四畳半神話大系 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043878017

作品紹介・あらすじ

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!さ迷い込んだ4つの並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 2019.9.9 京都にて

  • 9月にある読書会課題本。ファンタジー要素たっぷりの学園青春モノ。テレビアニメ化もされていて、本書と合わせてそちらのほうも大ヒットした。主人公は四畳半のオンボロアパートに住む京都の大学に通う大学生で、全部で4章あり、各章が「もし違うサークルに所属していたら?」というパラレルワールドになっている。各章とも構成がよく練られていて面白い。同じ言葉の繰り返しも多いが、それは明らかに意図的なもので、独特の効果を生んでいる。文体に癖があって、人を選ぶと思うが、肩肘をはらずとも楽しめる一冊だと思う。

  • 実は、何が苦手と言ってファンタジーを読んだり観たりするのが苦手な私。映画でも本でもリアリティ溢れるものが大好きで、多くのファンタジー作品に相対すると途端に集中が途切れ、睡魔に負けるという失態から逃れられないでいる。
    そんな夢のない私を見かねたか、きっとこれならファンタジーの楽しさの一端を垣間見ることができるはず、と知人が貸してくれたのが本書だ。

    知人はこの著者に傾倒しているらしい。彼の著作はちゃんと読んだことがなかったが、ある登場人物が私にちょっと似ているかも、という知人のひと言にもほだされて読んでみることにした。

    京都を舞台にした4つのパラレルワールドが、大学三回生の主人公と仲間たちの、お世辞にもバラ色とは言いがたい青春ストーリーとともに展開されていくという筋立て。現実世界では試せない、あの時こうしていれば、の、タラレバが、結果あまり劇的な変化にもなっていないところがまたミソであり、この物語の楽しさでもある。パラレルワールドであることを認識し、最後に何が待っているかある程度想像した上でたどり着く4話目の展開にはちょっとした捻りがあり、読者の安易な読みをふわりと超える著者の手腕に感嘆した。

    ファンが多いという著者独特の筆致が、この小説世界の味わい深さをより引き立てている。似てるのでは?と挙げてもらった登場人物もなかなかに魅力的な人でそれもちょっといい気分。
    ファンタジー苦手な私にもとっつきやすい楽しい世界であった。

    そして何より最も印象に残ったのは、どんだけ知人がこの著者に、著者の描き出す世界に憧れを抱いているかということ。
    明らかに…相当影響を受けていますな!

    物語の楽しさと独特の世界観に、そして自分の頭の中を覗かれる(!)ことも厭わず本書を紹介してくれた知人に敬意を表して、星5つ。

    追記。
    実はひそかに、2話目で樋口師匠が『海底二万海里』を泣きながら主人公に返しに来るシーン、ちょっと好きだったりする。

  • 初めは文章のオタク臭さがしんどかったが、途中から気にならなくなった。カステラを口に突っ込んで黙らせがち。コロッセオの比喩とか、並行世界とかの構成が中々面白かった。自分も〇〇だったら結論は違ったかも…とIFを考えるけど、結局、結論が一緒なのが笑える。 4回も「成就した恋は〜」という強烈なイキリ台詞を読むのは忍びない。 明石さんはかわいい。

  • 初っ端から特徴的すぎる文体で、これが森見登美彦か!とニコニコした。ぱっとしない大学生の日常を描く物語、と思ってたのに、最終話で急展開。心地よいリズム感のある文章一つ一つに深みが出て何だかコワくなった。単純すぎる自分の脳みそに呆れるけれど、こうやって物語に翻弄されるのは楽しいので良いのかも!最終的に登場人物みんなが好きになりました。‬

  • 不可能性の中にある

  • 夜は短かし〜を観てからだと自分の想像ができなくて中村さんのキャラクターがそのまま浮かんでしまうよ
    どんな選択をしてもそこで何をするかは自分次第だし、結末はそんなに変わらないのかもしれないね

  • 主人公のどうしようもなさに最初はイライラしたけど途中から引き込まれていった。特に小津が可愛い。さすがに同じプロットを何回も繰り返し読まされるのはちょっとうんざりしたけど、最後の最後で回収される伏線と複数の世界がまじる感じがSFのようでおもしろかった。

  • 「夜は短し〜」の次に読んだ。次は、「太陽の塔」読みたい。品格ある文学の中にも親しみがあり、そして崇高なるものでもある。繰り返しと、ほどよいパラレル感と、終わりの布線回収がたまらなくいい。

  • 面白かったです☆これ、いろいろつながってて、ほぉほぉなるほど〜って読みました。 樋口くんや羽貫さんも出てきて個人的感想としては懐かしい人に会った感じ☆好きな作家さんになりました。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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