実朝の首 (角川文庫)

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  • 角川書店 (2010年5月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784043930029

作品紹介・あらすじ

将軍・源実朝が鶴岡八幡宮で殺され、討った公暁も三浦義村に斬られた。実朝の首級を託された公暁の従者が一人逃れるが、消えた「首」奪還をめぐり、朝廷も巻き込んだ駆け引きが始まる。尼将軍・政子の深謀とは。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

物語は、源実朝の暗殺を皮切りに、彼の首を巡る緊迫した駆け引きが展開されます。甥の公暁が実朝を殺し、その首を託された弥源太が逃げることで始まる一連の騒動は、鎌倉幕府と朝廷の権力争いを背景に描かれています...

感想・レビュー・書評

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  • 建保七年(1219年)正月二十七日
    源実朝の右大臣拝賀の儀
    雪の降り積もる鶴岡八幡宮の石段と傍らの大銀杏

    実朝暗殺の場面から物語は始まる
    甥の公暁によって殺された実朝の首を巡る騒動


    公暁から首を預かった弥源太。
    (弥源太は公暁の乳母子で美少年♪)
    弥源太は三浦館へ向かうはずだったが、そのまま持ち逃げする。
    そこから三浦義村の家臣、武常晴と出会い、連れて行かれた先には和田合戦の生き残りたち和田党がいた。

    この作品、成り行きで和田党の一員となった弥源太の成長物語…
    という側面もあるのかな。
    もちろん見どころは朝廷と鎌倉幕府、そして和田党の腹の探り合いですが。

    自分的に面白くて印象的なのは、北条義時と三浦義村の小物っぷりです。
    政子にバカにされ、底が浅いと思われ、臆病で。
    そういう描写が出てくる度に、思わずクスッと笑ってしまう。


    先日最終回を迎えた「13人の鎌倉殿」を毎週楽しみにしている中、
    くるたんさん、TOMさんのレビューで本書を知り、読みたい!と思っていました。
    実朝暗殺もう一つのストーリーとして空想が広がり、とても楽しい読書時間でした。

    • TOMさん
      『螢草』という作品は
      時代小説でありながらライトノベル的な感じでとても読みやすかったですよ。
      NHKで清原果耶主演でドラマになったくらいです...
      『螢草』という作品は
      時代小説でありながらライトノベル的な感じでとても読みやすかったですよ。
      NHKで清原果耶主演でドラマになったくらいですから。

      あとはなんと言っても直木賞受賞した
      『蜩の記』ですかね。
      岡田准一主演で映画化されました。

      あくまでも個人的な見解ですから…
      2022/12/24
    • aoi-soraさん
      TOMさん、早速教えて頂きありがとうございます♪
      どちらも面白そうですね
      まずは「螢草」から読んでみたいと思います
      来年のお楽しみ✧⁠◝⁠(...
      TOMさん、早速教えて頂きありがとうございます♪
      どちらも面白そうですね
      まずは「螢草」から読んでみたいと思います
      来年のお楽しみ✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧
      2022/12/24
    • TOMさん
      是非!!!是非!!!
      また感想ヨロシクです♪
      是非!!!是非!!!
      また感想ヨロシクです♪
      2022/12/24
  • 実朝×葉室麟の小説があることをfukuさんの本棚で知り、激アツなので図書館で即予約。
    実朝は序盤から首なのだけど、死して存在感が強まり鎌倉や朝廷を翻弄しているのがおもしろいです。
    和歌を愛す人間味のある実朝を描く佐藤雫さんの『言の葉は、残りて』が大好きで、そちらは実朝が亡くなるまでのお話なので、その後の展開を読めるかと楽しみにしていましたが、作者の創作部分に結構違いがあったので印象も全く異なりました。
    例えば『言の葉は、残りて』は展開がドラマティックで、後鳥羽上皇が同士のように描かれていたり、実朝が正室の坊門姫と和歌で絆を深めています。
    それが『実朝の首』では真逆で若干悲しかったですが、正直こちらの方が現実的かもしれません。
    文章はやや硬めで、史実や小話がちょこちょこ挟まり全部理解するのは困難でしたが、大筋は追えるのでメモを取りながらなんとか読めました。
    鎌倉・朝廷・地方武士(波多野)の三つ巴が読みどころで、二つの大きな権力の中で地方武士の各々が自身の信念に従って生きる姿か描かれているのがよかったです。

