美丘 (角川文庫)

  • 角川書店 (2009年2月25日発売)
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784043854028

作品紹介・あらすじ

美丘、きみは流れ星のように自分を削り輝き続けた……平凡な大学生活を送っていた太一の前に現れた問題児。障害を越え結ばれたとき、太一は衝撃の事実を知る。著者渾身の涙のラブ・ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 今を全力で生きるということ、それが妙に納得できる話です。

    人間の弱さ、強さがしっかりと表現されていると感じました。

    悲しい結末を想像しながら読んでいたけど、美丘はずっと元気な女の子のままだったと思います。

    性描写は多いけど、私はまったく下品さは感じなくて、むしろそれが二人の生きた証としてとても印象に残っています。

    記憶をなくし経験が消えてしまう事で、今まで表現できたことができなくなって、言葉と結びつけられなくなる。

    とても悲しい事ですね。

    石田衣良さん初読みでした。
    この本書店では中々見つけられなかったです…

    探した甲斐はあったかな。

  • 主人公のぼくは大学2年生の橋本太一、ある日峰岸美丘という自由奔放な女性に出逢う。太一は麻理という誰が見ても素敵だと思うであろう女性とつきあってみて、はじめて美丘へ抱く恋心に気づく…。太一は麻理に別れを告げ美丘と結ばれるが、子供のころ交通事故で移植手術を受けたことにより、クロイツフェルト・ヤコブ病を発症する可能性がある…もし発症した場合は脳がスポンジのようになり歩行障害からはじまり記憶障害、日常生活が送れなくなり、最期には食事もとれず息もすることもできなくなるという…。どうあろうとも2人でこれからも過ごしていこうと決意したが、不幸にも美丘が発症してしまう…。

    「…生きていることは奇跡で永遠に続くものではない。…命には終わりがあるって頭ではわかっている。でも心と身体の底から限界を感じているのはわたしだけ。…この世界ってきれいだね。」この美丘の言葉…美丘だからこその感じ方なんでしょうね!

    美丘を支える太一が健気で献身的…美丘も当たり前なんだけれど発症前と発症後では全く違う印象が異なる…ラストが切なすぎて、心が震えました(泣けはしなかったけど)…。

  • ドラマをみて買った一冊。読むのは約10年ぶり?
    初めて読んだときボロボロ泣きましたが、今回も泣けた。
    切ない話だけど、暗く悲しいというよりは清々しい切なさ。

    今読み返しても吉高由里子の美丘はハマり役だったと思います。

    • あやみさん
      あきさん、こちらこそリフォローありがとうございます。
      切ないお話ですが、ただ悲しいだけのお話ではないのでおすすめです^ ^
      あきさん、こちらこそリフォローありがとうございます。
      切ないお話ですが、ただ悲しいだけのお話ではないのでおすすめです^ ^
      2020/06/01
  • 読み始めたら、読みたい願望が盛り上がらない作品かと思いました。
    途中から悲しい後半に向かう内容に考えさせられる。
    石田さんの作品は何冊も読んでいるが、この作品も展開が読めない一冊でした。

  • 「泣ける」って聞いたんやけど…
    余命もの の王道って感じですね。
    '90年代のトレンディドラマのような雰囲気に、2000年代 のケータイ小説のハイブリッド 作品

    主人公が語る 美丘 との思い出が季節毎に語られて…
    最後ゎ……

    石田衣良 作品だから読めたかな?って感じでした。

  • 涙でぐしゃぐしゃになった。明日は確実に目が腫れる。
    美丘の精一杯生きる姿とそれを支える太一に本当に勇気をもらえる。もっと精一杯生きていきたいと思った。
    2人のドラマチックな生活に溢れる一つひとつの振る舞いが、優しくて温かくて、自分とも重ね合わせて、心がじんわりとした。

  • 久方ぶりに感動しました、数年ぶりに刹那い系の小説に手を出したのが美丘です、ドラマがあったのは知ってるけど観てないので先入観なく丁度良かった。
    美丘みたいに強くいられる自信はないけど強くいられたのは太一のお陰だよね、太一がいたから強い美丘もいた…そう感じたかなぁ。
    ありがとう、美丘、ありがとう…の最後の太一のセリフが全てを表現してると思う。

  • 映像化されそうな話だなと思っていたら既にドラマ化されていたんですね。自由奔放に見えていた女の子が実は不治の病を抱えていたなんて悲しい恋愛小説でした。

  • 切ないね。

    自分のラストはどうなるか?
    関わった大事な人に、
    ありがとうって言えたら良いな。

  • あまりに切なく甘い物語。
    20代の若者には重すぎる運命。
    読み終わったらまたプロローグに戻りたい、
    いや、プロローグを読み返してこそ物語は完結する、そんな一冊です。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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