紗央里ちゃんの家 (角川ホラー文庫)

  • 角川書店 (2008年9月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784043901012

作品紹介・あらすじ

祖母が風邪で死んだと知らされた小学5年生の僕。叔母夫婦の家からは従姉の紗央里ちゃんの姿も消え、叔母たちの様子はどこかおかしい。僕はこっそり家中を探し始める。第13回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 作中で、異常でないものを探すことが難しい。
    にも関わらず、まるでどこかに整合性が残っている様な、秘密が隠されている様なきれぎれな状態で話は進行し、読者は何一つ縋るよすがが無いまま作品に突き放される。メタファーや何かの意図はどうやらありそうなのだが、恐怖ではなくこの作品全体を取り巻く生理的な嫌悪感が、読者の作品考察の意志を削ぐ。
    この特異さを自分は読書体験としてそこそこ楽しんでしまった。

  • 真剣に読んだら頭がおかしくなる。
    でも真相に読めば読むほど可笑しくてケラケラ笑えてくる。
    えなんなのこれは意味がわからないわからないのがおかしいの。でも好きだからいいか。やきそば食べたい。

  • 親戚の紗央里ちゃんの家に泊まりに行った主人公、血に染まった叔母さんは紗央里ちゃんはいなくなったと言い…
    うーん、何とも表現しにくい、不条理ホラー?
    恐怖とかは感じないが、頭がバグったような登場人物(全員)、文章、表現がひたすら気持ち悪い。
    人を選ぶ作品でしょうね。さちこ…?

  • 今まで読んだホラーの異常性って私の中で大体二分化されるんだよね。
    正常が異常を作る場合(人工)と、異常がそのまま表に出される場合(天然)。
    後者に近いのではないかなと思う。
    作られた異常は筆者の「これ気持ち悪いでしょう?怖いでしょう?」が強く感じられすぎて楽しめなくなるんだけど、この作品は筆者の自己顕示欲もあまり感じられなくて、そこは良い。
    異常な親類縁者がいるとなるとその血を引く父親も、その子供である主人公も…と想像させる所が上手いと思った。
    理由が明かされず謎のまま終わってホラーが成り立つなら、如何様にも恐ろしいもの生み出せそう!なんて。

  • ずーっと嫌な音が頭でなるような小説。
    何かを表してるのか?と思ったけど、ただ狂った家族なのか…?

  • グロくて気味悪い話。BGMはずっと不協和音が流れているような雰囲気。親戚一同ものほほんと狂っているし、主人公家族すらも壊れているとは。この話は何の隠喩なのか?そういうこともわからず、終わっていく。電波な小説だった…ってことでいいのかな?

  • 表紙は福満の文庫で。

    ホラーは好きで好んで読むが、これは「薄いな。すぐ読めそう」という理由だけで手を出した。結果、新しい扉を開くことになった。

    他のどの作家とも違う、古典にもネットにも寄っていない。あえて…あえて本当にあえるなら筒井か? でもそれも違う。

    謎解きもない。小学5年生の男の子が死体を探す。でもいちばんこわいのはそこじゃない。

    毎食のご飯がカップ焼きそば。
    降り続ける雨。
    何度でも洗われるお皿。
    食べたいウィンナー。
    臭くても言ってはならない他人の家。
    他人? 親戚? 家族とは?

    おそらく、この作者は本質を知っているのだ。
    だけど、言ってもまた仕方のないことだということも知っている。
    ものを書くことで、少しでも自分が「異質な世界」に伝わったらいいと。主人公の父親の叫びは作者なのだ。なぜ、自分が異次元に生きているのかどうしても納得がいかないのだ。否、もうあきらめているのかもしれない。
    私がそうだから。

    秀逸なきちがい小説に出逢えて幸せだった。しばらくぶりに一気読みさせて頂きました。

  • 姉が面白そうなキャラだったが不明なまま。 主人公も含め、殺人に対して無関心。 警察の件も解決せず。(殺人自販機⁉) 読みながら色んなオチを考えてみたが全く当たらず終了。 理解出来ないこの怖さ。

