海の底 (角川文庫 あ 48-2)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
4.14
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043898022

感想・レビュー・書評

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  • 有川浩、自衛隊三部作の中の一作品。

    横須賀米軍基地は桜祭りで一般公開されていた。
    楽しいひと時も束の間、巨大ザリガニの大群が襲来する。
    会場自衛隊の若き実習幹部の夏木大和と冬原春臣は逃げ遅れた13人の子どもを保護するも、基地外に退去する道は断たれていた…。
    やむなく一行は潜水艦『きりしお』に逃げ込む。
    これは『きりしお』で過ごした6日間の大人2名、子ども13名のお話。

    話の序盤で船長が巨大ザリガニに食われて亡くなるのですが、その時点でかなりカオスです

  • パニックが苦手なため、一気に読んでしまいました。
    甲殻類こわい。

    前半を越えれば各キャラクターに焦点を当てたストーリー展開で落ち着いて読めました。それでも私は残念ながら「甲殻類こわい」という印象が強く残ってしまいました。

  • フィクションを成り立たせるのは細に入ったリアリズムである。
    自衛隊3部作はどれも設定がリアルで、その上で展開される話を面白くて楽しめた。

    今作はとって付け足したような恋愛要素がちょいと微妙だったけど、、

  • 前半は巨大ザリガニなんて完全に空想の世界で
    なかなか入り込めなかったけど
    恋愛ムードがにおいだしてから”これは恋愛小説だ!”と思って
    一気に読みました。

    でも読み終わってみると・・・?な感じ。
    ああいうハッピーエンドならもっと恋愛恋愛してて欲しかったな。


    そのうち『クジラの彼』を読み直したいと思います。

  • 冒頭の横須賀基地のお祭りで、突然現れた巨大ザリガニの群れが人を喰い始める。孤立した子供たちと自衛官は停泊中の潜水艦に立てこもる。もしも「巨大怪獣が現れたら警察と自衛隊はどのように行動するか」をベースに展開する大人ラノベ(?)。との事だが・・・う〜ん。これは受け取り側の問題か?僕が中学、高校のころだったら面白く読めたかもしれない。確かに読ませるのだが、小学生がそのような論理の積み重ねで思考しないだろーとか、幼すぎる自衛官とか、「もしも」に対する細やかな設定とのアンバランスな感じに最後まで違和感を覚えて、のめり込めなかった。おっさんになったってことかな???

  • ザリガニ…

  • 大人ラノベ、というか、大人が本気でふざけてみました、という感じ。望いじらしエビ怖し。エンタメで息抜き。

  • 非常に魅了的な登場人物についての筆致は評価するが、突如横須賀に人喰い海老が出現し警察と自衛隊で退治するという設定が稚拙で馴染めなかった。

  • 子供向けのテレビドラマっぽい感じがしたので、☆二つ

  • ミリタリーとパニック映画に興味があれば多分楽しめる本。私はどちらにも全く興味がないためか、つまらなすぎて途中から読み飛ばして子供たちの話だけを読んでいた。登場人物がほぼ男性なので華やかさゼロ。

  • 一応SFですかね?巨大エビの大群に襲われる街という、特撮的なSFを背景に、逃げ遅れた子供たちの確執と協調を描く。

    まあつまり、エビ退治の現場(アクション)、潜水艦の中での子供たち(宗田理的ホームドラマ)、外野(ネットなど)の大きく3点の視点で描かれるのだけど、一言で言ってしまうと、エビが出てきたところでの出オチのみ、という作品。

    主人公の夏と冬、子供たちのダジャレ名前、警察の「豊岡」「明石」「芦屋」「烏丸」という地名からの名前など、前半早々にネタが尽きた感が漂う物悲しい展開なのはともかく、エビが巨大化しているとか、それらが意思疎通をしているなど、一応それなりにSFを頑張ろうというところもあります。

    とはいえ、全体に内容は薄いので、最近の文庫本にしては小さめの文字で450ページもある大作のわりに、2時間もあれば読めてしまう内容です。

    この人にありがちな、日本語として間違っている部分は多々ありましたが、450ページにいくつあっても薄まっていくわけで、薄まりすぎて潜水艦に逃げ込んだ子供が6人だっけ?みたいな状態になりますね。内容も「ぼくらの」シリーズみたいなもんだし。

    しかし、最後のオチはひどいねー。だったら最初から重機(ブルドーザー)で潰せばええやん?なんで肉弾戦で機動隊が腕だの腹だの引きちぎられる描写を見てた意味があったのか?力尽きたとはいえ、SFを描くのであればもうちょっとクレバーな解決法を提示して欲しかった。

    そこまで☆3の内容。全体に読めるのだが、SF内容を煮詰めて、もう少しコンパクトな内容にするべき話。あくまでも子供向けの作品である。

    で、巻末に添付された、この手の作家にありがちな駄文「前夜祭」で減点。いちいち読者にとって罰ゲームみたいな駄文をつけてくる意図がわからない。

  • んーそっか。。。設定が面白かっただけに、変に本格怪獣小説を期待してしまったけどちょっと肩透かしを喰らってしまった。潜水艦内の自衛隊員と少年少女達との絡み、隊員と女子高生との淡い恋模様。いずれもイマイチ自分の中にしっくり入ってこなく、やや消化不良気味。エピローグで甘く収めてたのがせめてもの救いだった。しかしこういった有事の際の非常事態にもかかわらず警察と防衛省のしがらみで事が進まないってとてもやるせない。くだらん意地の張り合いだけに。さてと〆で『クジラの彼』読も。

