夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
3.98
  • (4878)
  • (4034)
  • (2838)
  • (715)
  • (303)
本棚登録 : 36515
レビュー : 4080
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043878024

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ずっと積読だった一冊を、ようやく手に取り読み終えることができた。

    語り部は2人。
    大学のサークルの先輩と後輩にあたる男女である。
    舞台は京都。
    大学や様々な通りの名、先斗町などが次々と登場する。
    実際の京都を知っている人には、馴染み深い場所ばかりであろう。
    その中に織り交ぜられた虚構がうまく混ざり合って、見事である。

    主な主人公は一回生の女性であるが、語り部の2人を巡る
    様々な登場人物たちとの1年間。
    春夏秋冬それぞれを代表するお話1話ずつで物語が進む。
    短編集でもあり、全体で一つの大きな流れもある物語である。

    くるくると変わる語り部と、様々な登場人物たちの想いが巡り巡って、一つの終着点へと向かう。
    あぁ、ここであそこと繋がった。と一つ一つ拾い集めるのが非常に楽しい作品だった。

  • 素晴らしい森見ワールド。独特な雰囲気を作り出す天才か。言葉回しが面白く、一文一文にセンスが溢れている。諸君、異論があるか。あればことごとく却下だ。
    それと、ヒロインが可愛らしすぎる。緋鯉を背負った女の子に心奪われるとは思わなかった。なむなむ!を私も使いたい。「のんびりしていたら醒めてしまいます」のセリフもかっこ良い。
    全体の雰囲気もふんわりしていて、ポップで気持ちの良い空間に浮かんでいるよう。いつまでもこの空間に滞在していたくなる。恋愛ファンタジーであるから、突拍子も無い展開も出現する。それに浸れるかどうかでも評価は変わりそう。他ではありえない、文と世界を味わえる事必至。
    少し熱っぽいのです。風邪を引いたかもしれません。には想像妄想が膨らむ膨らむ。
    最高に楽しめた。面白いのはもちろん、「楽しめる」作品。他の森見作品も読んでいくことを決意。
    神様の御都合主義に従って、これからもこんな楽しい作品に出合えることを願って。なむなむ!!

  • 初森見作品。

    真面目くさいというか
    ちょっと癖のある古風な文章なのに、
    内容は(いい意味で)ふざけた恋愛ファンタジー。

    活字だけど、漫画っぽいというかアニメっぽいというか…
    個性派すぎるキャラたちの言動・行動がいちいちおもしろい。

    樋口さんと羽貫さん、すごく好き。
    あと古本市の神様と事務局長のキャラも好き。笑

    先輩の"ナカメ作戦"は、
    ストーカー行為となんら変わりないし、
    他の登場人物もズレてる人多いけど、
    とにかくみんな“まっすぐ”。

    季節、天気、夜明け、夕暮れ時の
    情景の書き方というか、表現がよかった。

    ものすごい無茶ぶり展開だったけど
    なかなかおもしろかった。

    巻末の羽海野チカの解説もかわいかった。
    文庫の解説がイラスト形式なのは初めてかも。

  • 一言で言うならば、キュートな一冊!装丁も可愛くて、手に取ってから読了まで可愛さがギュッと詰まっています。一つ一つの言葉選びにセンスがあって、独特の世界観。二人の絶妙なすれ違いに、うぅ〜ん!とやきもきさせられるが、それもまたオモチロイ!

  •  読み始めてすぐは、あまり馴染めずに「どうしたものか」と思いながら読み進めたのだが、そのうちになんとなく馴染み始め、最終的には「面白かった」という感想を持つようになった。
     好き嫌いがはっきり分かれる作品のように思える。
     文体がダメ、って人のレビューも結構見受けられるし、僕も時々「こう演出すれば面白くなるだろう」という作者の姿勢が垣間見えてしまうように感じ、それがあざとさとして鼻に突く瞬間もあった。
     話としては、結構スラップスティックではちゃめちゃな状況なんだろうけど、いい意味でスマートで上品な印象を受けた。
     それは割と古風な単語や言い回し、四文字熟語を使用した文章であったり、「黒髪の乙女」の天然なんだけど、丁寧な言葉づかいであったり、「先輩」の変なストイックさがそうさせているようにも思える。
     ちょっと間違えればただのはちゃめちゃなだけの作品になってしまったところを、うまく立ち回ることができている、って感じだろうか。
     前出のように少しあざとい部分が気になってしまうので、五つ星とはいかないんだけれど、非常に好感が持てる作品だったと思う。
     ちなみに、色々と魅力的な人物が登場するが、僕は「職業が天狗」の樋口さんが結構好みだったりする。
     勿論、「黒髪の乙女」も魅力的です……なむなむ。

  • なんだこれ時代背景がようわからんふむふむどうやら京都が舞台の学生ものだなややファンタジックで時代がかった


    んんん…一体作者はどんなおじさまであろうか

    いやまてしばし
    若者なような気もするぞ

    なぜって『彼女』の描写がとてもみずみずしい



    イキイキと可愛らしくもあり
    通り一遍でないナゾの芯が通ってるがゆえに、
    素っ頓狂であぶなっかしいその行いが
    たまらなく愛らしくうつるのだ。

    「おともだちパンチ」⁇
    「二足歩行ロボットのステップ」⁇?



