粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA (2009年8月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784043913022

作品紹介・あらすじ

東南アジアの密林に棲息するという爬虫人〈ヘルビノ〉とは? 戦時中の日本で起こる未曾有の凄惨な事件の数々。第63回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)を受賞した、驚異のミステリ・ホラー!

みんなの感想まとめ

異常な世界観が広がるこの作品は、東南アジアの密林を舞台に、爬虫人や凶悪な生物たちが登場するスプラッタミステリーです。登場人物たちの暴力的な行動と理不尽な運命が交錯し、読者は緊張感を持って物語に引き込ま...

感想・レビュー・書評

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  • 大本命、読むのが勿体なくて積読される悲劇の粘膜シリーズ第二弾。
    「河童」の次は「蜥蜴人間」 「髑髏」の次は「姫幻視」相も変わらずのぶっ飛んだ世界観に導入される密林の化け物達。30センチを超える蛭に人の腕を喰らおうとする巨大ミミズ 更にそれを食するテラフォーマーズ(G) 知らん方からすればハテナマークのオンパレであるこの世界観を一から説明したら世が明ける。夜では無いです世紀跨ぎます。

    物語は雪麻呂サイドと雪麻呂の友人の兄サイドで進む。雪麻呂Partでは自分のイタズラが過ぎて死んだ友人を別の友人に解体させ、自身の父の権力にて不慮の事故とし隠蔽しようとする雪麻呂の傍若無人な振る舞いで幕開。支配する者とされる者たちの暴力と血と淫で塗れた描写が続く。グロいです。

    兄Part。
    ここでも当たり前のように理不尽が飛び交い人がバタバタと脱落していき、更に上記怪物が乱入ともうお祭り騒ぎ。蜥蜴人間達もしっかり登場。言うまでもありませんが暴力と淫に塗れております。
    この作者様は本当に人を壊すのがお上手だ。

    そしてなにより雪麻呂と富蔵のキングオブコントな二人。彼等の会話のテンポが気持ち良く感じたのは私だけではないはず。全てを理解した後に富蔵の応援歌を考えると...なんとも居た堪れない...
    (フレフレぼっちゃん!イケイケぼっちゃん!)

    ーーー
    この人は本当に人間なのだろうか...と不安になる著者の脳内。前作「粘膜人間」で鳥肌のその先へ連れていってくれた「髑髏」の存在も凄かった。人間の破壊とメンタルの破壊を繰り返す悪魔のような書物だった。それを踏まえての今作品。
    今回の髑髏枠は「姫幻視」だろう。やはり私は女性側として健全に正常に完全に引かせていただきました。気になったそこの麗しき貴女、共にこの不快感を味わおうじゃありませんか。

    恐らく「粘膜シリーズ」は内容を全てお話出来たとしても人にこの世界観を伝えるのは不可能だろう。手に取り読んで初めてこの気狂いな世界を体感出来るのだ。決してオススメはしませんが。
    手に取ったら後悔するかこの凄まじい世界観に感嘆するかのどちらかです。残念ながら圧倒的に前者側に陥る方が殆どだと思う。

    ....ホラー映画嫌いなのに気になって見ちゃってその夜を全力で後悔しながら眠りにつくタイプの貴方の傍らにそっと置いときます。

    • 奏悟さん
      NORAさん

      読了お疲れ様です(笑)
      うんうん、そうそう、と終始にやつきながらレビューを読んでいた私を許して下さい!

      読まないと伝わらな...
      NORAさん

      読了お疲れ様です(笑)
      うんうん、そうそう、と終始にやつきながらレビューを読んでいた私を許して下さい!

      読まないと伝わらない世界観なのに、オススメすることを躊躇してしまうジレンマ( *´艸`)

      繋がりの無いようで別の粘膜シリーズにある方が登場したりして、どうやって全体像を考えているのかと。

      作者さんの頭の中を覗いてみたいものです。
      またレビュー楽しみしています。
      富蔵サイコー!( ´∀` )b
      2021/03/11
    • NORAxxさん
      奏悟さん、こんばんは。
      うふふふふ...待ってました(◦ˉ ˘ ˉ◦)←

      残念ながら確実に、読んでプラスの何かを得る事はないですからね、、...
      奏悟さん、こんばんは。
      うふふふふ...待ってました(◦ˉ ˘ ˉ◦)←

      残念ながら確実に、読んでプラスの何かを得る事はないですからね、、、
      純粋な読書好き様にこそ勧められない複雑な代物です。。。笑

      そうみたいですね..!!!
      完全にー混ぜるな危険ー信号出てる気がしますが、自作も楽しみにして読みたいと思います(≧ω≦)

      虎視眈々とヘルビノ語習得を狙っているこんな私の本棚をいつも見に来てくれてありがとうございます!!ぷるっきゅるん!!
      富蔵雇いたいでございやす!!

