- Amazon.co.jp ・本 (537ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043898015
作品紹介・あらすじ
200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは-すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント。
感想・レビュー・書評
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有川氏の本は何冊か読んだが、この本は不思議な本だった。SFなのかファンタジーなのか、設定がありえないし、未確認飛行物体(?)との問答は哲学的な様相だし、飛ばして読んだところも多数あった。それでも読み進められたのは二組の恋愛の行方と未確認飛行物体の最終形を見たいため。何とか全てハッピーエンドに向かって安心する。ここで活躍した宮じいと瞬の後日談が「仁淀の神様」として収録されているが、この内容が悲しく涙が出るが、宮じいの人徳かほっこりさせられる話題で嬉しい。
あとがきで見ると、この「空の中」は作家初期に書かれたもので「大人ライトノベル」を目指して書いたものとか。何となく納得させられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自衛隊3部作の二つ目!
未知との遭遇ってヤツやな。
そんな上空にデッカイのがおるとは!
何か、人類より前から存在するような。
それをこっちの都合で攻撃して、逆襲されてボロボロ…
自業自得やな。人類の。
自分のことしか考えんから、こうなる。
自身もそうやけど、やった事で起こったもんは自分で責任取らんと…
それが、人類滅亡になるのかもしれんけど…
まぁ、温厚な種族で良かったな!
確かに衝突して亡くなった遺族から、するとこの種族は、目の仇で平和とか言ってられんけど…
でも、コイツからすると、ずっとここにおるとこに、ぶつかって来ただけやんになりそう。やっぱり、未知の領域に行く時は気をつけなあかん!
登場人物では、宮じいが魅力的!こんなおじいちゃんおったら、ええねんけどね。うちは、おじいちゃん、おばあちゃんは、小さい頃にはおらんようになったから、羨ましいような。
色々と語録が載ってます!
読んで下さい〜(^_^)v -
二組のカップルが主人公。
どちらもとっても素敵。
読後感もよく、有川氏らしい作品。 -
「空の中」のスピンアウトの「クジラの彼」の『ファイターパイロット』で登場していた三津菱重工(MIT)の技術者・春田高己と女性パイロットの武田光稀の出会いの話として本作をチョイス。自衛隊三部作の2冊目。
本作は、高度2万メートルで起こった2つの飛行機爆発炎上から始まる物語。民間航空機開発計画の1号試験機「スワローテイル」が試験飛行中の爆発炎上する。次いで航空自衛官・斉木敏郎三が操縦する自衛隊イーグル機の爆発炎上。高度2万メートルて起こった事故の原因解明にMIT社員・春田高己と自衛隊パイロット・武田光稀は事故高空へ飛ぶ。事故空域で彼ら秘密を探す。また一方で、その事故で亡くなった自衛官の息子・斉木瞬と瞬の幼馴染み・佳江は海辺で秘密を持ち帰る。秘密を探す大人たちと秘密を拾った子供たちの2つの秘密に絡む、公と私の対応、静と動の感情、2組の恋愛の物語。
ありえない物語ではあるが、大人の秘密である白鯨と子供たちの秘密であるフェイクの性格がそれぞれに呼応する性格で表現されている。子供たちの心の成長とフェイクの成長。子供のある種残酷な性格もフェイクに刷り込まれる。また組織の中の大人たちと全き一つから分離した白鯨たち、冷静な高己と温厚なディックそんなところが、安心して素直に読み進めていけるところであろうと思う。
男女平等といわれる中、航空自衛隊岐阜基地には、女性パイロットが光稀しかいない。1986年に施行され、30年が経った今はかなり浸透しているが、本作が発表になったときは、まだ、難しかったのであろうか。それとも自衛隊という職業的なものであろうか。
本作が発表になったときは施行から17年くらいしか経っていないことも理由であると思う。法律改正を重ね、2020年までに女性管理職の比率を30%にする政府の目標もあり、今でこそ、職種を超えて女性が活躍する場が増えたものの、この当時、光稀がパイロットとしてひとりで男性たちの中で生き抜いていくためには、朴訥で、男性のような逞しさが必要であったのだろう。そんな光稀に女性らしさと可愛さを見つけた高己の洞察力は、大したもので、それがあの白鯨との交渉力に現れているのであろうか。
本作の中でも、いくつか名言があった。
「ようわからんが、間違うたほうをずんずん行っても正解にはならんろう。正しいように見えるとしたらそれはそう見えるように取り繕っちゅうだけよ」と言った仁淀川の川漁師・宮じいの言葉。「人間は間違う生き物やき、それはもうしょうがないがよね。何回も間違うけんどそれはそのたびに間違うたにゃあと思い知るしかないがよ…間違うことをごまかしたらいかんがよ。次は間違わんと思いながら生きていくしかないがよ。けんど、わしはこの年になってもまだまだ間違うぜよ。
げに人間は業が深い。死ぬまで我と我が身を律しちょかないかんがやき」
少し子供っぽく感じるところもあるが、漫画のように流れていく展開が読みやすかった。 -
男前な武田光稀!
彼女から最っ高にかわいい言動を引き出す春名髙巳。
この2人の関係がめっちゃ心地よいわ〰️♪
お話自体は単純な筋なんだけど、え?これどうやって収拾させるの?とワクワクドキドキさせる有川浩節。
解説の新井素子さんにも感動!
読め。
面白いから。
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読み始めはどんな話なのかなと思ったけど、
読むにつれて引き込まれた。
春名と武田の関係性が良い。
宮じぃみたいな大人が近くにいたら幸せだな。
叱るときは叱らなきゃね。
それと見捨てるのは違う。
誰かに責任を任せっきりも良くない。
仲間がいるなら助け合わないと。
難しかったけど、面白かった。 -
連続する航空機事故、そんな場面で始まる物語、遺族や調査担当、もはや事故原因に至るまでキャラが魅力的。駆け引き心理戦にワクワクしながら一気読み。読了感スッキリ!
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SFファンタジーなのか…台詞回しがマンガチックで…私には苦手分野。
ラストは良かったんだけど…
有川浩さん、好きなんだけど…図書館戦争シリーズもとっても苦手なので。
でもまだ「海の底」「塩の町」読んでみます。 -
とってもいいお話です。
大人組と子供組のストーリーが絡み合いながらお話が進んでいきます。
特に子供組。
自分がまだ子供だった頃の空の色や空気の匂い、そんなのがよみがえって、恥ずかしいやら切ないやら…
泣きながら、もん絶って、感じでした。
著者プロフィール
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