セメント樽の中の手紙 (角川文庫)

著者 : 葉山嘉樹
  • KADOKAWA (2008年9月25日発売)
3.39
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  • 23レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043917013

セメント樽の中の手紙 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 学校の授業でこのお話を読んで、続きが気になり手に取ってみた。

    はじめの、 セメント樽の中の手紙 は衝撃的…。
    本当に、怖かった…。巻き込まれないことを願うしかない。

    恋人の女性も中々することが怖かったが。

  • 先日読んだ本の中に「セメント樽の中の手紙」のことがチラッと出てきて、何となく気になったので図書館で借りて読んでみました。
    葉山 嘉樹という人の短編集になっている文庫本で、8編の短編が入っていました。

    「セメント樽の中の手紙」においては、私たちが子供の頃(昭和50年代くらい?)の国語の教科書に掲載されていたそうです。私は全然知らなかったけれど。
    でも、内容はちっとも教科書向きじゃないように思うのだけど…(..;)

    プロレタリアという言葉をはじめて知りました。
    ブルジョアは耳にするのに、プロレタリアは聞いたことがなかった。
    簡単に言えば、ブルジョア=上層階級、プロレタリア=下層階級って感じで、要は貧乏人ってこと。
    葉山 嘉樹の小説はプロレタリア文学と言われているようです。
    蟹工船は読んだことが無いけれど、Amazonのレビューでは「『蟹工船』に感銘を受けた読者は、ぜひ一読を!」とか「この本あっての蟹工船」とか言われています。

    昔の小説って、言葉が古くて、当て字のような漢字の使われ方をしていたり、読みづらいと思っていたけれど、この葉山 嘉樹の小説はどれも文章に流れというかリズムを感じて、とても面白かったです。
    意味がよくわからない部分も正直少なくはなかったのですが、それでも心地よく読めてしまう。
    それに描写が独特というか、擬人的な捉え方や言い回しが面白いです。

    中でも「淫売婦」が面白かった。「氷雨」「屍を食らう男」も個人的にはよかったです。

    図書館で借りたので、いつかまた借りて読み返したいなぁと思ったら、青空文庫でほとんどの作品が読めました。
    http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person31.html#sakuhin_list_1
    (「濁流」だけ無い)

    でも、文庫本には解説や作者の年譜なんかが結構なボリュームで入っているので、買っちゃってもいいなぁとは思います。

  • 「セメント樽の中の手紙」葉山嘉樹◆ダム建設現場で働く男がセメント樽の中から、女工からの手紙を見つける表題作ほか計8編。労働者の話が多い。短いけれどギラッと光る、短刀のよう。「淫売婦」「死屍を食う男」が特に印象的。表題作は教科書にも載ったことがあるらしいけれど、結構すごい話だった。

  • 格差社会において、契約に支配され、労働を提供するものをプロレタリアと呼び、その逆をブルジョア階級とする。自らが組織を立ち上げ、ルールを作り、そのルールの中で働きたいという労働者がいれば、この構図が成り立つ。立場の違いが対立図式を生むが、取り替えが効くような価値は、常に立場が弱いのだ。取り替えが効く価値は、機械化しなければならない。同時に、労働者は価値を高めなければならない。資本主義の初期において、労働の価値が著しく低く、誰でもできる技量へのカロリー提供であった時代、この対立は顕著であった。現代社会も、同様の図式を残す。しかし、現代社会は、低質な労働による差別図式もさる事ながら、無気力、無覇気労働との格差ではないだろうか。

  • ★更新中★

    ☆セメント樽の中の手紙
    プロレタリア文学の中でも有名な短編。さくっと読めるので、概要は割愛。
    何故木曽川と恵那が出てくるのかと思いきや、筆者は名古屋でセメント会社に従事していたということを知る。最後の主人公の家庭と、手紙に満ち満ちた悲壮感の対比が心に迫る。
    最近婦人科の大行列の中で読書をするので、子供が多くてぶつくさ言うなんて、この時代の人は贅沢なもんだなぁ…なんて勝手なことを思ったりしたのでした。

    ☆淫売婦
    最初、完全に「読むんじゃなかった。。。」と思った。
    最後、私も主人公と同じ考えに陥っていたんだと思った。
    日本が大いに発展した時代の、影のお話。

    読み始めたら、途中目を覆いたくなっても最後まで読んでほしい。話自体は短いから、頑張れるはず。

    ★労働者の居ない船

    ★牢獄の半日

    ★浚渫船

    ★死屍を食う男

    ★濁流

    ★氷雨

  • 小林多喜二と並ぶプロレタリア文学者。知名度でだけ比べると小林多喜二だろうか。
    『セメント樽の中の手紙』がかつて教科書に載っていたそうだが、世代が違っているのか、見たことがない。
    読みたかったのは『新青年』に載った『死屍を食う男』で、こちらは『新青年』らしいホラー小説。尤も『セメント樽~』もかなりホラー寄りで、既に評価が定まっているプロレタリア文学としてではなく、ホラー系からのアプローチで再評価してもいいのでは? ……と思う。

  • 表題作をはじめ、どの短編もせちがらく、泣いてしまいました。哀しいだけで終わらない、暗い救いを見出させてくれるのがこの本の素晴らしいところです。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)66
    文学についての知識で、想像力、構想力を豊かにする
    『蟹工船』よりもずっとリアルに労働者の生活を描いている。

  • 「セメント樽の中の手紙 」
    内容を何も知らずに読んだので、衝撃的かつ怖かった。

  • 書名と同じ「セメント樽の中の手紙」と最後の「氷雨」がいい。
    プロレタリア文学は読んでいてつらくなる。
    小林多喜二のものよりも葉山嘉樹のほうがせつない。

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