      私も奏悟さんのレビューこれからも楽しみに待っております...♪*゚
      2021/03/11
  • 粘膜シリーズ第2弾!
    前作とあんまり関係ないけど…
    まぁ、何というか凄い世界ではある。
    そういう雰囲気は、前作と同じ…
    こういう世界は、やはり、帝国陸軍みたいな戦時中が合ってる感じ。

    何やねん!爬虫人って…
    何か召使い的に、雇ってるけど、こんな知性のあるの使うの怖い。
    グロいのオンパレードで、分かってはいたんやけど、凄い。
    そんな平気に人殺したり、生き返らせたり、更に切ったり付けたり…理不尽極まりないが…
    神様をあっさり冒涜してる感満載!
    何か昔、ホルマリン漬けの死体が浮いてくるのを沈めるバイトを思い出した…(都市伝説かも?ホンマにあるか不明…)
    しかし、これにハマるのが、我ながら…自己嫌悪(^^;;
    雪麻呂くん〜人として外れまくってるけど、富蔵さんと幸せに〜!

    もう第3弾も手元にあるし。
    もう少し温めてから読も〜(^_^)v

  • 80~90年程前と推察される戦時中の日本が舞台だが、“爬虫人”という生物が当たり前の様に存在している世界観。
    読み終われば見事に緻密なスプラッタミステリーだが、表紙や表題、作中のエンタメに寄った会話劇などからどこまで本気か分からず、煙に撒かれた様な不思議な読後感を残す。
    この外し具合としっかり落とす所のバランスが作者の力量と魅力だと感じる。

  • なんて天才的な想像力。
    「粘膜人間」同様、旧国家の日本が舞台なのですが、頭が蜥蜴の爬虫人の村がナムールに存在し、独特で想像を絶する世界観が広がります。
    金持ちでわがままな病院の息子、雪麻呂が、友人や家族との関係で生じるトラブルが気持ちいいくらいあっさり処理されていくのが、何だか爽快です。
    エロくてグロテスクでバイオレンスですが「愛」がテーマなのだと思います。
    ラストもすごく良かったです。
    とんでもない世界観のお話ですが、道徳のお勉強にもいいかもしれません、、、よ?
    刺激強めですが。

  • 意外にミステリ要素が強く新鮮だった。相変わらずどこまで本気なのかがわからない。トカゲ人間が存在する世界で種明かしをされたところで変な笑いしか出てこないんだよな。

  •  飴村行の粘膜シリーズ。
     ちょっとクセになる。
     残虐行為の描写は相変わらずエグい。
     今回も蜥蜴人間が出てくる。時代は太平洋戦争の初期。
     町で唯一の総合病院の院長の息子である、月ノ森雪麿呂が主人公。
     雪麿呂は国民学校初等科に通っている。
     権力を傘に来た、その傍若無人さは子供とは思えない振る舞いだ。
     雪麿呂に使える下男の富蔵は爬虫人である。雪麿呂に対して忠誠を尽くしている。
     富蔵は子供の頃にナムールから日本へ連れて来られた。自分は生粋の日本人だと思っている。
     雪麿呂の同級生の二人の堀川真樹夫と中沢大吉は雪麿呂の家に招待される。
    その豪華な家と調度品の数々に驚きを隠せない。
     真樹夫には軍人の兄、美樹夫がいる。美樹夫は少尉でナムールへ派遣されている。
     ナムールには、日本軍に対するゲリラや巨大な虫や得体の知れない動物がうようよいる。そして、爬虫人の村人達との関わり。
     美樹夫はナムールで二人の部下と共に、間宮という要人の護衛をすることになり、この世の地獄を体験する。この間宮がまた、ウンザリする程のゲスな男だ。
     ナムールのジャングルでのゲリラとの攻防、巨大人食いミミズや巨大ヒルは出るわで、気持ち悪い。
     雪麿呂の母が疾走して家には居ない。父は書斎に籠もりきりに成り部屋から出てこない。やがてその真相は明かされるが、そのどんでん返しが気持ち悪い。

  • 粘膜シリーズ。
    へルビノなる蜥蜴人間が登場。
    前作同様、読み終わるといろんな意味で疲れるなぁ。富蔵さんがいいキャラです。

  • 強烈‼︎
    前作は夢で見たから描けたのだと思った。
    それに匹敵するモノを創作できる筆者卍
    そもそもあんなのを夢で見ること自体が超絶脳

  • 粘膜シリーズ初読です! もっと怪奇小説寄りなのかな?と思っていたら最後急に好きなタイプのホラー要素が入ってきて嬉しくなりました。これこれこれ! 全体的におそよ「粘膜蜥蜴」と題がついている小説で得たい描写を期待値以上にお出ししてくれるので表紙買いしてよかったなと思います。 それはそれとして、結末を読んでからおつとめを応援するシーンを思い起こすと……どんな感情?それは……

