螺鈿迷宮 下 (角川文庫 か 52-2)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043909025

作品紹介・あらすじ

医学生・天馬大吉が潜入した不審死の続く桜宮病院に、奇妙な皮膚科の医者がやって来た。その名も白鳥。彼こそ、"氷姫"こと姫宮と共に病院の闇を暴くべく厚生労働省から送り込まれた"刺客"だった。だが、院長の桜宮巌雄とその双子の娘姉妹は、白鳥さえ予測のつかない罠を仕掛けていた…。終末医療の先端施設に隠された光と影。果たして、天馬と白鳥がそこで見たものとは?現役医師が描く、傑作医療ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 新年度から職場が変わったので読むのに1ヶ月もかけた。内容薄めです。


    桜宮市民の死を一手に引き受けてきた碧翠院桜宮病院。その闇はあまりにも深かった。
    今後世間には知られることのない、小百合すみれの姉・葵の存在。そして全ての始まりとなった天馬の過去。
    巌雄やハナの復讐の気持ちは理解できるが、私はどうしても自殺幇助ビジネスへ向いた小百合の気持ちが理解できない。私が読み込めていないだけか。
    バチスタシリーズでは決して見られない外部から見た東城医大。この道は果たして正解だったのか。もっと違う道があったのではないか。そう思ってももう遅い。巌雄が築き上げたシステムを活用し、決めた道を進むしかないのだ。
    東城医大ではやりたい放題の白鳥も、巌雄の前では完敗、と。そんな巌雄をも騙しきった姫宮って…

    オートプシー・イメージング(Ai)なんて、バチスタシリーズ読んでなかったら知らなかったもんなぁと思うと海堂先生に頭が上がりません。医療はまだまだ不明点がある分、進める道があると信じたい。

    そしてラストに救いを用意してくれた海堂先生に感謝。田口藤原ペアへの絶大な信頼や安心は他コンビには出せない。
    天馬に田口味を感じるのは私だけだろうか。

    最後の女性は一体誰だろう。

  •  ちゃんと読んでなかったのかと思うほど種々の伏線を覚えていなかった。何を読んでいたのやら。立証不可能な正に完全犯罪システムを確立した桜宮一族の所業は、復讐とはいえ恐怖そのもの。腑抜けた医学生だったからかは知らないが、天馬くんに責任の一端を背負い込ませるのは間違っている。
     海堂作品に出てくる女性はまともな人が少ないイメージだが、著者のイメージか実体験に因るのだろうか。男女問わず相変わらずぶっ飛んだ性格の登場人物ばかりだった。

  • と言って下巻。
    なんとなく、巌雄先生を
    柳葉敏郎が演じていたんだな
    と思い出しながら読んでいました。
    小説の印象としては
    もう少し年配の俳優さんが
    あっているのかな・・・
    と思ったのですがね。

    この安楽死だか尊厳死だか
    はたまた快楽殺人だか
    というような展開。
    今読んでも、巌雄先生と白鳥の
    やりとりは興味深いですね。

    医学と医療技術の世界が日進月歩で
    進化し続けていますが
    社会倫理や医療倫理って
    あまり変わらないんですよね、今でも。
    これを読んでても
    十分に理解できない所がありますが、
    それだけ医学の世界は
    奥深き所のジャンルなんだな
    と独りまとめをしていました。

    最後のシーンで
    今後絡んでくるのか?が
    楽しみですね。

  • 主人公、天馬が白鳥と共についに桜宮の闇と対峙。扱っているテーマはひたすら重いのですが、大真面目な姫宮の行動や、登場人物の思考に息抜きさせてもらいました。終末期医療は死生観も絡め問題は奥深く、一筋縄ではいかないことがよく分かりました。それでも、それぞれの立場で闘う姿に胸を打たれました。

  • 驚きの結末だったー!何度も驚かされてしまった...

  • 海堂尊さん「螺鈿迷宮」下巻、読了。碧翠院に潜入し、院長の巌雄、双子の姉妹、患者の面々に戸惑いながらも少しずつ馴染んでいく天馬。そんな中、患者が次々に不自然な死を遂げる。刺客として送りこまれた皮膚科の白鳥、姫宮が不審死の謎に迫るのだが。。姫宮、葉子と天馬の掛け合い、桜宮一族の過去など、途中までは完全にツボでした。ただ、なんとも言えない終わり方。ちょっと期待した展開では無かったのが残念。天馬くんやあの女性と再会出来ることを楽しみに待ちます♪

  • 上下まとめて。
    ロジカルモンスターと銀獅子のやり取りは確かに考えさせられる何かがある。

    …されど、ちょっと暗い。
    伏線はどこかで回収されてほしい。

  • 全ては天馬大吉の両親の事故から始まっていた。いや、もっと前からか。火喰い鳥が桜宮の重鎮に噛みつき、碧翠院桜宮病院の実態に気付いても裁くことはできなかった。とことん医療に向き合い先を行く桜宮巌雄には敵わない。そして彼ら自身にの手によって終わらされた。けど物語は終わらない。続く。最後の救いはやはりグッチーか。ミステリーとしてもエンタメとしても医療問題としても面白い作品でした。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 上巻に同じ

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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