GO (角川文庫)

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  • 角川書店 (2007年6月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784043852017

作品紹介・あらすじ

僕は《在日韓国人》に国籍を変え、都内の男子高に入学した。広い世界へと飛び込む選択をしたのだが、それはなかなか厳しい選択でもあった。ある日僕は、友人の誕生パーティーで一人の女の子に出会って――。

みんなの感想まとめ

青春と恋愛を通じて、出自や国籍の問題に向き合う物語が描かれています。主人公が在日韓国人としてのアイデンティティに悩みながらも、勇気を振り絞って新しい世界に飛び込む姿に、多くの読者が心を打たれることでし...

感想・レビュー・書評

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  • 著者の金城一紀氏が自身をモデルにした自伝的な小説。在日韓国人の高校生の甘酸っぱい恋と青春。

    ただし、その根底には常に自身の出自の問題がつきまとい、大いに悩み、傷つき、勇気を振り絞って一歩踏み出す姿に心を打たれる。
    読後に、国籍や出自、差別について否が応でも考えさせられます。

  • 「円の外には手強いヤツがいっぱいいる。」
    「ぶち破れ、そんなもん。」

    10代でこのフレーズを聞いた。

    仕事をしていく中でこの言葉の
    意味に気付いた気がする。

    自分を高めようと思えば、
    チャレンジが必要であり、
    最初はやっぱり勝てなくて、
    悔しくてバカらしく感じて、
    円の中に閉じこもろうとしてしまう。

    けどぶち破ってチャレンジを繰り返すことで、
    また新しい自分に出会えることを知った。

    部下への共有のメールで、この文章を
    送ったことがある。

    今は異動して上司部下の関係じゃなくなったけど、
    彼ら彼女らが、円をぶち破って、成長することに
    期待している。

  • 青春恋愛小説ですが、民族差別などのテーマが描かれています。
    国籍にこだわることがいかに無意味なことかと思いました。
    (確かに困った国や団体はありますが・・)
    国籍や宗教によって 大勢で少数を排除するような世の中はよくなるはずがないと思います。
    世界中の一人一人に平等に人権が認められる世の中になって欲しいと思います。

    大切な事は 自分は自分。
    大きな世界の中で生きていくことが大切だと感じました。

  • 久しぶりにゾンビーズシリーズを読み。
    そう言えば読んだことなかった…と思い、
    本作を購入。

    最初にゾンビーズシリーズを読んだ頃、
    たぶん10年ぐらい前。
    窪塚くん主演で映画になっていたのだけは、
    覚えていて。

    だけど、
    「在日朝鮮人」とか
    「在日韓国人」とか
    『国籍』とか
    あらすじを読んで、読まずじまいになってました。

    今こうして読めて良かったです。

    何で、こんなに胸が痛いのか。
    そして何で、こんなに悔しい気持ちになるのか。

    それは自分の中の差別につながるような
    無意識のバイアスや防衛本能のようなものを
    少し見つけて気まずい気持ちになっているのか、

    杉原の心情を思うと、
    苦しくなるけど、
    それすら正常?正しい?感情なのか。
    選んで生まれ落ちたわけではないのに、
    杉原のお母さんもお父さんも叔父さんも。

    地球はひとつってわかってるし、
    国境なんて人が勝手に引いた線なだけなのに。

    どうしてこんなに世界は複雑になってしまったのか。

    平成19年刊行で、
    時代を感じる描写もあるけれど、
    良くも悪くも変わってないこともあって。
    変わってないことを突きつけられた気もします。
    むしろ深まっているようなものも。

    本作もゾンビーズも登場人物達が愛しいこと。
    明日から私が見る景色が少しだけ変わってるんじゃないかと思える一冊です。

  • カッコイイ‼︎

    僕が今まで観た、読んだ、ラブストーリーの中では一番。

    ケンカのシーンも多いが、スカッとする。

    でも、この作品の一番のテーマは、

    「アイデンティティ」

    「正一」が巻き込まれるシーンや、「杉原」の葛藤は全てそこから。

    娯楽作品でもありながら、かなり深さも感じる。

    「杉原」、「オヤジ」もカッコイイし、「桜井」役の柴咲コウもぴったり。

    原作も映画も両方いい。文句なし。

  • 私は本当にこういう事に無知だから、日本ではない国籍の方たちが日本でどういう状況にあるか想像すらした事がない。

    そういえば学生の時に一緒に遊んでいた友達が僕と同じく朝鮮から韓国に国籍を変えていた。理由を聞かなかった事が良かったのか悪かったのか…一緒に遊ぶのに国籍なんか気にしなかったから。

    杉原と桜井に明るい未来がひらけますように。

  • 最後の 行きましょう って部分で、この人は1人ではなくなったんだと感じました。
    登場人物がみんな弱く強い人たちで素敵です。

  • 僕もお父さんも不器用だけど、情に厚くて、どこかキュートで、魅力的な人物だった。
    語り口がとても読みやすくて面白くてスイスイと進んでしまった…!

    今でこそ色々な場所と行き来が増えて、色んな人との繋がれるようになって、それはそれでまた新しい問題が出てきたりしているけど(問題がゼロになることなんてないんだろうけど)、この頃はとにかく自分たちが正しくて、他を受け入れると色々な不都合が出てくるから、差別が存在して、巻き込まれて苦しむ人がたくさんいたんだなあと思う。

    友達の正一と僕の会話は賢くもあり、温かさを感じることもあり、ずっと見ていたいなと思った。
    お父さんも息子が大好きで、守ろうとしている気持ちが伝わってきたし、僕も反抗しながらも父のかっこよさを感じていることかあつかった…。

    僕の恋も、どこかで通じ合っている2人がとても素敵だった!
    読んだのは学生の時だったから10年以上も前になるけど、今回もとっても面白かった〜!

