コンダクター (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.53
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本棚登録 : 1721
レビュー : 144
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043887088

作品紹介・あらすじ

フルート奏者の朽木奈緒美は、これから始まる音大時代の仲間との新しい仕事に心を躍らせていた。そんな中、とある場所で謎の変死体が発見されてから、彼女の周辺で奇妙なことが起こり始める。毎夜の悪夢、首なしの白骨、壊れ始める友情、そして怪事件を狂信的に追う刑事…音楽を奏でる若者たちの日常が、一見つながりのない出来事により崩壊の道へ。これは、単なる偶然か!?今、陰謀に操られる、恐怖の舞台劇が幕を開ける。

感想・レビュー・書評

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  • こんなに出てくる人出てくる人、寄ってたかって感じが悪いお話って…。

  • 真のコンダクターは一体、誰か?

    巻末の参考文献の書物名には、推理のヒントが満載!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    アパートのある一室で、頭部のない白骨化した遺体が発見された。
    その遺体は、ある写真を握っていた。

    一方、フルート奏者である奈緒美は、毎夜の悪夢に悩まされ、心理カウンセラーのもとを訪れていた。
    そんな中、白骨化遺体が発見されてから、奈緒美の周辺人物たちの関係に、不協和音が生じはじめ…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    この小説には、主人公がいません。

    物語は奈緒美の悪夢と、その夢について心理カウンセラーと話しをしているところから始まります。
    しかしその後、次々と登場する主要人物たちの視点に話がコロコロ切り替わり、誰も主人公ではありませんでした。

    主人公がいない小説というのは、読み手をひどく不安にさせます。
    主人公が共感できる相手かどうかは置いておくにしても、主人公がいることで、読み手は主人公の目線で物事を見ることができるため、視点が安定します。

    しかし今回の「コンダクター」のように、主人公が不在であり、しかもどの人物もいけすかないイヤな奴に見え、奈緒美ですら応援しがたい状況のなかで読み進めることは、かなりのストレスです。
    奈緒美も、おなじ悪夢に悩まされているところはしんどいな…とは思うのですが、反面、友人に対し余計なおせっかいに思える声かけをしていたりと、ちょこちょこ苛立ちポイントが見られました。
    そして、刑事・石倉の人柄の悪さ…態度も中身もいけすかないヤツで、彼が登場するだけでかなりの不快感でした。
    誰が真犯人かは終盤までわからないのですが、そこにいきつくまでにはかなりの文章量があり、しかもどの人物の描写にも苛立つ、という状況のなか読みきるのは、なかなかしんどかったです。

    また著者の別シリーズ「心霊探偵八雲」もそうなのですが、かなりの確率で凌辱された人物が登場します。
    1話や2話だけならまだしも、こう頻繁にそすいた行為があった人物が登場されると、女性としては非常に不快感を覚えます。
    女性をつらい目に合わせようとして、安易に凌辱という行為を描いているようにも思えてきてしまい、この点はなんとかしていただきたいポイントです。

    なお、「心霊探偵八雲」シリーズもそうですが、巻末の参考文献一覧には、推理のヒントになる書物名が見られますので、最後まで謎にひたりきりたい場合は、参考文献一覧を見ずに読まれることをオススメします。

  • 読んでも読んでも、なんだかスッキリしない・・・スポットを当てたい人物はいったい誰だ!!
    タイトルはコンダクター。しかし指揮者は・・・むにゃむにゃ(ネタバレになっちゃうので割愛)だし。
    うーむ
    ・・・と思ったら最後にわかった(^_^;そーか、そうなのか!
    なにがどうなっているのかが気になって、一気に読み進んでしまう作品だった。

  • 読書録「コンダクター」3

    著者 神永学
    出版 角川文庫

    p407より引用
    “ 芸能人などはいい例だ。麻薬密売に始ま
    り、恐喝や窃盗と罪を犯した人間が、数年後
    に素知らぬ顔でテレビに出ているなんてこと
    は当たり前だ。
     つい先日も、覚醒剤で逮捕されたミュージ
    シャンが、復帰のコンサートを終えたばかり
    だ。”

     音楽家たちの周囲で起こった事件とそこか
    ら始まる出来事を描いた、長編ミステリ小説。
    同社刊行作加筆・修正文庫版。
     いつから見始めたかもわからない悪夢につ
    いて、カウンセリングを受けるフルート奏者・
    朽木奈緒美。心理カウンセラーの診察を受け
    るが、夢の登場人物を思い出すことは出来ず…。

