空の中 (角川文庫)

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  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (537ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043898015

感想・レビュー・書評

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  • バランスがとれていて有川作品の幅広さが感じられる。
    宮じいもよい。
    駿の気持ちの変化、危うさが切なく、そしてラストがまたよい。

  • 最初は読み進められるかどうか自信がなかった。

    なぜなら私が苦手とするジャンルだから。
    SFとかファンタジーじみた話は正直好きではない。

    でも、第4章に入ってからは時間を忘れて読めた。

    私は動物に対して害のある描写は如何なる理由でも受け入れられません。
    ここにきて、ディックもフェイクも白鯨も私にとっては動物で
    そこに利己的な理由で傷つけた瞬や真帆や攻撃をしかけた政府は許せない対象でした。

    感情がストレートな人はだから嫌い。

    例えば、地球の温暖化は人間がもたらした最たるものだと思うし
    そこに住まう動物達の生存危機はそんな現状がもたらしたもの。

    その生命の存在をなくしてしまうくらいなら、
    いっそ地球もなくなればいいのに、って思ってしまうのです。

    どうして人間の存在意義が高いと思えるのか。
    人間だけじゃ生きていけないのに。

    白鯨の方が人間なんかより遥かに先に存在していたのに…。

    と、そんなことを考えながら、でもそれは詭弁でしかないと分かっているので
    激しく自己嫌悪に陥り、でもそんな自分も結局は利己的で偽善的な人間なんだよな…
    と思いながら作品と照らしあわせて読んでしまっていたので
    ちょっと汚い言葉ばかりになりそうで自重します。

    ディックやフェイクや白鯨のことを思うと居た堪れない。
    でもそれこそ傲慢以外のなにものでもないんだよな~とまた自己嫌悪。

    読み終わるまで終始、そのループでした。
    だからちょっとしんどかったです。

    最終的によかった、で締めくくっていいのかちょっと分かりません。
    フェイクを想うとただただ辛くて苦しい。

    ただ、読後の解釈は人それぞれだと思いますが、戒めとして読んでよかったなと思います。

    あと、救いだったのは宮じいの存在だったなということです。

    宮じいのように言葉をストレートに伝えられる人になりたい。
    この作品の救いはこの人だったな、と思います。

    だから仁淀の神様は悲しいけど清々しく読むことができました。

    • ゴロウさん
      そんなそんな!!とんでもないです!!Σ(゚д゚ ; )

      それらしいこと書いてますが、結局自分も感情にストレートなだけなんです(泣)
      私の中...
      そんなそんな!!とんでもないです!!Σ(゚д゚ ; )

      それらしいこと書いてますが、結局自分も感情にストレートなだけなんです(泣)
      私の中では、詭弁でも偽善でも、ど~うしても動物>人間になってしまうんです。

      『ただ、私は、~響くものがありました』というまろんさんのレビューこそ、
      読んでいて繊細で寛容で穏やかな人となりがうかがえました。

      『感情にストレートな人は嫌いだけど、言葉がストレートな人は好き』
      というのは、自分のことであり、自分の理想なんです(ノД`)


      「海の底」…動物に関しての部分があるお話であれば
      もしかしたら好きになれないかもしれませんが…。
      ヒューマンなものなら設定がSFやファンタジーでも許容範囲なのです(笑)

      有川さんが描く人物はとても魅力的な人ばかりですよね。
      必ず一人は『この人のようになりたい!!』っていう人物がいます。


      ブクログの面白さは、本の解釈や評価や感想が
      人によって全く異なる、というところでもあると思うんです。

      これからもいろんな方の、いろんな感性を
      垣間見ることができたらな~と思いますヾ(*´∀`*)ノ
      2012/06/20
    • まろんさん
      なんだかかえって気を遣わせてしまったみたいですけれど、
      ゴロウさんの動物への思い入れの強さが伝わってきて、感動しました!

      私もひとりっ子だ...
      なんだかかえって気を遣わせてしまったみたいですけれど、
      ゴロウさんの動物への思い入れの強さが伝わってきて、感動しました!

