花よりもなほ (角川文庫 こ 30-1)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043895014

感想・レビュー・書評

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  • 軽くて読みやすかった。話も楽しかったけど、文章がちょっと説明くさいのが今ひとつ。

  • 次を知りたいのに
    読み終えるのがもったいなくくて
    ページを行きつ戻りつ読む
    そんな本があります


    とにかく物語りの結末にたどり着きたくて
    喉を潤すようにゴクゴクと飲んでしまう
    そんな本があtります


    この物語は前者

    是枝監督の作品“花よりもなほ”の原作です。

    本文にも出てきますが

    “風さそふ花よりもなほ我はまた
    春の名残をいかにとかやせん”


    浅野匠頭長矩の辞世の句を託されたのは
    一人主君の最後の姿を見届けることを許された
    浅野家御側御用人児小姓頭片岡源五右衛門

    NHK大河ドラマ“峠の群像”で
    この約を演じた郷ひろみは
    児小姓頭にふさわしい美さでした~

    さて小説の舞台は
    時は同じ元禄

    父の仇を討つべく江戸へやってきた
    松本藩主の剣術指南で剣術道場を開いている
    青木家の長男宗左衛門

    郷里で道場を継いだ弟と違って
    剣の腕はからっきしな宗左
    ふとしたことから住み始めた長屋での暮らしが
    宗左衛門の武士としての生き方まで変えていきます


    生きてこそまた美しく咲く花もある

    血が繋がらなくとも親子として暮らしてきた父と子
    これから親子になって行くのだろう血の繋がらない二人

    “そして父になる”に繋がっていく
    是枝監督の永遠のテーマかもしれない父と子の絆も
    宗左の目を通して描かれていきます


    赤穂浪士の討ち入りで沸いた江戸時代にあって
    たとえこの物語がありえなかったとしても
    明るい未来を感じるラストが好きです~

  • 仇討ちの話なのにほのぼのあったかくていい。

  • 生き残る強さ。人間の弱さと優しさが愛しい作品。たったひとつの命だからこそ、散らさず咲かせ続ける生き方に笑顔が零れます。

  • 時代小説、ではないと思う。
    時代小説と思って読むと肩透かし。
    ころころ場面が変わるので、つぎはぎなイメージ。
    小説というよりもシナリオ集を読んでる感じがした。

    物語はとても好み。
    力の強さだけではない、許す(ともちょっと違うけど)という強さとか。
    仇討ちの話なのに、あったかいなー。

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著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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