フリークス (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 231
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043855049

感想・レビュー・書評

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  • お名前は知っていたけれど、初めてこの方の作品を。
    精神病に絡む3作品。どの作品も読みながら謎解きしたりどういうことだと思ったり、さらっと楽しめた。

    とはいえ、私はこういうのが合わないんだろうなあと。
    面白いし先が気になるのだけれど読後に特に心に残ることがなかった(多分好みの問題)
    こういう雰囲気は好きなんだけど何かが合わなかった感じ。ただ面白かった。

  • 精神科病棟を舞台にしたホラーちっくなミステリー小説。

    3篇の短篇から成っていますが、
    表題作「フリークス」ではこれまでの物語の基盤すら揺るがす結末が待っています。

    こういう暗くて怖い話こそ、綾辻さんの本領ですね。
    道尾さんの解説も入っています。

  • 異形についての物語。精神病院を舞台にしている点も箱庭の中みたいな感じで良かった。箱庭の中でなされている人形劇みたいな世界観。結構、耽美でもあるかも。遠田志帆さんの絵も好きなので◎

  • 2015年8月25日読了。
    2015年113冊目。

  • 怪奇現象など、外部からの恐怖ではなく、自分の中にもあるかもしれない狂気が、最も恐ろしい。

    深泥丘奇譚と系列するが、もっと、踏み外したら転げ落ちる感が、身近な、ソワッとした恐怖感がたまらない。

    表紙絵の遠田さんのイラストもいい。

  •  今作「フリークス」には、この作品を含む三つの短編が収録されている。そのどれもがホラーチックなミステリー仕立てとなっており、※蒸し暑いこの時期に読むにはピッタリなのではなかろうか。しかし、ホラーと言っても幽霊などそちら方面の怖さを描いているわけではなく、病院を舞台とした、精神病患者視点(途中第三者視点も登場するが)で物語は語られていくため、描かれているのは、何が本当で何が嘘なのか、というような頭が混乱してそれに伴い不安感を覚えるような怖さである。
     読了してみて、個人的には二作品目の「四〇九号室の患者」が好きな話だと感じた。ネタバレ防止のためかなり大雑把にあらすじを明記するなら、不慮の事故で夫や自分の記憶、さらに脚までも失い、顔には重度の火傷負ってしまった女性が、入院している病院で自分は何物であるのかを少しずつ紐解いていく…という話である。ただ、他の作品においてもそうだが、最後には綾辻氏特有の大どんでん返しが待っているため、これからこの作品群を読む方々には、このあらすじすら疑ってかかってほしいということは言わずもがなである。
     最終的に、人間こそが畸型種(フリークス)なのではないか、というような少し哲学的な要素も加わってくるが、ミステリー作品として十分楽しめるものに仕上がっているのではないだろうか。

    ※2015年(平成27年)8月18日投稿

  • 三篇の短編集、あるいは三連作。表題作『フリークス 五六四号室の患者』の気持ち悪い世界が何とも言えず好きです。
    総合して言うと可もなく不可もなく、かなあ

  • うーん、いつもの綾辻さんって感じですかねぇ。
    夏らしいものを選んで読んでるんですが(笑)

    あー、館シリーズの新作が読みたい!!

  • 初綾辻さんでした。
    読むまでは、綾辻さんの作品って難解なミステリーという印象だったのですがこの作品はとても読みやすかったです。

    精神病棟が舞台で、そこの患者が主人公の短篇集。
    という設定もあって、頭がぐるぐるするというかすこし異常な世界に足を踏み入れてしまった感覚で、読んでいる途中も読了後も不安定な感じがしました。どっぷりつかれるほどの世界観を作れる作家さんなのかな、と思ったり。
    個人的には、最後のフリークスが好みでした。作家と564号室の患者、M・Jを殺した犯人、探偵…曖昧に全てがないまぜになる感じ、とても好きです。一回読んだだけでは理解できなかったので、ゆっくり読み返して考えてみようと思います。

  • 精神病患者がテーマの三作品。少し、ワンパターンな感じを受けてしまった。この手のものは、続けて読むといまいちなのかもしれない。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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