      私もひとりっ子だったので、犬とか猫とかインコとか亀とか
      いつも動物と一緒にいて、支えられていたし
      亡くなった母なんか、ムツゴロウさんみたいに
      動物王国を作るのが夢だった人なので
      動物>人間になってしまう気持ち、よくわかります(*^_^*)

      『海の底』は、人間を襲ってくるのが巨大化したザリガニなので
      そこがどうかなあ?という感じでしょうか。。。
      子どもたちを守る男性ふたりと、守られる子どもたちは、
      有川さんらしいキャラクターで、素敵なのですが。

      塩、空、海3部作コンプリートに特にこだわらないのであれば、
      『三匹のおっさん』で、白鯨たちへのいたたまれなさを癒すのもいいかもしれませんね!
      2012/06/21
    • ゴロウさん
      『ムツゴロウさんみたいに動物王国を作るのが夢だった人』

      分かります分かります!!
      私も小学生の頃、大人になったら
      絶対にムツゴロウさんのと...
      『ムツゴロウさんみたいに動物王国を作るのが夢だった人』

      分かります分かります!!
      私も小学生の頃、大人になったら
      絶対にムツゴロウさんのところで働く!と豪語してました(笑)

      うちにも今ウサギがいますが、もう家族ですよね(*´∀`*)
      「ペット」という感覚はこの子に出会った瞬間からありません。

      『なんだかかえって気を遣わせてしまったみたいですけれど』
      これもまたとんでもないです!!
      ブクログの「みんなのベスト3」で1番になってることが多くて
      じゃあ面白いのかな、と思って読んでみたら全く自分には合わず、
      人生で唯一、途中で読むのを断念した本もあります。

      そこで初めて、「あー価値観ってホント人によって違うんだなぁ」
      って、面白いな、って思いました。

      有川さんが描くキャラクターは元々好きなのと、
      コンプリート魂がどうしてもあるので(笑)、海の底読みます!!


      しばらく有川さんを読み漁ったので、海の底が読了したら、
      ちょっとジャンルの違う本を読もうかな、と思いますヾ(*´∀`*)ノ

      で、その後、また有川さんで癒されようと思います!
      2012/06/21
  • 航空機が高度2万メートルで、「何か」に衝突して、パイロットが亡くなるところから始まるSF。
    SFだけど、人間模様がうまく描かれていて、特に宮じいには感情移入してしまいます。
    個人的には、偶然にもうちの保健指導員さんと同姓同名の女子高生が気になってしまった。
    同じく有川浩の「海の底」も読んでみたくなった。

  • パイロット同士のやり取りから始まる。
    馴染みのない航空モノだと、機内の専門用語が並んで物語に入りにくいんだけどな~、と感じてずっと積んでた本。
    夏だし思いきって読むかと一念発起。

    感想。
    さすが有川さん。風景描写(この場合機体の説明等)を流し読みしても、心理描写に重点をおいてるから、飽きずに読めた。

    高校生で幼なじみの恋と、大人同士の恋と2パターンが同時平行していて、各展開ごとにキュンとしてしまう。

    未確認物体における、政治的な思惑とかほんのりあるけど、メインは高知の高校生、瞬と佳江の純粋な恋と、へらへらして話術が巧み、でも中身は空への情熱を忘れてない高巳が、歩く公序良俗と呼ばれる女パイロットのデレにやられる話。

    学生だったときの潔癖じみた父親の反発とか、自分が汚いと感じる、わけのわからない悲壮感とか、あーなんかわかる、と昔を思い出しながら読めた。

    あとは、冒頭は結構読み飛ばしていたので、宮じいの説得のシーンを読んでから刹那の所をもう一回読むと、じーんとした。

    土佐弁の言い回しがたまにわからなかったけど、それが逆に効いて、変に同調せずに、素敵な映画を観たような気分になれた。

  • 有川浩さんの作品が大好きで大好きで仕方なくて、にもかかわらず、なぜかずっと、食わず嫌いの子供のように読むのを拒否していたこの作品。 読み終わった最初の感想は…「なんて馬鹿だったんだろう」どうして今まで読まずにいられたのかが不思議なくらい、有川節が炸裂した素敵な作品だった。「白鯨」と対策本部、未知の生命体と少年の友情、それ委ねられる国家の安全…ぶっ飛んだ設定でありn 光希と高巳の可愛らしいやりとりも勿論だが、私としては、瞬と佳江の甘酸っぱいくてもどかしい距離感がたまらない。

  • SFだー!!!

