サンマイ崩れ (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
3.25
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本棚登録 : 64
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043900015

感想・レビュー・書評

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  • ホラーというかSFというか水曜スペシャルアマゾン探検隊というか…。

    表題作は、普通に途中でオチが解る。何かあるのかと思ったけど何もなくそのまま。
    『ウスサマ明王』はちょっと私にはあわなかった。
    ひたすらとにかく読みにくい。

  • ◆サンマイ崩れ・・・台風によって集落で山崩れが起きたと聞いた僕は、なぜかいてもたってもいられない気分になり、精神科病棟を抜け出した。そして、誰かに連れ戻されることを覚悟でボランティアに名乗り出て、不思議な老人・ワタナベさん、そして地元の消防団員と共に甚大な被害を受けた墓地へと向かう。
    ◆ウスサマ明王

    以上の2編を収録。「サンマイ崩れ」は第13回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。

    ◆サンマイ崩れ・・・なんとなくオチに予測はついていたのでそれほど驚きは無かった。土俗的な雰囲気の強い作品で好みでは無かった。
    ◆ウスサマ明王・・・こちらも同じく土俗的な色の濃い作品の上に、話があちこちに飛ぶのでついていけず。久しぶりに完読できなかった。

  • 翻訳会社を経営する著者が余暇の時間を使って書いた短編が第13回日本ホラー小説短編賞を受賞。なかなかの傑作だった。
    題作の『サンマイ崩れ』:パニック障害と離人症で3度目の自主入院中だった23歳の主人公が、紀伊半島を襲った集中豪雨と山崩れで過疎集落が孤立したとの知らせを受け、精神病院を脱走する。災害対策本部で出会った不思議な老人と粗野な消防団員と共に流された村の墓地へ応急処置に向かうが・・・。
    『サンマイ崩れ』は何より主人公のキャラが凄く立っていた。現実社会の絶望ビームから身を守るために人と距離を置きつつ時に無邪気な面を見せる主人公は愛着すら沸いてくる。そうしたコミカルな面とは対照的な暗澹・不吉な文体。救いようの無いクライマックスに向けて着実に坂を転がり落ちてくよう
    最終シーンは敢えて「小説構成上の大ドンデン返し」ではないという解釈をしたい。そっちのほうがむしろ前半部分で描かれた主人公の精神的な既往症と辻褄が合うような気がしてくる。全体的に重苦しくもどこか儚げな一編だったな。
    中編『ウスサマ明王』はかなり異色で他に類を見ないホラー作品。明治後期の南多摩・八王子の農民と近未来の防衛軍が不思議な形で交錯する。この新しい視点には驚かされた。同時に後半のおどろおどろしさはなかなかのもの。

  • 表題作は、優しいワタナベさんがいつ牙をむくかとドキドキ。
    「ウスサマ明王」は今までにないような切り口のホラーで新鮮だったけど、現代パートの展開がごちゃごちゃして一度でなかなか把握できなかったのが残念。

  • シックスセンス的オチ

  • 「土砂が崩れて人間崩れる」
    山って災害よく起こるのに、
    どうして上るのか。
    そこに海はないからだ。

  • ホラー大賞短編賞受賞の表題作に書き下ろしの「ウスサマ明王」を加えた中短編集。
    表題作は熊野信仰と精神疾患を素材に土俗的な恐怖を描き出す語り口が絶妙。ラストはありがちなものながら、伏線のはり方は見事。
    ハリウッド製のアクションホラーを純和風にアレンジしたかのような「ウスサマ明王」も素晴らしい。

  • 第13回日本ホラー大賞短編賞受賞という表題作「サンマイ崩れ」と文庫書き下ろし中編「ウスサマ明王」の編まれた一冊。
    「サンマイ崩れ」は、まあ何というか鬱病治療のトリビアと熊野信仰がブレンドされたオフビートなお話で、オチは某有名映画を思い出すが、それを云った瞬間にネタバレになるので伏せる。が、そのオチは、そこまでの道程がノンビリしていたぶん、なかなかゾッとした。
    で、問題は書き下ろし中編「ウスサマ明王」。
    ウスサマ…ってカタカナで書くと、和菓子のようなホッコリ感があるが、然に非ず。これは「烏枢沙摩(うすさま)明王」という炎を統べる神様の事で、本邦においては不動明王と並び、台密の5大明王に数えられる偉い神さん。
    とまあ、そういう素材をタイトルに持ってくるあたり、作者の仏教への造詣の深さは熊野信仰を素材にした「サンマイ崩れ」からも窺い知れるわけで、そうした下地を弄して展開するのが、超絶エンタメアクションホラーてんだからお立ち会い!
    サンマイ〜とはまったく肌触りの違う物語だが、断然こっちの方が面白い。読み始めた瞬間にサンマイ〜がセピアの彼方へ運ばれるような気分。
    詳細は実際に読んでいただくとして、かいつまんで云うと、これは「寄生獣」ですね。特に最終ステージに展開する中盤からは完全にそうした様相を呈してきます。
    文句なく面白い!寄生獣好きなら気に入ることウケアイ。
    いやあ、何か思わぬ拾いモノをしたようで、実に楽しかった。オススメ!
    主要人物の老尼が最終局面で言い放つ「六条御息所でもあるまいに、元はただの田舎女やないか。知れてるわ!」てのは奮えましたねえ!
    (サンマイ崩れ☆2、ウスサマ明王☆5つでトータル☆3つ)

  • ■08
    <読破期間>
    H20/8/18~H20/10/2

    <本の内容>
    熊野山地の集落で台風による山崩れが起こった。
    パニック障害と離人症性障害のため入院中だった僕は、
    いてもたってもいられなくて、病院を抜け出した。
    現地対策本部で出会った不思議な老人ワタナベさんと二人の消防団員とともに、
    土砂崩れで流された墓地の応急処置に向かうが…。

  • 表題作は一昨年('06年)の日本ホラー大賞短編賞の受賞作だという。が、それほど面白いか?確かに精神科に入院する主人公の視点は目新しいものはあるにせよ、筋はそう目新しくもなし、結末も散々使い古されているパターンじゃないかと。

    むしろ併録の書き下ろし「ウスサマ明王」は面白かった。一種の怪物ホラーとも、ゾンビものとも読めるけども、なかなか迫力があって読み応えあり。この手の作品が続くなら、次回作からもフォローしてみたい作家。☆4個はほぼこちらの作品に対して。

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