フェルメール ――謎めいた生涯と全作品 Kadokawa Art Selection (角川文庫 ん 30-1 Kadokawa Art Selection)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043916016

感想・レビュー・書評

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  • フェルメールの生涯、作品の変遷を追った本。
    謎が多い作家だけあって、解釈も分かれているらしい。

    各作品がどういった根拠でフェルメールのものとされて、どういった技法がもちいられているのかがわかりやすく説明されている。
    全作品がカラー印刷されているのも嬉しい。

    欲を言えば、各作品が表すもの(寓意など)の解説をもう少し書かれていると、初心者にもとっつきやすくなると思った。
    作品鑑賞のときに手元にあると理解が深まる一冊。

  •  フェルメールの全作品を網羅しているので、画集としては安価だしコンパクトで申し分ないと思うけれど、どうも文章がつまらない。研究者だから仕方ないかもしれないが、細部にばかりこだわっているような気がする。事典みたいだ。
     
     よくわからないけど、この絵はなんだかいいなとか、なんとなく嫌だなとか感じる程度の自分には、絵画技法のことを延々と書かれても興味がわかない。
     
     でも、ある程度フェルメールのことが分かってきて、好きな絵について調べるときには便利になるかもしれない。
     
     
     

  • 寡作な画家として知られるフェルメール。
    学問的な立場から、彼の作品に対して一般的な見解をベースに、
    著者なりの見解を交えて、記述されている。

    全作品がカラーで収載されており、絵画を見るだけでもかなり楽しい本。
    それぞれの絵に関する蘊蓄も満載となっており、
    フェルメール作品について造詣を深めることができる。

    しかし、学問的な内容になっているため、
    時代背景や他の画家達との関係など、最低限の知識も必要であり、
    作品を単純に楽しむにはやや難しい内容。

  • フェルメール研究の第一人者である著者の主著『フェルメール研究』から、主に作品分析に関わる部分を抜粋して文庫本に収録した一冊。様式史を実証的に跡づけるその研究は手堅く、信頼を置ける。ただ、そのような優れて美術史的な研究を、そのままの形で文庫に載せるのには疑問を拭えない。絵画技法に関する術語を駆使した専門的な議論は、本書をハンディなガイドとして絵を見ようとする読者を、フェルメールの魅力から遠ざけかねないのでは、と危惧される。

  • 角川アートコレクションと銘打って発売された芸術解説本第一弾。
    シリーズで続々出版するらしい。
    画家の作品がカラーで掲載されているちょっとした図録形式な文庫本
    ただ今 熟読中。

著者プロフィール

1948年生まれ。目白大学社会学部教授を経て、現在、同大学名誉教授。専門は17世紀オランダ美術史、日蘭美術交流史。82~85年、ユトレヒト大学美術史研究所留学。87年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。『フェルメール論』(八坂書房)および『フェルメールの世界』(NHKブックス)の2著で第10回吉田秀和賞を受賞。『庭園のコスモロジー』(青土社)、『フェルメール全作品集』(小学館)、『グローバル時代の夜明け』(晃洋書房、共著)、『フェルメール 作品と生涯』(角川ソフィア文庫)などの著作がある。

「2021年 『フェルメールとそのライバルたち 絵画市場と画家の戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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