  • 『在日』を扱った作品も、金城一紀作品も、初読。
    登場人物は全員個性的で、特に、杉原の父ちゃんの突き抜けた感が爽快ですらある。
    苦労してきた人ならではの諦観と凄みというんでしょうか。

    半自伝的な作品とのことなので、『在日』の苦悩は書いてある通りなのだろう。マイノリティであることがどういうことかは、その立場になってみないと決して分からないと思う。(自分は、海外に外国人として住んでいたときに感じた程度に過ぎないが。)

    人種の話と民族(国籍はこちら)の話は当然別物と思っているが、『ルーツ』に関する議論は、両者を混同させがちだ。多分、『ルーツ』は人種とも民族とも直接は関係なく、過去どういう種類の淘汰圧があったかというプロセスに関する情報を提供するだけだろうと思う。(アフリカ人がアメリカ大陸に『輸出』された際、劣悪な船倉環境に適したひとが生き残った結果、アフリカ系アメリカ人には、高血圧の発症率が少しだけ高い、とか)

    ユダヤ人の定義にDNA情報が含まれないのと(逆の意味で)同じように、ミトコンドリア•イブの存在を以って、『人類皆兄弟』『国籍は相対的なもの』と主張するのは、何か違うかなと思う。

    その一方で、「自分を何人と思っているか」よりも、「相手が自分を何人と思っているか」の方が、実際問題、インパクトが大きいことが、この本でのく分かった。

  • 済州島で生まれたオヤジが、貧乏人にやさしい(はずの)マルクス主義を掲げる朝鮮籍を選択、辛酸を嘗め紆余曲折を経て<在日韓国人>となり、オフクロとの間で日本で生まれ育った<僕>の波乱と感動の青春グラフィティ。民族学校の小中一貫教育のなかで「偉大なる首領様」は、民族団結のための教祖様として、盲目的な忠誠心を押付けられた。「なんかおかしい」と思いながらも、それが当たり前のこととして受け入れてきたが、友人の誕生パーティで出会った日本人女子学生との恋情を交え、国籍に囚われず広い世界へ飛び込む、感動の直木賞受賞作品。

  • 杉原がかっこいい!
    何度も読み返しています。

  • 反国主義の点で「サウスバンド」に出てくるお父さんの人間性によく似ている

    無意識に生まれている外・内の視点に気付かされたし、大体内側視点で色々と物事は成り立っている

  •  自分を拘束している様々な縛りが見え始めるときの辛さ。これに正面切って挑むヤツは本当に勇気がある。
     そういったヤツのおかげでいま俺たち人類は、“幸せ”を容易に描けるようになった。(本当の幸せを手にするのは難しいかもしれないけど)

    この小説に登場するヤツ等にはみんなそんな力があった。
    彼等は闘っているんだ。この見えない“縛りに絡め取られた自分と社会”と。

    この世に生を受けたからには、こんなヤツ等の視線に負けない生き方がしたい。
     そう思った。

  • アメリカの黒人への差別をニュースでよく見る。とても大きな問題となっている。
    日本人も、たとえば海外で日本人のサッカー選手も差別にあっている。
    日本国内では、日本人も差別している。差別だとさえ思っていないこともあるだろう。
    そんな中でも、この主人公、杉原はとても真っ直ぐ。応援したくなる。ビッグになれよ!

    10年以上前、日本生まれ日本育ちの韓国人の友達がいた。一緒にオーストラリアを車で1か月以上旅した。
    元気か?

  • 黒人差別が問題視されているが、世界では黄色人種への差別の方が多いとの声もある。
    国籍はもちろん、人を容姿で判断してはいけないと改めて考えさせられた。

  • 考え方は人それぞれなんだけど、平成時代から生きてる私には衝撃的な一冊だった。

  • この作品、恋愛小説で、家族の物語で、また友情のお話でもあり、若い力に溢れた軽快な青春物語でありながら、一方、差別という重い現実の中で生きる人々の心情を描いていて結構考えさせられます。
    世の中にはいろいろな人権問題があります。人種・国籍・性別・出自…。
    物語は杉原という少年の生き方を描きながら、このボーダーレスの世の中にそうしたこと(今回は国籍による偏見)がいかに馬鹿馬鹿しいかということを、桜井という少女との恋愛小説の流れの中で丁寧に説明していきます。
    私、仕事柄、人権のことにも関わっており色々と人にお話もするような立場にあるので、差別というものの多くは無知と偏見から来ることについても少しは分かっているつもりで、だから「寝た子を起こすな」ではなく、正しいことをきちんと多くの人が認識することが大事だと思っています。
    桜井の場合、全くの無知を短い時間の中でふっきることが出来たのは幸いと思います。杉原の生き方も含めそうした受け容れる力が若さということの素晴らしいところと思うのです。

  • 敢えて《若者》という幻像の如き言葉を使うが、私はいち若者として、本作から迸るような熱いエネルギーを貰った。
    在日問題云々に留まらない、もっと純粋で強烈なエネルギーだ。
    窪塚洋介主演の実写映画もとても良かった。
    この作品を薦めてくれた友人に感謝する。

    実写映画を観てから小説に移るのがいいかもしれない。

  • 映画も良かったけど原作も良かった

  • 殴り合いの喧嘩のシーンが目に浮かぶ。会話のテンポも良くて爽快。

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著者プロフィール

1968年埼玉生まれ。慶應義塾大学法学部卒。1988年「レヴォリューションNo.3」で第66回小説現代」新人賞を受賞。2000年『GO』で第123回直木賞を受賞。

「2020年 『映画篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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