    方や間抜けを絵に描いたような、だがしかし誰もが共感せざるを得ない。(主に男性陣からか。)
    学生にあるまじき情熱で、彼女との外堀を埋め立て続ける永久機関と化した。(その想いむなしく…)



    そんな愛すべき『先輩』が、
    彼女とのシアワセなキャンパスライフを送るのをただひとつの願いとして、
    迂遠で迂遠で迂遠で迂遠なストーキング活動に全精力を傾けるのだ。





    2人の目線で交互に描かれる一年間は、脇を固める奇人・変人・御大の存在抜きには語れない。


    鯨飲美女の羽貫さん、ほぼほぼ天狗・樋口くん、
    夜の御大・李白翁。


    酒は木屋町先斗町。古本の神に学園祭。
    スペイン風邪ならぬ李白風邪。
    偽電気ブランとジュンパイロ。

    ああ登場ヒトモノよ。なにゆえそんなに御活躍?


    京都の街並みにいささかでも見覚えのある方ならば、楽しめぬ訳がない。




    個人的見解ではあるが、
    『彼女』目線で語られるなんとも言えぬ女性らしさ。いや待てオンナノコらしさ?
    『彼』目線で語られるオトコノバカさ?

    なるほど女性名詞や男性名詞は日本語にはないでしょう。なかったですよね確か?

    しかしですね。この作中には『女性形容詞』『女性感嘆詞』ってのがあるのではないかと。
    そんでそのみずみずしさが、男の馬鹿さでより引き立つ気がするのです。

    そこいらへんに注目していただくととてもいいなー、と思う次第であります( ´ ▽ ` )ノ


    読んでない方々。

    「恥を知れ!しかるのち死ね!」

    ですよ。


    以上、長文失礼しました。

  • 森見登美彦さん。初読み。
    ブクログのレビューをみて手に。

    まさに軽妙洒脱!
    どんどん読める。黒髪の乙女がズンズン歩いていくかのように。
    時に二足歩行ロボットダンスをまじえて。

    終わりかたも好きだなぁ。
    これこそまさに大団円!
    私もみんなと一緒にお酒が飲みたい。
    詭弁論踊りを踊って偽電気ブランが飲みたいです。

  • はじめは、なんだこのテンションと思ったけど30ページくらいで慣れた。60で掴んだ。120で染みた。こんな本があるんだなぁ。

    ひどくクドい文章だけど、補って余りあるだけ女の子が可愛い。
    いや、「かぁいぃ」
    受け付けない人多いと思うw
    自信は無いけど、例えば三姉弟の長女とかは嫌いそう。
    みんな末っ子丸出しな感じ。

    • sabayanyanさん
      「みんな末っ子丸出しな感じ」
      言い得て妙だな!感心しました。
      「みんな末っ子丸出しな感じ」
      言い得て妙だな!感心しました。
      2012/12/24
    • ちゃみするさん
      森見さんは何冊か読んだけど、あんまり好きじゃなかった。末っ子やけどwww
      でも森見さん好きな人多いよねー
      森見さんは何冊か読んだけど、あんまり好きじゃなかった。末っ子やけどwww
      でも森見さん好きな人多いよねー
      2012/12/26
  • 表紙と、名前が気になって読みたい一冊。

    ~追記~
    しかし!色々調べれ見れば、なんと『sweet blue age 』という本に載っているではないか!
    しかも、それは有川浩さんの作品があったので読んでいる。。

    ああ・・・記憶にないぞ~(+o+)


    しかし・・・いざ読んでみると、設定も現代なのか、それとも大正頃?なのだろうか。。謎に包まれた、作品。

    どこか、夏目漱石の「こころ」に似ていると、感じた。


    しかし、この「黒髪の乙女」と「先輩」の関係が、甘酸っぱくて好きだー

    • kuroayameさん
      本を先日読み終えたのですが、本についてよかった悪かったとのレビューが半々位あったのですが、私も表紙とタイトルが気になって手に取りました♪。
      ...
      本を先日読み終えたのですが、本についてよかった悪かったとのレビューが半々位あったのですが、私も表紙とタイトルが気になって手に取りました♪。
      私的には「あり」でしたが。
      2012/11/09
    • しをん。さん
      ですよねー♪
      行きつけの本屋さんに行くたびに、本のポップがかわいくて目に行ってしまい・・・。

      確かに、レビューを見ていたら賛否両論。
      そし...
      ですよねー♪
      行きつけの本屋さんに行くたびに、本のポップがかわいくて目に行ってしまい・・・。

      確かに、レビューを見ていたら賛否両論。
      そしてkuroayameさんが「あり」と仰るとますます気になります~(●^o^●)
      2012/11/09
  • やっと読み終えた。四畳半神話大系よりこっちの方が好き(何故なら主人公が4回もリア充になるのは耐えられない)。四畳半神話大系は、「成就した恋は語るに値しない。」というイキリ台詞に毎度ヒリヒリしてしまうが、夜は短し歩けよ乙女の方は、「ナカメ作戦」に親近感を持つし、素直に良かった!と祝福できる。 鯉が天へ登っていったエピソードは、涙を禁じ得ない。 ハッピー学生ライフを送っていない自分は、どちらの作品も(オタク系)リア充に見え、時々心臓が止まってしまう・・・

著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)のその他の作品

森見登美彦の作品

ツイートする