145gの孤独 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.26
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本棚登録 : 355
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043897025

作品紹介・あらすじ

プロ野球投手の倉沢は、試合中の死球事故が原因で現役を引退した。その後彼が始めた仕事「付き添い屋」には、奇妙な依頼客が次々と訪れて……情感豊かな筆致で綴り上げた、ハートウォーミング・ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • ライバル打者への死球がきっかけでプロ野球を引退した主人公が、第二の人生の苦悩と葛藤を描いたヒューマンドラマ。

    敢えて寝かせていた伊岡瞬、そろそろ読んでみるかと積読棚から引っ張ってきた。著者作品は9作品目。

    ずっとタイトルが気になっていたが調べずにいた。
    そう言うことだったのかと納得。

    途中までは、映像や登場人物の表情まで浮かんでくる伊岡節に酔いしれていたのだが、中盤あたりから、軽口ばかり叩く主人公の性格に難を感じはじめると、展開にまで違和感を感じはじめ、そのまま読了。

    どうやら私の肌には合わない作品だったようだ。
    久々の伊岡瞬に期待を膨らませ過ぎたのかもしれない。

    まだ積読書は数冊ある。
    好きな著者なので次に期待しよう。

    こちらの今日の天気は曇り。
    子供たちと公園に行ってボール遊びでもしよう。

  • 前半の2章は流行りの作家が書いたお涙頂戴の短編風ですが、よく経験する読んで失敗したと思う薄っぺらさはなく、充実した内容でさすが深いという感じでした。3章以降は雰囲気が一変、いつものサスペンス性が戻ってラストは怒涛の展開。十分に楽しませていただきました。ただ、この小説としては前半、特に最初が良かったかな。ラストも今まで読んだこの著者の作品としては珍しい終わり方でこれも癒されました。

  • 他人の抱えているものには敏感なのに、自分のことからは目を背け続ける主人公。その事情が明らかになる過程に驚かされた。

  • 序盤での本の印象と、読了時のこの本の印象は全く別の本かと思うくらい違った。こんな驚かせられ方に見事にハマってしまった。
    物語の終盤にどんでん返しとか、思ってもみなかったとかありますけど、この本の切り返しは最後じゃない。説明しすぎず想像の余地を残してくれているところも良かった。
    最後の三行に鳥肌が立った。

  • いつか右手で投げられるようになって欲しい。

  • 倉沢の鈍感なようで実は鋭い観察力が面白かった。
    ところどころ優しい気持ちになり癒される本だった。
    とても長かったが読みやすく楽しめた。

  • 日常にポロッ、ポロッと落ちている悲しみを柔らかな布でくるむように拾い上げ描写する。

    4つの連作短編。

    ピッチャーとして輝いていたスター選手、倉沢修介は、ある打席で死球を与え、相手の選手生命を奪った。

    と同時に、立ち直るきっかけをつかめず、自分の選手生命も終わらせた。

    その後、総合サービスの会社を経営する戸部という男に拾われ、下請けの便利屋サービスを始める。

    だが、身が入らず、いい加減な仕事ぶりに、常に社員の一人、西野春香からいらだちをぶつけられている。

    そして、事務所にはもう一人、春香の兄で、倉沢が死球をぶつけた西野真佐夫がいるのだが…。


    ある日、「息子のサッカー観戦に付き添ってほしい」という女性からの依頼を受ける。

    倉沢は、小学六年のその少年、優介を連れてサッカー観戦に出かけるが、少年は観戦せずに、参考書を開き勉強していた。

    そしてまた、数日たって同じ女性から同じ依頼が入った。

    倉沢はその依頼に違和感を感じ…。



    人は心に大きな傷を負うと、その傷に向き合うことをやめ、なかったことにしてしまう。

    それは一種の防衛本能なのかもしれないが、完全に「なかったことに」はできないのかもしれない。

    心を守っているつもりでも、一度負った傷は、知らないまにジュクジュクと膿を出し、心を完全に壊してしまう。

    倉沢が過去に向き合い、自分を取り戻していくその過程は、周りを巻き込み、小さくはあるが、ズキズキするような痛みを与えているような気がする。

  • くそつまらない

  • 倉沢修介   元プロ野球選手
    西野晴香   倉沢の助手
    西野真佐夫  晴香の兄
    広瀬碧    美人客
    広瀬優介   碧の息子、小六
    戸部     便利屋社長
    田中     花屋
    林和彦    倉沢のピッチングコーチ
    那賀川信一郎 碧の客、腎臓病

    村越     人気プロ野球選手。倉沢の1歳上
    ウィルマ   フィリピンから来日。物静か
    マリア    フィリピンから来日。明るい

    高木志織   倉沢の妹。事故死
    森本初枝   大学講師、泊まり込みで本の整理を依頼

    井上さくら  戸部の娘 新人シンガー
    藤島     本名沼田、ライター

    最後の2ページ、晴香の独白、よくわかりませんでささた。どこから倉沢の夢オチ?なのか。

  • 精神的な病を抱えた主人公が、自殺しようとしている顧客に立ち向かうなど、一つ一つの章を通じて心が変化していく様が面白かった。
    井岡瞬の作品にしては、後味は悪くない感じでした。

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著者プロフィール

伊岡瞬

一九六〇年、東京都生まれ。二〇〇五年に『いつか、虹の向こうへ』(「約束」を改題)で第二五回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞し、作家デビューした。代表作の『代償』四十万部を超える、『悪寒』は二十万部を超えるベストセラーとなった。近著に『不審者』がある。

「2020年 『冷たい檻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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