セメント樽の中の手紙 (角川文庫)

著者 : 葉山嘉樹
  • KADOKAWA (2008年9月25日発売)
3.39
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043917013

セメント樽の中の手紙 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 学校の授業でこのお話を読んで、続きが気になり手に取ってみた。

    はじめの、 セメント樽の中の手紙 は衝撃的…。
    本当に、怖かった…。巻き込まれないことを願うしかない。

    恋人の女性も中々することが怖かったが。

  • 「セメント樽の中の手紙」葉山嘉樹◆ダム建設現場で働く男がセメント樽の中から、女工からの手紙を見つける表題作ほか計8編。労働者の話が多い。短いけれどギラッと光る、短刀のよう。「淫売婦」「死屍を食う男」が特に印象的。表題作は教科書にも載ったことがあるらしいけれど、結構すごい話だった。

  • 格差社会において、契約に支配され、労働を提供するものをプロレタリアと呼び、その逆をブルジョア階級とする。自らが組織を立ち上げ、ルールを作り、そのルールの中で働きたいという労働者がいれば、この構図が成り立つ。立場の違いが対立図式を生むが、取り替えが効くような価値は、常に立場が弱いのだ。取り替えが効く価値は、機械化しなければならない。同時に、労働者は価値を高めなければならない。資本主義の初期において、労働の価値が著しく低く、誰でもできる技量へのカロリー提供であった時代、この対立は顕著であった。現代社会も、同様の図式を残す。しかし、現代社会は、低質な労働による差別図式もさる事ながら、無気力、無覇気労働との格差ではないだろうか。

  • ★更新中★

    ☆セメント樽の中の手紙
    プロレタリア文学の中でも有名な短編。さくっと読めるので、概要は割愛。
    何故木曽川と恵那が出てくるのかと思いきや、筆者は名古屋でセメント会社に従事していたということを知る。最後の主人公の家庭と、手紙に満ち満ちた悲壮感の対比が心に迫る。
    最近婦人科の大行列の中で読書をするので、子供が多くてぶつくさ言うなんて、この時代の人は贅沢なもんだなぁ…なんて勝手なことを思ったりしたのでした。

    ☆淫売婦
    最初、完全に「読むんじゃなかった。。。」と思った。
    最後、私も主人公と同じ考えに陥っていたんだと思った。
    日本が大いに発展した時代の、影のお話。

    読み始めたら、途中目を覆いたくなっても最後まで読んでほしい。話自体は短いから、頑張れるはず。

    ★労働者の居ない船

    ★牢獄の半日

    ★浚渫船

    ★死屍を食う男

    ★濁流

    ★氷雨

  • 小林多喜二と並ぶプロレタリア文学者。知名度でだけ比べると小林多喜二だろうか。
    『セメント樽の中の手紙』がかつて教科書に載っていたそうだが、世代が違っているのか、見たことがない。
    読みたかったのは『新青年』に載った『死屍を食う男』で、こちらは『新青年』らしいホラー小説。尤も『セメント樽~』もかなりホラー寄りで、既に評価が定まっているプロレタリア文学としてではなく、ホラー系からのアプローチで再評価してもいいのでは? ……と思う。

  • 表題作をはじめ、どの短編もせちがらく、泣いてしまいました。哀しいだけで終わらない、暗い救いを見出させてくれるのがこの本の素晴らしいところです。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)66
    文学についての知識で、想像力、構想力を豊かにする
    『蟹工船』よりもずっとリアルに労働者の生活を描いている。

  • 「セメント樽の中の手紙 」
    内容を何も知らずに読んだので、衝撃的かつ怖かった。

  • 書名と同じ「セメント樽の中の手紙」と最後の「氷雨」がいい。
    プロレタリア文学は読んでいてつらくなる。
    小林多喜二のものよりも葉山嘉樹のほうがせつない。

  • プロレタリア文学という枠に当てはめて見ない方がいいと思います。特に、「淫売婦」は自分が救い出そうとした淫売婦を匿っていた男たちが実は淫売婦の仲間だったというオチで終わりますが、あの視点人物のどうしようもなさは、国木田独歩の運命論者に通ずるようにも感じました。

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