  • 政府が指揮しないと自衛隊は動けない。というわけで殆ど強力な火器を持たない機動隊がザリガニの怪物みたいな奴らと戦わなければいけない。という話。微妙。

  • ちょっと出だしがえげつなく、最後までそれが取り返せず仕舞いで終わる感じ。不器用な男女関係は自衛隊三部作、ともに同じパターン。

  • 有川さんの読後感はすごくスッキリするのと、
    最初そこまではまらなかったのに、
    続きとかないんかな?と思ってしまう辺りが
    割とやられた。
    あり得ない話なのに、
    物語にかなり入り込んでしまい、
    考えさせられる人間模様もありで、
    良い一冊でした◎

  • 横須賀に、巨大化した甲殻類が大量発生し、人間たちを食べようと侵略。
    警官、自衛隊がそれぞれの役責を果たそうと立ち向かう。
    また、潜水艦には逃げ込んだこどもたちと、自衛官2人が閉じ込められていた。
    果たして彼らは救出されるのか…

    というSF要素たっぷりなお話。
    だけど警官、自衛隊、政府の思惑が妙にリアル。

    潜水艦に逃げ込んだこどものうち、高校生の望ちゃんと、自衛官である夏木の再会シーンが好き。

    人間が補食される描写はグロテスクで苦手…特に冒頭シーンに多い。

    自衛隊3部作の中では、私にとってはあまり響かなかったな。

  • 自衛隊シリーズ3。
    今度は潜水艦が舞台っていうから、もうちょっと、海の底の話かと思ったら、接岸中の潜水艦のなかで幹部候補生が、保父さんと化する話。
    u571の映画とか好きなので、その辺がかなり残念…

    いまいち、レガリス?巨大エビにたいして、詰めが甘いっていうか…想像つかなくて、うーん?説得力がない感じ…
    エンターテイメントなティーン向けって感じの小説…いやー表紙が、シックだからそれに騙された感。漫画な表紙が似合う内容です!はっきりいって。

    やや、自衛隊のプロパガンダ的な小説って感じがしないでもない…朝日新聞の書評欄に、最近の小説がやや右傾化している、とありましたが、これもそうかも、と思わずにはいられない…作者が意図する、しないに関わらず。

    面白かったんだけどねー、なにか足りないな!っていう感じが拭えない。
    これ一作にかかわらず、三部作全部そうなのかも?荒唐無稽にするなら、もっと徹底的に荒唐無稽に!笑
    ドキュメンタリーチックにするなら、もっと現実味を!中途半端にリアルだから、うーん?ってなっちゃうのかな。

    やや辛口のレビューになっちゃった…

    ものすごい他のレビューが良すぎて違和感が。これが今売れてる作家さんか、ってことですねぇ。なんだか、複雑な気持ち…

  • 潜水艦の中ってこんななんだ!横須賀が巨大ザリガニに襲撃されるという突飛な話だけど、なんだか警察も海上自衛隊も真剣で、ほんとにあったことのよう。クジラの彼を先に読んでしまってたから、主人公二人の自衛官の人間像がよく分かった

  • 海の底は、自衛隊3部作の3部作目。読みにくかった。内容は、ゴジラVS警察、その後自衛隊。もちろん、ゴジラは出せないので巨大ザリガニ。突然、巨大化及び増加して餌がなくなり、人間を襲うというもの。これがメインで、サブは潜水艦に閉じ込められた小・中・高生と二人の海上自衛隊。解説で表現されるように、まさに「中学生日記」。この3部作には、必ず恋愛も出てくる。もちろん最後は平和が訪れ、ハッピーエンドで終わるのだが、残り少しで時間の経過が早いのも特徴かな。

  • 巨大化したエビが大挙して横須賀を襲う話。デビュー間もなくかつ3作目ということもあるのか、結構粗い。キャラ設定も中途半端。読んでもエビやカニ食べたくはならないです。

  • 空から読んで海へ。SFとして少しインパクト不足でした。大きな展開も見れなかったし、ちょっとこじつけすぎるような…。
    人物を見る作品だとは思うけど、どうにもその成長の仕方がしっくりこなかった。

    あまり抑揚がない作品に思えました。

  • 陸、海、空の自衛隊三部作。どの順番から読んでも、それぞれ独立した内容なので、良いと思いました。三部作の中では有川さんの得意とする恋愛要素が一番薄く、どちらかと言うとヒューマンな感じでした、はい。

  • 海上自衛隊?のお話で、塩の街も意外性があったけど、甲殻類が街を襲うのはもっと意外性があった。狭い空間であの人数が閉じ込められてましてや女ひとりは耐えられない。何年後をやってくれたのが良かった。

  • とんでもない設定で、ゲームとかゴジラとかなんかそんな感じの雰囲気。
    「クジラの彼」を先に読んでいたので、あーこの人がそうなのかぁと読みました。
    どちらかというと短編のほうが好きかな。

  • 巨大ザリガニ大量発生。
    「ライトノベル」

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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