- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043888016
感想・レビュー・書評
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教科書では全く興味を持てなかった幕末が、なんとなく想像できる。
後半のごちゃごちゃ感が苦手だったけど…
時代ものなのに現代っぽさを取り入れてて面白い。
どこか抜けてる、でも段々頼もしく見えてくる弓月がステキでした☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「しゃばけ」シリーズじゃないので、どんなものかと思っていたけれど、面白かった。
続けて「夢告」を行なってしまったために、夢が暴走して取り込まれやすくなってしまった弓月が、どうなってしまうのかとハラハラしたが、最後には随分と丈夫?になったようで、ほっとした。
ほんの小さな依頼が、大きな物騒な事件になっていくので、気が抜けなかった。
続きがあるのなら、是非、読みたい。 -
知人から借りて。
大政奉還前の動乱期。政だけでなく、信仰にも様々な解釈・分離が行われようとしている混迷の時代。“夢告”を行う神官兄弟の物語。夢占いの難解さや解釈についての混乱と時代のそれが響きあう具合が面白い。大店の跡取り探しが次第に國のあり方を模索する大きな話に関わってくる具合も。 -
2010/2/26
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頃は江戸時代の末期、黒船が浦賀に来航した少しあと、時代が大きく動こうとしている頃合。
主人公は小さな神社の禰宜で、人はいいけれど、いつもどこかのんびりしていて、しっかり者の弟にどやされている。彼は『夢告』という特殊な能力を持っていて、場を整え、鏡をもって祝詞を唱えると、知りたいと願ったことに関する夢を見ることができる。しかし、見たいものを見ることができるとは限らず、また、未来を見た場合は、見た未来とは違う結果になることもあるため、人からはあまり役に立たない占いだと、あきれられている。
そんな主人公のもとに、古く大きな神社の宮司が、ある裕福な商家からの依頼を持ち込んだ。十年も前に火事で生き別れになった、一人息子を、その能力で探してほしいという。けれど、夢告に出てくる光景は、なんとも奇妙なもので……
畠中さんの魅力は、愛嬌があってなんとも人のいいほっとするような登場人物と、安心して気楽に読める文章のとっつきやすさです。たとえ耳なじみのない言葉が出てきても、前後の文脈でフォローされているので、なんとなく読んでもだいたい通じちゃうし、展開に安定感があって、軽い気持ちで楽しく読める。
ミステリ要素もありつつも、肩肘張ったところがなくて、素直に楽しめます。たぶん、普段からあまり小説を読みつけていない人にとっても、読みやすいんじゃないかと思います。
本作もそのミリョク全開で、のんびりしていてちょっと抜けているけれど、自分が危険な目にあってもつい人を助けようとしてしまう主人公と、そんな兄を心配してぽんぽんしかりつけるしっかり者の弟のコンビが、とても楽しいです。 -
せまい場所でぐるぐるしてるわりに、長く、最後が唐突に感じた。
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江戸は上野の小さな神社で神官を務める、のんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟・信行。夢に入って過去や未来を見る「夢告」が得意な弓月だが、迷い猫を捜せば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、全く役に立たないしろもの。が、何を見込まれたか、大店の一人息子の行方を見てほしいという依頼が。礼金に目が眩み弟をお供に出かけたものの、事態は思わぬ方向に転がって…。(amazonより抜粋)
ぽやっとした兄としっかり者の弟との掛け合いが好き。 -
禰宜 の意味が分かる人なんて、現代の日本にどれほどいるんだろうか。少なくとも私は分からない。
畠中さんの凄いところは、にもかかわらず最後までうんざりさせずに読ませることだと思います。
まったりしている様なのにスピード感があるのも不思議。風を感じました。楽しかったです。 -
物騒な出来事もあるけれど、なんだかほのぼのしてる印象。兄弟の掛け合いが良い。
畠中恵さん、初読み。 -
文庫で出ました。