  • いとこのさおりちゃんの家に行って、
    いつもと違う叔父さん叔母さんとおじいちゃん

    見つけなくていいものを見つけてしまい
    止めればいいのにやめない
    結局主人公も周りも狂ってる

  • 認識のズレという恐怖。あからさまな殺人現場はなにかのミスリードかと思いきや、単純にみんなぶっ壊れてて終始気持ち悪いだけという徹底ぶりは嫌いじゃない。けどさすがにワンアイディアすぎかなあとは思う。グロとか妙なユーモアとか叔父さんの幼児性とか細かい小ネタはあるにしても。単純にこのワンパンチと薄さで680円は高いよ。

  • ひたすら気持ち悪い小説なんだけど、なぜか読む手は止まらない。
    視覚的なグロさもさることながら、会話がかなり気持ち悪くて恐怖をより助長させていた。
    面白くないわけじゃないけど、まぁ人には勧められないし、また読み返したいとも思わない。

  • 親戚の家に行ったら血塗れで迎えられ…。少年が宝探しのようにバラバラ死体を捜索するが、感情が欠如しているので描写も淡々としている。イカれたキャラにシリアスギャグも相まって全編クレイジー。唐突に全漢字にルビを振り始めた頁が1つあったけど意図が謎すぎて怖い。

  • 小5男子の視点で語られる、親戚の紗央里ちゃんの家に泊まりに行った際の異常な出来事を描く。
    まともなのは最初の3ページだけ。あとは主人公も含め頭のおかしくなりそうな描写が続く。
    事件としてはあり得なくはないのに、登場人物の言動だけで凄絶ホラーに。

  •  小学生の主人公が父と共に親戚の家を訪れ、亡くなったお祖母ちゃんの詳細や従姉の紗央里ちゃんの不在などを訝しむうちに、洗面所で謎の指の欠片を見つけてしまうという、登場人物全員が異常かつ狂った文体で淡々と語られる物語が不気味だった。ラストは…

  • おもんなかったけど気持ち悪い文章は天下一品や

  • あんまりホラー小説って読まないけど、今まで読んだ小説の中で一番怖くてぞわぞわした。
    最初から最後まで不気味だし登場人物全員気持ち悪い。文章の脈絡の無さが、主人公である小学生の男の子が体験談を話しているようで余計恐ろしかった。
    このお話結構好きなのに、もう二度とこのおぞましさは感じたくないな…

  • 怖い怖い怖い。

    語り手が少年で、その稚拙さというか、そこなんでスルーしちゃうの!?みたいなもどかしさがまた怖い。
    結局、まともな人は一人もいなかった。
    なんで?とかじゃない、もうお手上げのクレイジーさ。

    とにかく描写がグロい。想像するとオエッてなるレベルのリアリティ。
    でも、クセになるこの感じ。危ないわあ。

    読了後は、カップ焼きそばを食べました。

  • 主人公は小学生の男の子。
    小学生夏休みに毎年行く親戚の家。今年は何かが違った。
    少しずつその正体が分かっていくのだけれど…
    読むのが嫌になるくらいのギャー!のオンパレード。
    それでも先が気になって一気に読んだ。
    最後がちょっと物足りない気がした。

  • 死体の部分部分を家中あらゆる隙間から見つけてた僕がそのときは恐怖よりも高揚が勝っていたくらいなのに、夜ホラー映画観て怖がっているところが面白かった。象徴的な場面だなと思った。そこにあるものの気配は微塵も感じないのに、ずっと不在はなずの紗央里ちゃんの実在感。不在の紗央里ちゃんのことを読者にずっと考えさせる工夫が凝らしてあって、気付けばそれが紗央里ちゃんの魅力になっている。そこに描かれていないのに。
    家族じゃない。親戚が親戚じゃないときどんな感じか知らない……という中途半端な距離にある「親戚」というものの無気味さ、潜在的な怖さを形象化した傑作。
    福満しげゆきの表紙も好き

  • やべぇこれは。ホラーゲームをやってて、それをyoutubeで実況してるのを見てるような、微妙に他人事のような。そういう、なぜか分からないけど、でも自分は絶対に大丈夫っていう奇妙な安心感があるけど、でも怖いもんは怖い、ていうか気持ち悪い。稲川淳二も、怖いなー、嫌だなーって言わずにはいられない。不快だ。あーしかも夜寝る前に読み終わってもはや今晩悪夢を見ることは避けられない。しかしそれもまた大人の快楽の一つなのだ。ガキは小便漏らすからダメだ。

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著者プロフィール

武蔵野大学在学中の2006年、本作で第13回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞してデビュー。

「2008年 『紗央里ちゃんの家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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