  • グロテスクながらも、ユーモラスさ、爽快感のある話だった。富蔵のデンデン太鼓の応援歌がよかった。

  • エンターテイメント盛りだくさん!読み返したくなる終わり方。でんでん太鼓で応援は笑った〜

  • タイトルは似ていいるけれど、前作と完全な繋がりはないので前作未読でも問題なし。
    問題あるとしたら、あなたの……。

    日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞している本作。
    読んでいるうちは「(推理…?)」と思うが、ラスト数ページ、最後の一文で仰天。
    〇〇が〇〇なら〇〇のシーンの〇〇はどんな気持ちで……(〇の数は実際の文字数ではありません)。真相わかって再読すると、余計に笑っちゃう、いやグロい?いや悲しい?

    第一章は導入。ここで合わなければもう合わない。
    第二章は冒険。正直きつい。
    第三章は覚悟。ここまで読んだのなら……これから先を読む勇気があるのなら……どうぞ。

  • 液体がびちゃびちゃとはね、粘液が飛び散り、首がスパッと切れて頭が飛んで血が吹き出すスプラッタゴアホラー。
    エロ、グロ、笑い、マッドサイエンティスト。B級要素が完璧に揃ってます。各章は関連なさそうですが最後に伏線回収で繋がります。ホラー愛を凄い感じます。

  • ★★★★
    今月3冊目
    こりゃら凄いっすよ、前粘膜人間読んだが、これは面白い。作者の頭の構造がわからん。
    説明ができないが
    とにかく面白いワールドだ。

  • なんとも衝撃的な作品だった!
    カバーデザインから単におどろおどろしいだけの話を想像していたが、実際はとてもしっかりした小説。ホラー/ミステリー/コメディどの部分も見事で、大いにおののき、大いに笑わせてもらった。第二章、密林行のくだりは息を飲む面白さ。初めて読む「粘膜シリーズ」の作品だったが次はどれにしようか悩む〜。

  •  遅ればせながら、飴村行の粘膜シリーズにはまった。4作すべて読んだが、ベストはこれ。第弐章「蜥蜴地獄」の秘境冒険SFの部分がたまらない。ページをめくる手が止まらない面白さだ。肉食ミミズだの、巨大なゴキブリだのが攻撃してくる東南アジア・ナムールのジャングルの描写は貴志祐介「新世界より」の奇怪な生物たちがかわいく見えてくるほど。

     日本推理作家協会賞受賞作なので、ミステリの部分も申し分ない。グチャグチャグッチョンの描写があるのに、ラストには切なさが横溢しており、この小説の余韻を深いものにしている。傑作としか言いようがない。

     粘膜シリーズには河童や爬虫人ヘルビノなどが登場してくる。だから粘膜なのかと思ったが、作者インタビュー(http://bookjapan.jp/interview/090114/note090114.html)によれば、「粘膜というと卑猥なイメージがあるでしょう。グロテスクで、さらに卑猥というイメージ。河童が代表例なんですけど、この小説の登場人物はみんなそういう、グロテスクでどこか卑猥という印象があると思います。だから、登場人物をすべて象徴する言葉として粘膜を当ててみたわけなんです」ということなのだそうだ。

     これ、映画化かアニメ化ができないものかと思う。そのまま映像化すると、R-18は避けられないだろうが、監督は三池崇史が適任なのではないかと思う。

  • 天才。よくこんなグロテスクな内容で、ここまで読みやすく面白いストーリー作れるなぁ、と。

  • 軍国主義の日本を舞台にした荒唐無稽な話
    エロくてグロくて正気をゴリゴリ削られる話だけど読み進めてしまう妙な魅力がある
    でもこれホラーか?

  • 粘膜人間もそうなのですが独特の世界観が癖になります。エログロではあるのですが、おとぎ話のような感覚が好きです。

  • 「劇的な告白っていうのはこうやってやんだよ!」
    「マジで言ってる?」

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著者プロフィール

飴村行 1969年、福島県生まれ。東京歯科大学中退。2008年『粘膜人間』で第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞。デビュー第2作『粘膜蜥蜴』で第63回日本推理作家協会賞を受賞。特異な作品世界で注目を集める。著書に『粘膜兄弟』『粘膜戦士』『路地裏のヒミコ』『粘膜黙示録』『ジムグリ』など。

「2018年 『粘膜探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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