    もうね、宮じぃが素敵すぎて亡くなった時は泣いちゃった。

  • 宮じいありがたい。
    あとがきまで含めて、素敵な本だなあと思う。

    • komoroさん
      最近、有川浩ですね。(^-^)
      はまると同じ作家の本続きますよね。
      いつも素敵な本に出会っていますね。
      気持ちが素直だからだよ。きっと...
      最近、有川浩ですね。(^-^)
      はまると同じ作家の本続きますよね。
      いつも素敵な本に出会っていますね。
      気持ちが素直だからだよ。きっと。
      こらからもたくさんの素敵な本に出会えるといいね。(^-^)
      2014/09/14
  • 自衛隊三部作の中ではこの作品が読みやすい。塩の街では"怪獣"があっけなく倒れすぎてしまっていたのに対し、今回は解決までが丁寧に描かれている。
    設定はランベらしくぶっとんでるけど(未知の生物との遭遇)、大人も子供も感情表現がしっかりしている。宮じいがいいキャラ過ぎて、最後の章は涙がこぼれてしまった。

  • 200×年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカー担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために髙空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?
    一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは---すべての本読みが胸躍らせる、未曽有のスペクタルエンタテイメント!!

    という本の裏に書かれている内容紹介を読んだ瞬間に広がったいろんな妄想。
    この内容だけではいったいこの分厚い中身には何が詰まっているのかさっぱり分からない。
    航空機、自衛隊、事故、調査。ちょっと難しい系の戦闘もの?
    不思議な生物、人類に降りかかる危機。ん、ん?
    なんだなんだ。どういうことだ。
    これは読んでみるっきゃない!と颯爽とレジへGOした次第であり、いざ本を開いてみたら全く想像していた話のななめ上をいき唖然。
    どちらかというと実話っぽい事故系の話かと想像が膨らんでいただけに、未知の生物がでて戦闘が勃発しなんやかんやとわいわい話が進み完全にSFへ突入したのは予想外でした。
    いや、ただたんに私の想像が偏っていただけなんですけどね。
    未確認生命体と戦闘だけでなく恋愛も織り交ぜるところは有川さんらしい。そして甘い。

    白鯨との交流場面がお気に入りで、白鯨という全く真っ白い思考というか考えというか、普段あたりまえに思って考えて理解していることも、こうも真っ新に一から見てみるとそういう考え方もあるんだなーと思ってしまいました。何を言っているか分からないかもしれませんが、私もわかりません。
    そしてフェイクの一途な主人想いなところがむねきゅんでした。
    あと瞬のお子様思考にはちょっとイラっとすることもありましたが、子どもだもんね。そうなるよね。

    全て読み終わってから元はラノベと知ってなるほど確かにラノベっぽいと。
    深いようで浅い?世界が広いようで狭い?
    すこし物足りなさを感じたのが正直な感想ですが、一度読み始めたらページをめくる手が止まらなくなる楽しさはあります。

  • 冒頭部分の事故の件の文章が硬く感じて、なかなか読み進められずに半年間くらい積読本にしちゃってた。
    新しいブックカバーを買ったから読書をしたくなって、でも金欠だったから新しい本を買うのも微妙で、ずっと読みたかったけど読めてなかった空の中に手を伸ばしてみました〜(´▽`*)

    最初は読みにくかったけど、1章に入ってからはテンポよく読めた。

    ほんとまるで言葉遊びのような、人が知識として持ってる様々な概念を、それを持たない別の存在に1から説明する時の噛み合わなさ。面白かったー!
    このままじゃ合致できないAとBが、お互い妥協できる折衷案Cを作る〜みたいな話もするりと頭に入ってきた。

    W主人公、二つの白鯨によって多方面からこの物語読めるのはすごく良い構成(*'v'*)!
    登場人物全員が魅力的で好きです。

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著者プロフィール

有川 浩(ありかわ ひろ)
1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。「浩」は本名から。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

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