- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043887033
作品紹介・あらすじ
「飛び降り自殺を繰り返す女の霊を見た」という目撃者の依頼で調査に乗り出した八雲の前に八雲と同じく”死者の魂が見える”という怪しげな霊媒師が現れる。なんとその男の両目は真っ赤に染まっていた!?
感想・レビュー・書評
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'21年12月23日、読了。神永学さん、4作目。
内容的には、今までで一番陰惨な事件だと感じましたが…相変わらずの面白さで、結局楽しんで読み終えました。でも…
「繰り返し飛び降り自殺をする、女性の霊」って…なんだか悲惨。「どうして死ねないのだろう」と、延々と飛び降りを繰り返しているなんて…なんて悲しいのだろう。可哀想過ぎて、胸を抉る事件でした。
今回は、ヒロインの晴香さんの出番はあまり無く、代わりに後藤刑事が活躍します。彼の無茶ぶりと熱い正義感が、つまりはその単純さ(?)が、とても好きです。ただ、彼のライバル(?)が、おそらく今回で退場になる…そこは、残念に思いました。
さあ、次、第4巻へ!
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「人物消失のトリック、途中でわかっちゃった!キャッ!」と思ったら、全然ちがいました…。
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死者の魂が見える“隻眼の赤い瞳”をもつ八雲。
そんな八雲のもとに持ちこまれた今回の厄介な事件は、“飛び降り自殺をくり返す女性の幽霊”の話だった。
しかしその話は、別ルートから持ちこまれた“マンションからこつ然と女性が消えた”事件と絡み合いはじめ…
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心霊探偵八雲シリーズの第3弾です。
文庫化に際して、単行本を加筆修正したとのことだったので、文庫の方を手にとりました。
文庫にしては珍しく、解説ではなく著者の短いあとがきが掲載されています。
心霊探偵八雲シリーズはマンガ・アニメ化や舞台化など、メディアミックス展開が凄まじいですが、「この話をドラマで見たら、わたしはトイレに行けなくなるだろうな…」としみじみ思いました。
なにせ、お化け屋敷は怖くて入れないタイプなものですから…。
でもそんなわたしでもこの小説は、夜に読むことはできました。
ツンツンな八雲が、助手ポジションにいる晴香にほんの少しだけすまなそうにする場面が、この小説唯一のキュンポイントです。
もうその一場面しかキュンポイントがないため、目立つ目立つ!
それにひきかえ、かわいそうすぎるのは新聞記者の真琴です。
詳しくは書けませんが、前作に引き続きひどい目に合っていて、本当にかわいそすぎました。
真琴にも、しあわせな展開がこの先訪れることを願ってやみません。 -
シリーズ三作目。
強姦してその様子を撮影したものを販売するという卑劣な犯罪を犯した人間が、周囲を巻き込み罪を逃れ、のうのうと暮らしいてる…考えただけで怖気がたつ思いがした。
沢口里佳本人や家族、神山の無念・やり切れなさを思うと胸が締め付けられる。
最後には真実が明らかになり良かったけど、亡くなった人や巻き込まれた人の人生は帰ってこない。。 -
3作目!
今回もさらっと読めちゃいました。
八雲くんと晴香ちゃん、2人の仲がどうなっていくのかきになります(^-^) -
色んな人が関わってくるな~。読んでいた序盤から、神山さんが凄く不気味に感じました。窓のトリックでは若干納得いかないところがありましたが、そういうところを抜けば面白いなと感じました。でも、これまでの巻と比べるとあまりワクワクしなかったかな~という感想です(;o;)
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今巻も一見関係ないと見せかけていろいろな場所で複線がつながっているという構成だった。
心霊現象の種明かしが少し強引に感じた。
前回で出てきた黒幕の両目が赤い男が直接出てきていないのは残念。
次の巻でまた出てくるのだろうか。 -
このシリーズが気に入っている理由は、
物語の発端こそオカルト現象ながら、
解決は必ず現実的なところ。
本当に怖いのは、霊じゃなくて人間サマだからな。
今回は、ビルから延々飛び降り自殺を続ける
女性の霊を何とかしてほしいという
依頼を持ち込まれたのが事件の始まり。
現場を視察に行った八雲の前にあらわれたのは、
やはり霊が見えるらしい霊媒師の男。
強い怨念を遺して死んだ女性の願いとは?
平行して描かれるのは前巻で事件に巻き込まれた
新聞記者・真琴の事件。
彼女の女友達がこつ然と密室から姿を消す。
それより少し前から霊障現象に悩まされていたという
その女性は、霊によって連れさられたのか?
二つの事件はやがてひとつに結びつき、
真相が明らかになった時、
霊の正体もまた八雲によって暴かれるのだが…。
ちらほらと見え隠れする、
八雲の両親の秘密らしきものも気になる3巻でした。