夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

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  • 角川グループパブリッシング
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レビュー : 4089
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043878024

感想・レビュー・書評

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  • 一言で言うならば、キュートな一冊!装丁も可愛くて、手に取ってから読了まで可愛さがギュッと詰まっています。一つ一つの言葉選びにセンスがあって、独特の世界観。二人の絶妙なすれ違いに、うぅ〜ん!とやきもきさせられるが、それもまたオモチロイ!

  • 最近はしんみりと考えさせられる本が多かったので、これは久々に・楽しい・面白い・奇想天外と読んでて笑いが込み上げてきて面白かったです。

    後で知ったのですが、こちらはコミックにも映画にもなってたんですね。いゃー見てみたいです。

    舞台はおそらく京都大学らしき所で、うら若き少女 「黒髪の乙女」 と、その乙女を射止めようとする本名不明の大学生 「先輩」 が、彼女の城の外堀を埋めようと必死にストーカー(もとい気を惹くw)為に痕跡を追うのです。そこで彼女に関わって起こる奇天烈な出来事や奇抜ではちゃめちゃな人達との出会いが、もう笑えて笑えてw

    お話は「先輩」と無邪気な 「黒髪の乙女」の恋物語を2人の視点から交互に描く展開ですが、小説から入った私としては頭の中で高橋留美子先生の『うる星やつら』や『めぞん一刻』の世界観を描きながら読んでいましたが、 映画のイントロムービーを見て『四畳半神話大系』の・・ああなるほどーって さらに興味をそそられました。

    小説中に出てくる偽電気ブランの李白さんや、天狗を自称する樋口さん、それに古本市の神様やパンツ総番長も見てみたいし、学園祭の(象の尻)や(偏屈王)にも興味をそそられ、これは映画も見るしかないなぁ。

  •  読み始めてすぐは、あまり馴染めずに「どうしたものか」と思いながら読み進めたのだが、そのうちになんとなく馴染み始め、最終的には「面白かった」という感想を持つようになった。
     好き嫌いがはっきり分かれる作品のように思える。
     文体がダメ、って人のレビューも結構見受けられるし、僕も時々「こう演出すれば面白くなるだろう」という作者の姿勢が垣間見えてしまうように感じ、それがあざとさとして鼻に突く瞬間もあった。
     話としては、結構スラップスティックではちゃめちゃな状況なんだろうけど、いい意味でスマートで上品な印象を受けた。
     それは割と古風な単語や言い回し、四文字熟語を使用した文章であったり、「黒髪の乙女」の天然なんだけど、丁寧な言葉づかいであったり、「先輩」の変なストイックさがそうさせているようにも思える。
     ちょっと間違えればただのはちゃめちゃなだけの作品になってしまったところを、うまく立ち回ることができている、って感じだろうか。
     前出のように少しあざとい部分が気になってしまうので、五つ星とはいかないんだけれど、非常に好感が持てる作品だったと思う。
     ちなみに、色々と魅力的な人物が登場するが、僕は「職業が天狗」の樋口さんが結構好みだったりする。
     勿論、「黒髪の乙女」も魅力的です……なむなむ。

  • 黒髪の乙女は言いました、

    「まるで空気のように軽い小さな猫をお腹にのせて、草原に寝転んでいるような気持ち…」

    なるほど、この読後感を表すなら言い得て妙!

    あったかくて清々しくてふわんと幸せな気分…

    再読ですが、十年前(?!)に読んだときの感動そのまま、色褪せることなく楽しめました〜

    あ!文庫版は、羽海野チカさんの黒髪の乙女イラストがあります。

  • なんだこれ時代背景がようわからんふむふむどうやら京都が舞台の学生ものだなややファンタジックで時代がかった


    んんん…一体作者はどんなおじさまであろうか

    いやまてしばし
    若者なような気もするぞ

    なぜって『彼女』の描写がとてもみずみずしい



    イキイキと可愛らしくもあり
    通り一遍でないナゾの芯が通ってるがゆえに、
    素っ頓狂であぶなっかしいその行いが
    たまらなく愛らしくうつるのだ。

    「おともだちパンチ」⁇
    「二足歩行ロボットのステップ」⁇?



    方や間抜けを絵に描いたような、だがしかし誰もが共感せざるを得ない。(主に男性陣からか。)
    学生にあるまじき情熱で、彼女との外堀を埋め立て続ける永久機関と化した。(その想いむなしく…)



    そんな愛すべき『先輩』が、
    彼女とのシアワセなキャンパスライフを送るのをただひとつの願いとして、
    迂遠で迂遠で迂遠で迂遠なストーキング活動に全精力を傾けるのだ。





    2人の目線で交互に描かれる一年間は、脇を固める奇人・変人・御大の存在抜きには語れない。


    鯨飲美女の羽貫さん、ほぼほぼ天狗・樋口くん、
    夜の御大・李白翁。


    酒は木屋町先斗町。古本の神に学園祭。
    スペイン風邪ならぬ李白風邪。
    偽電気ブランとジュンパイロ。

    ああ登場ヒトモノよ。なにゆえそんなに御活躍?


