乾山晩愁 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043930012

感想・レビュー・書評

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  • 教科書の中の画人の側に居合わせるような。

  • 尾形乾山のことを調べていたら、辿り着いた小説。
    乾山だけではなく、江戸時代の絵師を題材にした五編からなる本書は、読みながら江戸時代にタイムスリップしたような感じをひしひしと感じる臨場感がたまらない。

    狩野派や土佐派などをはじめ、名前は聞いたことがあっても、長い江戸時代においてその関係性は意外と知らないことが多い。こういう物語形式で展開されると相関関係がわかりやすくていい。

    直木賞作家だった葉室さんという初めて知った作家。。。これからの作品も過去の作品ももう少し読んでみたいなと思わせる異才!

  • 「乾山晩秋」「永徳翔天」「等伯慕影」「雪信花匂」「一蝶幻影」の五編。
    画家の生き様が、様々な事件にリンクさせながら描かれていて面白い。

  • 最近は文化人の方がロックに見えるので夢中ナウ。

  • 戦国時代から江戸時代までの、絵師と呼ばれる人たちの物語。権力者と天才が出会う時、芸術が花開く。苦悩はつきものだけどね。

  • 母が葉室麟にはまったというので、借りてきました。絵師の話。名前は知っているけれど、という人々がたくさん出てきて興味深く読めました。

  •  いずれも絵師を主人公とする短篇集。江戸期尾形乾山の表題作からはじまって、時代をさかのぼって狩野永徳、長谷川等伯、清原雪信を描き、英一蝶で終わる。それぞれは脈絡がないようでいて少しずつつながるゆるやかな連作となっており、一作目の赤穂浪士の討ち入り事件が最後にまた取り上げられて環を閉じるという心憎い構成になっている。格調高くうまいのは相変わらず。ただ短編でもあるせいか坦々としていて、人間臭いエピソードが織り交ぜられていながら、生身の感動というよりは枯淡じみた静かさを感じる。まさに品格というべきだろう。

  • 絵師と画家が同じものか分からない。
    が、以前、ある画家の絵を見て、それを通して画家の目に映る世界に触れて、確信したことがある。
    画家は、狂気を見ている。
    この話に登場する絵師たちも、同じ世界を見ている気がする。
    特に、永徳は。
    美しいものを描けるのは、汚いもの、地獄を知っているからこそなのか。
    そうだとすると、絵師は修羅になるのではなく、修羅が絵師になるのかもしれない。

  • 「乾山晩愁」葉室麟◆戦国〜江戸時代にかけての5人の絵師を描いた短編集。尾形光琳ではなく弟の乾山を取り上げるなど、光に隠れがちな陰に焦点が当てられています。不勉強につき、どのくらい創作が入っているのかは分かりませんが、絵師一人一人に教科書には載らないドラマがあったのは確かでしょう。

  • 乾山・永徳・等伯・雪信・一蝶。
    人や出来事のつながりを繋ぐのに感嘆。
    繊細な感応力のある筆者だと思うが、表現はいまいち大雑把。

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著者プロフィール

葉室 麟(はむろ りん)
1951年1月25日 – 2017年12月23日
福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻卒業。地方紙記者、ラジオニュースデスク等を経て小説家に。2005年に短編「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞受賞(のち単行本化)、2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞受賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞受賞、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞受賞。
上記以外の代表作に、2018年9月に岡田准一主演で映画化される『散り椿』、第22回山本周五郎賞候補及び第141回直木賞候補だった『秋月記』がある。

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