- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043873012
作品紹介・あらすじ
人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、二人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが…。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。大型新人の才気が迸る傑作短編集。
感想・レビュー・書評
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いやーなんでこんなに面白いんだ!
曽根作品!奇妙な世界に入り込んだ気分で、映像じゃない文字だけなのに どっぷり夢中になってしまった
3つの中編からなる作品集だけど、2つ目を読み終わった時点で、夫に「なんで嬉しそうな顔してんの?」と言われたくらいニヤニヤしていたらしいw それくらい、もうこの作品を読んで興奮が抑えきれなかったんだと思う
[暴落]
凄い世界観(いや、3編ともすごい世界観なんだけど)こんな世の中になったら全く自由に動けなくなってしまう 全てに疑心暗鬼になってしまうよ〜 でもブラックユーモアなお話で、笑ってしまったwそのネーミングよw 面白すぎる
[受難]
まさに不条理…主人公以外の3人全てにイラつきを覚える
[鼻]
これこそとんでもストーリー
凄い話を思いつくもんだ!曽根先生…
ラスト近くまで意味がわからない世界が続く 文字のフォントによって私は完全に勘違いをしていた(勘の良い人は途中で気づくかも)先入観って恐ろしい
前回読んでいた曽根先生の『腸詰小僧』で先入観によって騙されたはずなのに!今回もまんまと…
もーとにかく面白すぎて鼻血出そうなくらい(出てないけどw)頭に血が昇った
もう曽根圭介作品の虜だわ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『暴落』『受難』『鼻』からなる三編の短編ホラー集。個人的に『受難』が面白かった。どれも独特な世界観があり、非日常感を味わえる。先が気になりあっという間に読み進めてしまった。
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どの作品も素晴らしい完成度。
この作品を読んでから本を読むことが好きになり、自分の好きなジャンルがわかるようになった。
先日上司にも貸し、高評価だったのか上司の旦那さんにまで読まれた。。。-
葦湯さん、はじめまして。
いいね、フォローして頂き、ありがとうございました。
本棚を拝見していて、知らない作家さん作品ばかり。葦湯さんの読...葦湯さん、はじめまして。
いいね、フォローして頂き、ありがとうございました。
本棚を拝見していて、知らない作家さん作品ばかり。葦湯さんの読書好きのきっかけの作品との事で「鼻」がとても気になっております。
「黒い家」があまりに怖くてホラーに若干苦手意識を持ちましたが笑、色々な作品を読んでみたいと思いました。
また本棚を参考にさせて頂きます、よろしくお願いします。2023/10/19 -
アンシロさん
はじめまして
コメントをいただくのが初めてなもので嬉しいです
黒い家、かなり面白かったですね
久しぶりに本を読んでて充足感を...アンシロさん
はじめまして
コメントをいただくのが初めてなもので嬉しいです
黒い家、かなり面白かったですね
久しぶりに本を読んでて充足感を得れました
当方の本棚ですが、
ホラー短編を中心に短編集ばかり買ってるので偏りがあるのなと思います。
この「鼻」はかなりおすすめですので宜しければ読んでいただけると幸いです。
今後よろしくお願いいたします2023/10/19 -
こんばんは、お返事ありがとうございます。こちらこそとても嬉しいです。
「黒い家」の生々しい描写がすごくて、かえって映像よりも恐怖感があって...こんばんは、お返事ありがとうございます。こちらこそとても嬉しいです。
「黒い家」の生々しい描写がすごくて、かえって映像よりも恐怖感があって貴志祐介さんの凄さが分かりました。臭いまで想像してしまいました汗。
「鼻」を読んでみますね!自分はまだ読書を始めて日が浅いのでみなさんの本棚を参考に色々読んでます。ライト(?笑)なホラーから徐々に体を慣らして行きたいと思います(^^)2023/10/19
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こう言ったもしかしたら実現できる?ような世界の中での人の怖さを存分に楽しめた。
個人的には暴落が好きで鼻はあまり話がわからなかったがうとうとしながら読んだので2度読みして見てから再度本の評価をしたいと思う。 -
どす黒い物が読みたくて、手に取りました。
″恐怖″の深淵は″理不尽″にあると考えています。
そういった意味で
とても怖く、面白い作品です。
表題の『鼻』
面白かった。 -
収録作品は3編。
「暴落」はあらゆる人間の価値を株価で示すようになった世界が舞台。例えばいい会社に入ればその人の株価が上がり、逆に犯罪などを起こせば、株価が下落、さらには上場廃止となります。そして上場廃止された人間に待つ運命とは…
なんともシニカルでブラックな展開となっています。社会的評価のない人間が地の底から這いあがることの難しさや、一度セーフティーネットからはみ出してしまうと、とことん落ちてしまう日本の現状を皮肉的にとらえた一編だとも思います。そういうわけで主人公の転落ぷりはなかなか笑えないところでもあったり…
「受難」は目が覚めると手錠で腕をパイプでつながれていた男が主人公。
こちらは不条理ものの作品。まったく理屈が通らない人間たちの理解不能さが不気味な短編でした。少し平山夢明さんの作品の雰囲気と似ているかも。
そして表題作の「鼻」。人間がテングとブタという二つの種類に区別された世界。テングたちはブタに差別を受ける中、テングを救うため違法な転換手術を行おうとする医師と、連続幼女失踪事件を追う刑事の物語が交差する短編です。
独特の世界観がしっかりと作品の中に落とし込まれていて、二つの話がつながる瞬間の驚きはかなりのものです! 真実と虚構、現実と幻想が読んでいる間ずっと自分の中でぐるぐるしているようで、読み終えるころにはそれが解決されるものなのかな、と思いきや、話を合理的に締められるのに、一方で読み終えた後も真実と虚構、現実と幻想が一緒くたとなった不思議な読み心地がずっと残ります。
いずれもヒトクセのある個性的な作品ばかりで、楽しく読めました。
第14回日本ホラー小説大賞短編賞「鼻」 -
個人的には『受難』が面白かった!
不思議な世界観があり、こういう内容の本を
読み慣れていない私にはなかなか読み進めなかった。
特に『鼻』は終わりの方で話が分かると
一気に読めるけど途中の方で
「テング?」「ブタ?」と
訳分からなくなってしまうことがあった(笑) -
軽い文体なのでサクッと読める。読みやすいが構成は複雑なので読後感も満足。
読んだ印象はテレビの「世にも奇妙な物語」的な感じ。不思議な世界で展開されるストーリー、どんでん返し。でも結末はブラックなのでそのままテレビ番組にはしづらい。
・暴落
国民全員に株価評価がついてまわる世界で、評価が暴落していく男の転落劇。
・受難
監禁された男の前に次々と現れる奇妙な人々。誰も男を解放しようとしない。監禁された理由は?助けてくれないのはなぜ?
・鼻
豚と呼ばれる人々がテングと呼ばれる人々を差別する世界で、豚の医者がテングの親子を助けようとするが…。