四隅の魔 死相学探偵2 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 584
感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043902026

作品紹介・あらすじ

城北大学に編入して"月光荘"の寮生となった入埜転子は、怪談会の主催をメインとするサークル"百怪倶楽部"に入部した。怪談に興味のない転子だったが寮長の戸村が部長を兼ねており居心地は良かった。だが、寮の地下室で行なわれた儀式"四隅の間"の最中に部員の一人が突然死をとげ、不気味な黒い女が現れるようになって…。転子から相談を受けた弦矢俊一郎が、忌まわしき死の連鎖に挑む!大好評のシリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 死相学探偵シリーズ第二作目。『十三の呪』とは違い、弦矢俊一郎は物語の後半に登場する。“呪い、“死者の霊”が実在する前提で、怪死事件の謎を推理する。じわじわと迫る恐怖描写と最後のどんでん返しと怒涛の伏線回収には圧巻。そして、猫の「僕」がとても可愛かった。

  • 死相学探偵シリーズ第2弾。

    前半は主人公の登場なしで大学生たちが四角い部屋の角から角へ暗闇の中でバトン方式で移動していくという一種の儀式を行う様子がメインの話。

    その儀式で死んだ人を呼び出してしまったかのような現象が起こり、参加していた一人がショック死してしまう。
    その後 部長も事故により死んでしまう。

    部員が主人公の探偵 弦矢俊一に相談しこの一連の事件を解決し本来死んでしまうはずだった人達を救う。



    かなりホラーな物語だが、最後は筋道の通った解決となる。
    それでも怪奇現象としか思えない事象が残るという、理屈だけでは説明の出来ないところも残した。

  • 遭難した雪山でのあの有名な降霊術を題材にした今作はシリーズ1作目に比べたら結構怖かった。
    前半・ホラー、後半・ミステリーといった感じで主人公は前半は全く登場しなかったんだけど、この前半に行われた四隅の魔の儀式の描写が流石。三津田さんは得体のしれないものに対する恐怖を描くのが本当に上手いなって背筋が寒くなった。

  • ある大学の学生寮、そこの怪談サークルが内部で起きた殺人事件の真相とは。
    今回もなかなかの出来栄えだった。前作に比べるとホラー度数よりもミステリ度数高めである。

  • 死相学探偵の推理する内容はお話によって人間と科学を超えたものの濃度が違うのかも。だから、だれが関わってどのように犯行は起こったのか、予想がつかない。
    今回は、犯人の予想があたって嬉しかった。
    前半部分の導入は本当にホラーで怖かった。
    一気読み推奨。

  • シリーズ1は未読のため
    なかなか死相学探偵が出てこない?
    登場人物たちの名前が独特?
    と思いながら読み進めたのだけど、
    怪異の発端となる「四隅の間の儀式」が始まって一気に物語に引き込まれた。
    ひた、ひた…とか、した、した…とか、音の表現が怖くて震えながらも、続きが気になって読んでしまう。
    中盤、いよいよ探偵が登場してからは
    謎解きの展開に、これまた続きが気になって仕方ない。
    シリーズ途中から読んでも充分楽しめました。

  • 全然何もわかってないけど大丈夫…?ってところからのスッキリ解決。読んでみるといろんなところにヒントがあったことがわかって面白い。ばあちゃんとの会話が好きです

  • 読了

  •  大学生がとある儀式を行ったのをきっかけに、儀式の参加者が次々と亡くなっていく。原因は亡霊か、それとも人か……。
     ホラーとミステリーを融合させた作品が特徴の三津田作品ですが、死相学探偵の特徴は、探偵役には生きている人間の「死の原因」がビジュアルとなって見えること。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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