    京都の街並みにいささかでも見覚えのある方ならば、楽しめぬ訳がない。




    個人的見解ではあるが、
    『彼女』目線で語られるなんとも言えぬ女性らしさ。いや待てオンナノコらしさ?
    『彼』目線で語られるオトコノバカさ?

    なるほど女性名詞や男性名詞は日本語にはないでしょう。なかったですよね確か?

    しかしですね。この作中には『女性形容詞』『女性感嘆詞』ってのがあるのではないかと。
    そんでそのみずみずしさが、男の馬鹿さでより引き立つ気がするのです。

    そこいらへんに注目していただくととてもいいなー、と思う次第であります( ´ ▽ ` )ノ


    読んでない方々。

    「恥を知れ!しかるのち死ね!」

    ですよ。


    以上、長文失礼しました。

  • 読み進めればますます昏迷に襲われるが、そこを乗り越えた時に気付く。 この不可思議がとてつ もなく巧知に描かれ、ノスタルジックな世界に深く誘われて行くではないか。李白翁にいたっては紛う方なき妖怪である。空中に浮遊する樋口、ジジ臭い語りで神出鬼没の少年ほか、いずれも李白翁に劣らぬ魑魅魍魎の一味なのだが、奔放極まる乙女の前では無力なり 。遅疑逡巡に浸りつつ彼女を追い求める先輩あり。お よそ結ばれないと想定した二人に施された結末に乾杯。 百鬼夜行の世界にすっかりはまった。実にオモチロイ

  • 何とも分類しがたい「奇怪な」小説(^ ^;

    別に妖怪変化が出てくる訳ではないが、
    奇妙な登場人物たちが繰り返す怪しい言動の数々(^ ^;
    「んな、アホな」と突っ込みたくなる荒唐無稽な話だが、
    変な細かいところがこれまた妙なリアリティで、
    何とも摩訶不思議な世界観を醸し出している。

    この世界観に、登場人物たちの
    妙に「大正浪漫」を感じさせる言動・発想・ダンディズムが
    絶妙にマッチして、不思議さに輪をかけている(^ ^;

    もちろん設定事態は現代なので、コンビニもメールも
    普通に出てくるのですが(^ ^;

    主人公の「先輩(かわいそうに最後まで名前を与えられない)」の
    あこがれの君である「黒髪の乙女(こちらも名前がないな)」への
    一途な想いと姑息な策略と逡巡と懊悩が微笑ましい(^ ^
    それにまったく気づかぬ黒髪の乙女の天然大物ぶりも良い(^ ^

    それでも、奇々怪々なる登場人物たちと交わり、
    夢と現を行き来しながら、寛恕の心境にも少しずつ変化が。
    ラストのほのぼのとした高揚感は、読むものを幸福へと誘う。

    「これは何だろう」と思っても最後まで説明されなかったり、
    一度も登場しないが大きな影響を及ぼす黒髪の乙女の姉とか、
    謎をナゾのままほったらかしているところもまた良い(^ ^

    この本の魅力を言葉で伝えるのは無理だ(^ ^;
    ただ「一読の価値はある」「絶対に損はさせん」
    とだけ伝えておく(^ ^;

    思わず一気読みしてしまった(^ ^

    • 夢で逢えたら...さん
      読後は何ともいえない多幸感がありますよね♪
      読後は何ともいえない多幸感がありますよね♪
      2014/01/17
  • 魔術的学生生活の始まり。
    それは『ハリー・ポッター』のような系統だった魔法ではなく、青春という名の若さによって生まれた魔法だった。憧れの黒髪の乙女を追いかける先輩と、そんな先輩の熱い視線並びに熱い思いに全く気が付くことなく天衣無縫に京都の町を駆け抜ける乙女のお話。これを読むと自分の学生生活を思い返すと共に、学生時代特有の「なんでもできそう感」を思い出してしまうよね。

  • 森見登美彦さん。初読み。
    ブクログのレビューをみて手に。

    まさに軽妙洒脱!
    どんどん読める。黒髪の乙女がズンズン歩いていくかのように。
    時に二足歩行ロボットダンスをまじえて。

    終わりかたも好きだなぁ。
    これこそまさに大団円!
    私もみんなと一緒にお酒が飲みたい。
    詭弁論踊りを踊って偽電気ブランが飲みたいです。

  • 読書家の友人に勧められて読みました。

    言葉の使い方がとても上手いなと感じました。
    電車で読んでいてもにやりとしてしまいます。

    ストーリーも一度出てきた要素が思わぬところで再登場し物語を進めるなど意表をつかれることが多くとても楽しめます。

    軽い気持ちで楽しく読める本。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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