- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043852024
感想・レビュー・書評
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高校時代の空気感を思い出した。憧れまではいかないんだけど、かっこいいやつだなと思った友人、強いやつだなと思った友人、色んなのが集まって一つのグループになってたなーと思い出した。狭い世界だったけど、あの頃はそれが全てだった。俺も揉め事には進んで参加しよー。
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オチコボレ高校に通う僕を中心に結成された「ザ・ゾンビーズ」。下ネタ満載で、本当に馬鹿らしいのだけれど、ちゃんと大切なものが内包されていて、その証拠に時折言葉がぐさりと刺さる。「幸福とは、欲望が停止し、苦痛が消滅した負の状態である」事実、メンバーはそれぞれに問題を抱えているけれど、だからこそ馴れ合ったり、押しつぶされたりすることなく、我武者羅に今を生きている。彼らにとって得意なフィールドで踊り続けていている。馬鹿らしくて、ぶっ飛んでいて、清々しくて、でも、どこかかっこいい。
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ザ・青春。この青臭い感じがたまらないのです。
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お利口さんの世界を変えるために愛すべき最高のバカたちが立ち上がる!
バカが才女と子を儲ける、それが〈革命〉。
有名お嬢様学校でナンパを行うため、バカたちは矜恃を持って、学園祭を襲撃する。
愛すべきザ・ゾンビーズシリーズ1作目! -
金城さんの本は、いつもクスッと笑える感じと、爽快感があるので好き
スンシンが岡田准一で脳内再生されるのはご愛嬌ということで
今回はいわゆる落ちこぼれのレッテルを張られた高校生たちの話
だけど、愛すべきバカたちで、素敵なやつらだ
こんな仲間がいればきっと世界は変わる気がする -
「君たち、世界をかえてみたくはないか?」
先生の一言で、動き出したオチコボレ男子高の「僕たち」。
その名も、ザ・ゾンビーズ。
世界を変えるために始めたこと、それは、難攻不落のお嬢様女子高の学園祭に潜入して、ナンパをすること。
ストーリー自体も、ザ・ゾンビーズがやってることも、ほーんとにくだらないんですね。
ほめ言葉として使ってますが、本当に「おバカ」です。
そのおバカさが、とにかく眩しい。
「オレたち、オチコボレ。
でも、女にもてるためにがんばってます。かなり本気です。」
そして、そのくだらなくておバカなお話の中に、はっと気づかされるものが横たわってるんですよ。
多分、こんなおバカなストーリーだから、余計にきらりと際立つのかな。
日本の学歴社会への警鐘であったり、
差別の問題であったり。
ヒロシの死でぎゅっと胸が締め付けられたりもします。
何よりいいスパイスになって物語をぐいぐい動かしているのは、朴舜臣の存在でしょうね。
在日朝鮮人。彼らがどんな差別を受けて、どんな悔しさを飲み込んで、嘲りの言葉を心にため込んでいるのか。
彼を通して、それとなく、でもしっかりと私たちの胸に響くように描かれている。
ストーリー性よりも、このスパイスたちがとてもいい味を出していて、とても奥行きの深い小説になっていると思います。
ザ・ゾンビーズ。ギョウザ、大好き!
続編も楽しみです。 -
クソ格好いいよ。
正面突破だよ。
泣いちゃいました。
こんなにピュアで気持ちのいいものが他にどこにあるの? -
“Fly Daddy Fly”で活躍する“ザ・ゾンビーズ”
“ザ・ゾンビーズ”誕生の経緯が描かれているからか
シリーズ第1弾と紹介されてますが
“Fly Daddy Fly”は高校3年の夏の冒険譚
ここにはそれ以降の卒業までが描かれているので
時系列的にはこちらのほうが遅いです
表題の物語が“ザ・ゾンビーズ”の最後の物語
この本の最後に収録されている
“異教徒たちの踊り”は
推理小説の趣きもあって
スピード感溢れる展開
読み手も“サ・ゾンビーズ”と一緒に疾走
病に蝕まれていく彼の最後が判るだけに
事件が解決しても
読者には切なさが残ります
映画“Fly Daddy Fly”を観た方は
舜臣が岡田君にしか見えないっていう
嬉しいおまけつき~☆ -
ゾンビーズシリーズ読むのは3作目。これがシリーズ1作目かぁ。ゾンビーズシリーズは疾走感があるから好き。ヒロシにはこんな経緯があったのね…。山下は神!『レヴォリューション0』が読みたくなった。2011/098