姉飼 (角川ホラー文庫)

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  • 角川書店
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レビュー : 78
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043838011

感想・レビュー・書評

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  • きっと山奥の田舎であった話と思うとロマンがありますね。

    姉・・・飼いたい・・・

  • 姉っていう、ヒトとは独立した生き物かと思いきや、元は人間でしたという話。他3編収録。特に何てことはない物語たちでした。

  • 夏の角川ホラー祭。典型的な作品でしたよ。

    山奥のどこかで捕らえられる、「姉」と呼ばれる人間の女性によく似た凶暴な動物を、半死半生のまま飼育する。これを一度経験すると、破産するまで書い続けてしまうのだが…。

    90年代以降、「好きな小説は江戸川乱歩の『蟲』」というタイプの、よくある作家の一人。悪趣味でドロドロ、常に血が滴っているような情景に加え、既存の言葉に新しい概念をくっつけるという、悪く言えば学生っぽい青臭い作品だ。

    短編集なので4作収められているが、ジャングルジムが自分の意志で動くファンタジーっぽい作品があったりして、バラエティには富んでいる。ただ、あんまり刺さるポイントがなかったかな。角川ホラーによくあるタイプだが「自分の嫌いなものを気持ち悪く書きました」というものだ。

    その中で個人的には、今っぽさのある「キューブ・ガールズ」が良かったな。へんに「日本の田舎の気味悪さ」を書くより、現代の嘘くささから怖さにつなげるストーリーのほうが、スタイル的にも映えると思う。

  • いまいちかな。

  • タイトルから想像される内容とは違った。まぁ、ホラー文庫から出ているのだから、当然と言えば当然なのだが・・・

    四編とも異様な世界であるのだが、個人的には「キューブ・ガール」がいいかな。この作品の世界観も怖いし、女性から見るとトンデモないものなんだろうけど。

    戦後日本のエログロが受けた時代の作品はこんな感じのが多かったのかな。

  • 「姉」や「蚊吸豚」や「脂祭」、「オゴロ芋」や「オニモン蜂」など、微妙に不気味なモチーフを使うのがうまい。

    「姉飼」は、姉という奇妙な生物を飼うという設定もさることながら、「串一本」という表現もすごかった。
    「妹の島」はグロテスクホラーのよう。

    「キューブガールズ」と「ジャングルジム」は星進一や筒井康隆にもありそうな短編だった。

  • ぎぃよええええいッ、びぃよよよええいッ!串刺しにされて、いい声で鳴く姉。しかしながらこの場合の姉は、俗に言う"あの姉"ではないのである。伸びきった黒髪、湾曲した70cmにも伸び、手足の爪を振り回し噛み付くのである。姉って何やねん!?とお思いでしょう。それが僕も分からんのです。兎に角、姉という生き物なのです。完全に意表を突かれた濃厚な異世界。淫靡で背徳的で狂った世界観。ぼかぁ嫌いじゃないですこの作品。他に3編の作品も収納されてますが僕的にはムムッて感じのコメントしか出来ません。

  • 2015年、三冊目は、何度も読み返してる作品。
    コッチの世界へのキッカケを作ってくれた作家、遠藤 徹のデビュー短編集『姉飼』。
    収録は四編。個人的、好みの(逆)順に簡単な感想を……。 キューブ・ガールズ
    基本、主人公である、若い女性の一人称視点で書かれ ている。彼女こそ、キューブ・ガールズ。キューブ・ ガールズとは……?
    妹の島
    コレは、登場人物それぞれの視点を巡りながら、話が 進んでゆく。呪詛的要素、体内に巣食う蟲、等々、収 録作の中では、最もホラー的ではある。
    ジャングル・ジム
    おそらくgymとjimをもじって、擬人化したら、の発想 から生まれた作品であろう。ラストの情景はきっ と……。
    姉飼
    「姉」を「飼」うこと、それは、監禁モノのソレとは 全く異なります。ココでは、身を滅ぼすコトも厭わな い、偏愛の形。オチを含め、話の展開自体に新鮮さは 特に感じないが、和風倒錯世界に通じるエログロ感。 個人的にその辺、大好物です。
    全体として、四編、それぞれ異なった作風であり、好 みも分かれると思う。
    ソレ以前に万民ウケする作品だとは思えないが……。
    ここまでで、★★★★☆。
    そして、ラスト、大槻ケンヂの絶妙な解説で、 ★4.5。

  • 【本の内容】
    さぞ、いい声で鳴くんだろうねぇ、君の姉は―。

    蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜。

    小学生の僕は縁日で、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」を見る。

    どうにかして、「姉」を手に入れたい…。

    僕は烈しい執着にとりつかれてゆく。

    「選考委員への挑戦か!?」と、選考会で物議を醸した日本ホラー小説大賞受賞作「姉飼」はじめ四篇を収録した、カルトホラーの怪作短篇集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    人間の妄想の底知れなさに打たれます。

    どうやったらこんなすさまじい小説が生まれるのでしょうか。

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    [ 参考となる書評 ]

  • 楳図かずおの如きホラーなタッチで、丸尾末広を彷彿させるようなエグさもあり、かと思えば、高橋源一郎みたいな詩的な擬人化を用いるこの作品は、小説でもあり、前衛芸術の一種のようでもある。

    物語に登場するオブジェを際立たせ、それを中心にストーリーが構成されるが、このオブジェの性質により、話の色合いを自在に変えている。時に
    USBで自由に操れる性的玩具であり、串刺しの女体であり、ジャングルジムであるわけだ。そういった意味で、構成は極めて単調で、オブジェのサイドストーリーと批評で成立している。

    まあまあ、である。インターネットの評判は良いので、人それぞれ。ホラーか?と、いうと、全く怖くはなく、そこは、丸尾末広タッチのエグさという表現の方が適当な気がする。

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著者プロフィール

遠藤 徹(えんどう とおる)
1961年神戸市生まれ。同志社大学グローバル地域文化学部教授。研究テーマはプラスチック、モンスター等多岐にわたり、以下のような評論・研究書を著している。『溶解論 ―不定形のエロス―』『プラスチックの文化史 ―可塑性物質の神話学―』(ともに水声社)、『ポスト・ヒューマン・ボディーズ』(青弓社)、『ケミカル・メタモルフォーシス』(河出書房新社)、『スーパーマンの誕生 ―KKK・自警主義・優生学―』『バットマンの死 ―ポスト9.11 のアメリカ社会とスーパーヒーロー―』(ともに新評論)など。
また小説家としても活躍し、「姉飼」で第10回日本ホラー小説大賞を受賞、「麝香猫」で第35回川端康成文学賞候補となる。主な作品集に以下のものがある。『姉飼』『壊れた少女を拾ったので』『おがみむし』『戦争大臣』(以上、角川ホラー文庫)、『ネル』(早川書房)、『むかでろりん』(集英社)、『贄の王』(未知谷)など。最新刊は本書と同時刊行の『七福神戦争』(五月書房新社)。

「2018年 『七福神戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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