クローズド・ノート (角川文庫)

  • 角川書店 (2008年6月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784043886012

作品紹介・あらすじ

自室のクローゼットで見つけたノート。それが開かれたとき、私の日常は大きく変わりはじめる――。『犯人に告ぐ』の俊英が贈る、切なく温かい、運命的なラブ・ストーリー!

感想・レビュー・書評

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  • 最初のページから香恵の話が始まるところは
    一瞬、ん?となったが読み進めていくうちに納得。

    タイトルから暗い悲しい話かと思ったが
    最後はとても温かい気持ちになった。

    最後の方で香恵が鹿島に言う言葉が個人的にはとても刺さってスッキリもした。

    分量はしっかりめだけどどんどん読み進められる。

  • 展開はかなり前からよめちゃいますが、ほんのりじんわりいい気持ちになりました(*^_^*)

  • 主人公のキャラにハマりました。
    こういう女の子いたなぁー。
    初めて万年筆を買う試し書きのところ、1発目で笑えたのに、まさかの追撃。自宅で読んでて良かったです。出先で読んでたら、本読んで一人で笑ってる怪しいオジサンになる所でした。
    途中多少読むリズムが変わってしまい違和感がありましたが、あとがき?を読んで納得。
    それにしても作家さんってスゴイ。いい小説に出会えて良かったです。

  • 主人公、香恵の恋愛、友情…大学生らしい心の揺れや浮き沈みがリアルで、あぁこんなだったなぁと楽しく読めた。
    もう一人の中心人物の伊吹が小学校の先生だったけど…教師アレルギーの私が珍しく普通に読めたのはプライベートの鬱々とした感じが、抗アレルギー薬になったのも。
    伊吹の詩を聞いた隆は…変わるのかな?変わらないのかな?

  • 何気ない学生生活を送る香恵はある日、クローゼットに残された伊吹先生のノートを見つける。

    そこに出てくる隆は香恵が気になっていた隆作であった。その後が気になる。

    マンドリンを忘れたところはちょっと余計?

  • 面白かった!
    日記の中の先生と読んでいる世界が交互に混ざって、物語が進んでいく様子がよかった。
    オチは途中から想像できたけど、想像通りでよかった。
    ほっこり心温まる話を読む時にはちょうどいい。

  • 繋がりや伊吹先生の事とか、こうなんだろうなぁってわかっちゃうんだけど、なんせ伊吹先生が素敵なので読み進んじゃう!

    恋の行方も気になるけど、、ラスト
    えっ、ここで?今?今、ここで??しかも暗唱??
    内容は感動的だけど、ここで??
    てゆーか、隆は1人でじっくり手紙読みたかったんじゃないのかなぁ、、
    お祝いの席だからアリなのか。
    まぁ、いやな感じのお嬢様も涙ぐんでいたし、感動的な大団円とゆうことで、

    共感力が足りないんでしょうね、わたし。

  • 物語半ばまでは、主人公の一人のかえちゃんの言葉のチョイス、感性が女子大生そのもので、男性の筆者の筆力にひたすら感服していた。

    ラストは私が想像だにしない成り行きで、涙がこぼれました。
    かえちゃんと隆さん、これからどうなるのかな。
    伊吹先生の後押しで、少しずつ心の距離を付けて縮めてもらえたらいいな。
    伊吹先生ならきっと応援してくれるはず!

    伊吹先生のお人柄も本当に素敵。
    私、50代ですが、伊吹先生みたいな女性になりたいな。もう遅いかな。

  • 隆がリュウだということは想像ついちゃってたから驚きはなかったけれど、それが判明するくだりがちょっとウザったかった(伊吹先生の長いポエム、全部覚えてたの?笑)
    終わり方が意外。主人公とリュウの恋の行方は書かないまま終わっちゃうんだね。
    引っ越した部屋で前の住人の日記を見つけるっていうのはワクワクする設定でした

  • 香恵の部屋の前の住人(伊吹)がクローゼットの中に置き忘れたノートに書かれている日記を軸に話が進んでいく。
    最後の展開は最初のほうからわかりやすかったけど、私自身も香恵と一緒に、その日記を垣間見てる感じがして、ドキドキしたり、じ~んとしたりしながら読んでいた。で、最後にはやっぱり泣けました。

    伊吹先生が素敵です。子どもに対して一生懸命に向き合ってるし、こんな先生いいな~と思う。私も4年2組の生徒になって伊吹賞がほしいな~。

    あとがきを読んで、また涙しました。

  • 私はどっぷりはまってしまいました。
    読後感,すごくよかったです。
     
    詳しくはこちら
    http://ameblo.jp/ninjin1234/entry-12174296565.html

  • 数少ない、大好きになった小説。世界観はもちろん、会話のひとつひとつまで好きになってしまう。

  • 堀井香恵
    教育大に通う。駅前の今井文具店でアルバイトをしている。マンドリンクラブ。

    葉菜
    九月から一年間、アメリカに留学することが決まっている。

    鹿島
    葉菜の彼氏。二十五歳。行政書士。

    今井社長
    今井文具店の二代目。

    今井可奈子
    香恵がアルバイトをしている文房具店の一人娘。

    石飛隆作
    無精ひげの彼。二十六歳。イラストレーター。教育大出身。

    沢田美歩
    マンドリンクラブ。

    恭子
    マンドリンクラブ。

    瀬戸
    指揮を担当する先生。

    佐野
    マンドリンクラブ。

    星美
    石飛のクライアント。広告代理店勤務。

    藤坂
    石飛の個展の幹事。教育大出身。

    長瀬
    教育大出身。

    真中
    イラストレーター。

    近藤
    京経エージェンシーのアートディレクター。

    田辺
    イラストマガジンの編集。

    内田
    内田デザイン事務所。



    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    真野伊吹
    香恵の住むマンションに以前住んでいた。小学校の先生。

