雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1222
レビュー : 126
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043892020

作品紹介・あらすじ

雷の季節に起こることは、誰にもわかりはしない-。地図にも載っていない隠れ里「穏」で暮らす少年・賢也には、ある秘密があった-。異界の渡り鳥、外界との境界を守る闇番、不死身の怪物・トバムネキなどが跋扈する壮大で叙情的な世界観と、静謐で透明感のある筆致で、読者を"ここではないどこか"へ連れ去る鬼才・恒川光太郎、入魂の長編ホラーファンタジー。文庫化にあたり新たに1章を加筆した完全版。

感想・レビュー・書評

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  • ◆単行本読了後、加筆された文庫本と読み比べ。◆本作の感想は単行本にUP。◆思いの外、読点が増えていたり削られていたり。◆加筆部分は、第11章後半部分から登場する赤いカードを渡すメッセンジャーの存在と第13章「〈賢也〉〈茜〉待ち合わせ」。単行本になかった茜の「雷の季節」以降の行動が書き表されている。獣の正体も。◆個人的には単行本の方が好み。トバムネキとの決闘の際、思いがけない茜の援護がとても嬉しかった(生きていた!)から。章の追加によって単行本でのもやもやが腑に落ちた感は特になかった。【2013/08/29】
    ◆「風わいわい」勝手にハシビロコウのビジュアルに脳内変換。

    • はこちゃんさん
      ふみえさん、やっほ~(*^_^*) どちらも読んだのね、スゴイ♪ 私も両方読んだけれど、単行本は発売後すぐに図書館で、文庫本はずいぶん経って...
      ふみえさん、やっほ~(*^_^*) どちらも読んだのね、スゴイ♪ 私も両方読んだけれど、単行本は発売後すぐに図書館で、文庫本はずいぶん経ってから読んだから、違いがわかりませんでした~┐(´ー`)┌
      2013/09/05
    • lttrsさん
      はこちゃん(^▽^)♪ 皆さんのレビューのおかげで文庫に加筆があることを知り、文庫購入して単行本図書館で用意したのです(*^艸^*)グフフ...
      はこちゃん(^▽^)♪ 皆さんのレビューのおかげで文庫に加筆があることを知り、文庫購入して単行本図書館で用意したのです(*^艸^*)グフフ これでコメント返信になってるとよいのですが。まだまだ手さぐりで。でもブクログ、管理上できそうなこといっぱいで面白いです♪ 
      2013/09/05
  • 日本古来の「村」の風土、風習を継承しつつ現実の世界から隔絶された異郷「穏」。そこに住む一人の少年の数奇な運命を巡る物語は死霊やあやかしの跋扈する幻想の世界でありながら、子どもの頃に感じ見た懐かしい憧憬に似た優しい雰囲気を持つ世界観の中で綴られてゆく。
    主人公の逃避行と彼を取り巻く人々の姿を通して語られる「人が生きる道筋」をドラマとしてキッチリと描き上げた技量、独特の語呂とリズム、優しく語りかける文脈は幻想小説家、恒川光太郎の作家として類稀なセンスを感ぜずにはいられない。優しくも不思議な読了感は心地よい。

  • 筆者の得意な別世界と現実の話。
    ホラー感は薄いが不思議なファンタジーで、読みやすく面白い。
    最近立て続けに筆者の小説を読んだがはずれはなかった。

    賢也はこれからどんな日常を送るのだろうか…

  •  冬と春の間に神の季節である雷季が存在し、現実世界とはずれた場所にある地図にも載っていない「穏」という場所。情緒豊かな田舎でありながら、秘匿された土地であるが故の闇を孕んでいて、世界観に浸れた。
     雷の季節に姉を失い「風わいわい」に憑かれた賢也が闇番と打ち解け、夜な夜な「墓町」に通うところは、ちょっぴり悪いことをしているようで、同時に他人に誇れるような秘密で、冒険心をくすぐられた。
     正当防衛としてナギヒサを刺殺してしまった賢也が「穏」を追われて物語は茜という少女視点に移る。二人の関係性は、分かりやすく仄めかされていたが「雷の季節に攫われた姉」という部分が謎として残り続けたので楽しめた。
     現実世界に渡る際には、「穏」と「現実」との調和がとれていて、あたかも「穏」が当たり前に存在しているような感覚になった。
     「風わいわい」がなんとも癖になる響きで、一度は憑かれてみたくなる。ことによると、もう飛び去ってしまった後かもしれない。

  • 読み終わったらしばらく動けなくなる。

  • ファンタジー要素がある本だった。
    数ページ開くだけで一気に引き込まれるのは流石です。やっぱ好きだなぁ。この作者。
    これを期にこの作者流しで次行ってみよう…(๑•̀ㅂ•́)و✧

  • 激しい暴風雨と雷の日に、ふと本作のタイトルを思い出して手に取った。じめじめとした梅雨の季節に恒川さんの和風幻想怪奇譚はいかにもおあつらえ向きではないか。
    わたしたちが普段目にしている現実世界のすぐそばには異世界(もしくはその入り口)があるという一貫した恒川ワールドにいつの間にかわたしも迷い込んでしまったようだ。
    あと、“風わいわい”の語感がドツボ。

  • 途中までは、少年の冒険譚とか、成長物語かと思いきや
    何気に挿入されている別の話と絡み合って
    全体像が見えてくる。
    それら全てが伏線だったかのように回収されていく。
    淡々と書かれているのに、悲しみや怒りが駆け抜けていく。
    そして切ない余韻が後を引く。
    単行本を読んでいないので、読み比べはできなかったけど
    またいいものを読んでしまった。
    心が疲れてるときは、恒川氏の異世界モノを読もう!

  • 恒川光太郎、連読み四作目。角川ホラー文庫刊行作品では、ラスト。
    ラストにして、特大ヒット。
    『夜市』と甲乙付けがたい大好物作品。
    『夜市』(『風の古道』含む)での和風幻想怪奇の世界、恒川ワールドをさらにコッテリ煮詰め、長編に仕上げている。
    「風わいわい」等の語感センスも素敵だ。
    各章、その〈〉にある人物の視点で描かれ、クライマックス前辺りから収束していき、ユックリと点は線へとなってゆく。
    個人的には、繰返し読みたくなるタイプの作品。再読時は時間とって、一日での一気読みに挑みたい。

  • ”秋の牢獄”で一瞬でファンになり、恒川作品を買い漁ってたこの頃…
    当時長編はまだこれだけしか出されて無かったので、短編だけが良い作家さんなのかな…と期待せず読んだ。
    ら!長編もこんなに面白いなんて…この人天才かと衝撃を受け、ますますのめり込んだのでした。
    もっと長くてもいいくらい面白い。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2019年 『白昼夢の森の少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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