     上記の引用は、登場人物の一人を詐欺にか
    けた人物について書かれた部分の一節。
    2020年2月15日時点だと、非常にタイムリーな
    話なので、思わず苦笑いしてしまいました。
    国によっては即死刑となるらしい違法薬物犯
    罪ですが、日本は随分とゆるいようです。せ
    めて再犯者には、人の目につかないところに
    いてほしいものです。
     著者の作品らしく、スピード感がありなが
    ら、複雑な人間の感情と絡み合いが味わえま
    す。しかし、出てくる人間の多くが糞みたい
    なやつで、読んでいて少々気分が悪く感じま
    す。しっかりとした解決はなされるのですが、
    読後感はすっきりとしたものではなく思われ
    ました。ドロドロした人間関係が好きな方向
    け。

    ーーーーー

  • フルート演奏者の、朽木奈緒美は、新しい仕事で
    かつての仲間たちと再会した。
    指揮者の結城、ピアニストの玉木、バイオリニストの真矢。
    それぞれが秘密の過去を持つ中で、何か起きるのか?

    そんな中、アパートて、白骨化した死体が発見される。首なし死体が持っていた古びた写真には
    朽木達5人の音大生達の写真が。

    そこから奇妙なことか起こり始める...

    オーケストラを舞台に、恐怖に彩られたミステリーが幕を開ける。
    果たして、本当の真実とは、誰が真実を語るのか。

    ぜひ、シリーズ化を期待します。




  • 1週間で一気読み!
    めっちゃ読みやすいし、1週間の出来事だから展開が早くて、あっという間の読了です。

    クラシックピアノや吹奏楽をやっていたので、登場人物やシチュエーションに親近感を覚えます。途中出てくる曲をBGMに聴きながら気分を盛り上げてみたり(笑)

    ミステリーもなかなか深くて、どんどん謎を知りたくなってしまうのです。私欲のために人を殺める殺人犯。描かれたその様子からは目をそむけたくもなりますが、真実も知りたい。

    いやなやつと思っていた彼が・・・
    魅力的だなっと思っていた彼が・・・

    色々書きたいけど、ほぼネタバレになる(;'∀')

    「コンダクター」・・・なるほど!
    読み終えた後、このタイトルに思わず納得。

    ぜひシリーズ化してほしい。
    続編あるっぽいこと書かれてたけど、だいぶ年月経っているのにまだ出てない?

    神永先生~ぜひ続編を!お願いします☆彡

  • いろいろな視点で物語が進行していくのは神永氏としては珍しく感じられ、伊坂幸太郎にも似た感じでみれた。しかしながら誰が主人公なのかわからずキャラそれぞれの影が薄かった感も否めない。

  • 八雲シリーズからどっぷりはまっている神永学さんの作品


    八雲シリーズとはまた違った感じなんですが、最後はああ、そうなんだと…

    この人とこの人が、なるほど…と

    最後の最後に揺れ動くコンダクターの気持なんかも大好きな感じです


    単発じゃなくて是非シリーズ化してほしい…

  • 読んでいる途中は、登場人物たちの繋がりや過去が謎に包まれていて、とてもワクワクとおもしろかったのですが、読後は対照的に不快感というか、スッキリしないというか、こぅ、もやもやっとして。そしてあとがきを読んで、そんな心情に止めを刺された感じでした。私は「物語」を読みたい人だから、ああいうコト言わないでほしかった。やっぱり私は男性作家さんの作品は性に合わないのかなぁ・・・なんて思って。何だか読後にスッキリしないコトが多いんだよねぇ・・・。

    何より不快感を抱いたのはこの作品で犯人になっている3人組で。自分のコトしか考えてないというか、そしてそれに伴った行動がもう不快でしかなくて。苦手な描写もあったし。最後、ああいう顛末を迎えても全然その不快感が晴れないというか、彼女の立場を考えるととても虚しい気持ちになりました。

    そして、この作品のキーとなってる2人組が、一体どういう目的でそうしてるのか、過去にもそうしてたのか、それが未来へも続くのかすらもよく分からなくてスッキリしなかった。

    人間関係とか起こった事件とかが謎めいていて、おもしろく読めてたのに、あとがきのお話で何だか一気に不快感が増したというか、読後にサラリと流せるはずだった負の感情が、ずーっとその場に留まって燻ぶってる感じがしてちょっと嫌でした。

  • 非常に面白かった。ぐるぐる回る視点はスピード感があって入りやすく、展開も分かりやすくてとても良かった。
    御子柴岳人よりずっと好みだったなぁ。
    次があったr嬉しい!

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著者プロフィール

1974年山梨県生まれ。2003年に自費出版で『赤い隻眼』(文芸社)を発表し、話題となる。その後、2004年に『赤い隻眼』を改題した『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』(文芸社)で、本格デビュー。同作から始まる「八雲」シリーズが、若者を中心に圧倒的な支持を集める。他著作に『コンダクター』『確率捜査官御子柴岳人 密室のゲーム』(ともに角川書店)、「天命探偵 真田省吾」シリーズ(新潮社)、『イノセントブルー 記憶の旅人』(集英社)などがある。

「2021年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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