    四年二組の生徒
    水原君代
    伊吹が担任の四年二組の生徒。不登校。
    松井優子
    一学期で四年二組から引っ越す。
    野口琢己
    一学期で四年二組から引っ越す。
    春和
    伸也
    栗沢絵里
    幸久
    清香
    達郎
    健介


    君代の母

    淳美
    君代の姉。六年生。

    広重
    君代の弟。

    宮本
    児童福祉司。

    田中
    先生。


    塾の先生をやっているらしい。

    郁美
    伊吹の田舎の友達。

    坂口

  • 教育大に通いマンドリン部の香恵が住んでいた部屋である日前の住人が忘れて行ったノードやグリーティングカードなどがエプロン型の布の状差しに入ったままで見つけたが、気持ちが悪いとそのまま放置しておいた。
    仲良しの葉菜ちゃんはアメリカへ留学し、香恵はアルバイト先の文具ビルで、万年筆の売り場の担当に成り、そこにやって来るイラストレーターの石飛さんと出会う。彼は葉菜ちゃんとお別れの日にアパートに帰っている時香恵の部屋を見上げていた男性だった。
    葉菜ちゃんの付き合っていた彼がなぜか香恵にアタックを始めるので戸惑う香恵。
    ある日見つけたノートを思い出し、そのページを開いて香恵は読み始める。どうやらそれは若い女性の小学校の先生で、初めて担任を任されてその日々を綴っていたノートだった。
    それを読み進めるうちに・・・

    やはりあまりネタバレをしない方がいいと思うのでこれぐらいで。

  • しばらく前に読んだ作品。とても良かったので再読しようかな。

  • 素晴らしい作品!詳細は読書メモ欄に記載

  • すっごい引き込まれる小説で、あっという間に読み終わってしまった。

    雫井さんの小説は「日常+ちょっとの現実っぽくない部分」って感じで、共感を重ねながら読むことができるし(読み進めやすい)、かつ「続きが気になる…!」っていう所が程よく出てくるからあっという間に読んでしまう。(語彙力)

    あとがきで、伊吹先生の日記の一部が作者のお姉様の実際の言葉であったことが分かって涙が止まらなくなった。
    すごい生徒思いで素敵な先生だと思いながらも、どこかで「小説の中の話だから」と片付けていたからだと思う。

    何かに全力で打ち込んでいる人って本当に美しい。

    香恵の「寂しさにも寂しさなりの色をつけたい」って言葉が個人的にはとても好きだった(p397)。

  • だから?というのが読後最初に感じたこと。
    主人公に感情移入するのがこれほど難しいのは年をとってしまったからなのか。

    山場は本当にどこだったのか、よくわからなかった。

  • 星5にしたけど、共感や感情移入できない人にはそんなに刺さらないかも。

    まず、伊吹先生は立派な人だ。比べて自分は教師として、理想を語っているものの、やっぱりそれに対する努力が全く足りていなかった。
    あとは自分の気持ちについて。好きな人のことを考えないようにするのは難しい。きっとそれは今後も変わらないだろう。でも、そればかりになるのはやっぱり良くはないんだ。自分の余裕のなさを感じた。余裕のある人間になりたい。

    それから全人類に向けて。
    人間、感情で生きてるから、想いが変わったり移ろったり、冷めたりすることもある。しょうがない。
    でもだからって、いい加減に付き合って言い訳じゃない。
    「今自分が関わっているのは1人の人間で、その人の、1度きりの、今しかない瞬間に触れている。」そんな覚悟を持って欲しい。きっとこの考えは、世間一般のそれとはズレていて、ただの理想論なのかもしれない。
    それでも、今隣に誰かがいるなら、よく考えてみてほしい。
    『言葉と気持ちが等しい人間として、その人の前に立ってください』



    追伸:
    決していい加減な気持ちじゃなかったってことはよくわかってるよ。とっても大事にしてもらいました。
    この本すごく面白いからオススメ。

  • 設定は面白いけど感動はしなかった。

    日記のわりには誰かに読ませる前提の説明的な文章で、そのように日記を書く人もいるのかもしれないけれど、なんか都合の良さを感じて没入出来なかった。
    最後に全文覚えてて暗唱するのも少し気持ち悪いし、あんなに狡猾で意地悪な女性がそれで涙ぐんだのも謎すぎる。

    友達の彼はホントにクズだけど、上着が汚れた時の反応とかが人間的で笑った。

    別に…事件で残念なイメージがある映画も観ました。
    映像化にあたり名前とペンネームに分けたのは納得。先生の声で違う読みをされたら変だし、主人公の声で読むという方法もあっただろうけどクドかっただろうし。
    友達の彼はもうちょっと若い人が良かったかな。
    社長の少し横柄なイメージも、職人気質な感じにしたかったんだろうけど、小説のイメージではバイトさんに優しく語りかける感じに思えたから少し不満。

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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