあい、解明のために同級生と共に台湾へ。
    今回も莉子と言うより、作者の知識の深さを感じる謎解きに圧巻。

  • 恥ずかしながら外国を舞台とした作品が苦手であり、地名や登場人物の読み方が分からなくなり集中出来ない事が原因。
    それはさておき、今回も見事に解決。12億が振り込まれる前に解決すかと思いきやその後の大逆転は見事、若干上手くいきすぎの感はあるが・・。
    台湾と日本の違いが存分に出ていてそれがストーリーの肝になっている点も良く出来ていたと思う。

  • 波照間島から凛田莉子に届いた突然の手紙。そこには「水不足問題は解消。寄付はもう必要ない」とあった。募金はまったく集まっていなかったはずなのに! 故郷に戻った莉子が見たのは、12億円で夢の発明を買えると信じ、無邪気に喜ぶ人々の姿だった。同級生の葵、結愛とトリオを組み、発明者のいる台湾へ向かうが、誰も彼の姿を見たことがないという…。莉子は故郷を救うため、台湾を駆ける! 書き下ろし「Qシリーズ」第8弾。
    (2011年)

  • 面白い!同シリーズの中で一番だと思う。ついつい先の展開が気になって、ゆっくりと味わえなかった。再読したい。

  • よく調べてあるじゃない~波照間島の一番の問題は生活用水で、莉子も少しずつ寄付している。波照間出身の竹富町議員がメールに気がついて台湾に飛び、12億円で淡水化技術を買う約束をしてきたが、それを聞いた莉子は怪しいと思い、早稲田の准教授にも相談し、石垣に飛んだ。しかし町は取り合ってくれず、やむなく台湾に波照間の同級生3名と渡った。場所に辿り着いても住民は知らないと言うし、それらしい倉庫ももぬけの殻。浄水と書いて現地の人に見せると台北に行けと言われる。手がかりを求めて台北に移動し、シェラトンホテルの日本語が話せる従業員とその祖父の協力を得て警察にも繋がったものの、実際の詐欺被害が起きていない内は具体的には動いてくれない。倉庫の借り主の名から、転居先の台北の住宅に行くと、台湾式と日本式の母屋が二棟。畳の秘密に気がついて井戸を探っても空振り。新たな手掛かりは日租套房では顔認証用のカメラと繁字体のコード、オタクの聖地のカラオケマシーンは高雄の示していた。高雄の日月潭で辛い料理を食べながらピンときた~竹富町役場が石垣島にあるのが面白いと思うがね。こうも巧くいくもんかねぇ?ま、フィクションでエンタメだから良いか!

  • 波照間島の水問題の詐欺を台湾まで飛んで暴くというかなりスケールの大きい話。トリックの暴き方が相変わらず巧妙。

  • 本作は台湾が舞台。
    アジア圏だけあって日本になじみ深い感じ。
    そして近いからこそ気づかない文化の違いも面白い!
    犯人もトリックも最後の最後までわからなくて、読み終わるまでスピードが落ちることなく読み続けられた。
    アンパンマン落ちにちょっと吹いた(笑)

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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