  • 行方、行く末の一冊。

    鎌倉幕府前代未聞、将軍の首が攫われた。

    この首の行方、鎌倉の行く末はいかに?と謎と展開に惹き込まれるストーリー。

    公暁が首と共に酒盛りが有名だけれどこの作品はまさにそこから深いドラマが始まったという感じ。

    こういう一つの史実にスポットを当てて色濃く読ませてくれるのは面白い。

    入り乱れる鎌倉と京サイドの将軍の座への思惑、駆け引きの腹黒ドラマはもちろん、オムツをしたむつき将軍、鞠子とまた一歩、深く知れたのも良かった。

    在りし日の実朝の描き方、遺された想いが違和感なく物語に溶け込んでいたのも印象的。

  • 実朝暗殺から承久の乱までのわずか2年間を
    鎌倉幕府と朝廷、さらに和田合戦での生き残り達との三つ巴を見事に描き切った作品です。

    こういった清らかでありながら何処か冷酷さも感じられるような読後感が葉室麟作品ならではの楽しみ方なのかもしれません。

    大河ドラマでどう描かれるのか楽しみになりました。

  • いきなり雪の鶴岡八幡宮のシーンから始まる歴史ミステリー。前半は実朝の首、後半は三寅をめぐる三つ巴の“争奪戦”がスリリング。特に三浦氏の郎党・武常晴ら“七人の侍”の活躍が痛快。暗殺の真相についても一捻りあって面白かった。ちょっと説明的に過ぎるところがあるけれど、考証のしっかりした内容で読み応えはあった。

  •  『金槐和歌集』のネーミングってそういう由来だったのか……。高校の頃、日本史で妙に印象に残って名前だけずっと覚えてたけど、今更知る事もけっこうある。




     鎌倉幕府三代将軍源実朝の暗殺から物語は幕を開ける。実行犯である公暁は討たれるが、実朝の首の行方が分からなくなってしまう。
     軈て実朝の首を巡って北条、三浦、源氏、和田の残党、果ては京の後鳥羽上皇らの利害が複雑に絡み合い、鎌倉は血で血を洗う陰謀の府と化す。

     自分が気に入っているのは、実朝のキャラクター像である。開幕早々に死亡する実朝だが、読み進めるにつれ理世撫民を旨とした優しき将軍の姿が鮮明になっていく。単なる舞台装置ではなく、死してなお物語の中心にあり続ける実朝は本作の影の主人公とは言えないだろうか。

  • 「鎌倉殿の13人」も佳境に入り、悲劇の三代将軍源実朝暗殺をテーマにした本をAmazonで探して購入。
    実朝暗殺を企てたのは誰か、北条と三浦、鎌倉幕府と朝廷後、反北条・反三浦の御家人たち、後鳥羽上皇の思惑、北条義時の思惑、三浦義村の思惑、和田党の思惑、摂津源氏と河内源氏の確執、そして尼御台北条政子の思惑。
    次の将軍を巡る様々な思惑が渦巻く中、実朝が暗殺され首が持ち去られる。
    面白かったが、なぜ首に固執するのかその必然性がよくわからず消化不足は否めない。

  • 鎌倉時代大好きな私にピッタリ

  • 朝廷と幕府の駆け引きとか、北条と三浦のせめぎ合いとか、摂津源氏と河内源氏の確執とか、大概カオスなこの時代、尼将軍が孫娘に後世を託したくなるのも尤もだ。

    生前より死んでからのほうが世への影響力が大きかった源実朝。斬首された首がどれだけ引き摺り回されるんだかハラハラしたが、まあ和田朝盛らに慰められる格好になって良かったです。

    個人的には、少々、チーム和田の活劇調が冗長に感じられた。そこじゃなくて、朝廷方の後鳥羽や卿局あたりの深謀遠慮さを書き込んでほしかったな。

  • 竹宮恵子さんの吾妻鏡を思い出しつつ読みました。実朝の真意はどこにあったのかいろいろ考えさせられる場面に出会うことが出来ました。

  • 私には難易度が高い作品
    鎌倉時代の人の名前、派閥、皇族等複雑に入り組んで理解できないまま読み進めた箇所が相当あったと思う
    作者の知識、調査力はこの作品でも感銘した

  • 2024/2/17 読了
    日本史挫折したの、鎌倉時代の人たちの名前を覚えれんかったの思い出した

  • 今、『鎌倉殿の13人』をみているので、なんとなく手に取った本。
    公暁に暗殺された実朝の首はなぜ、別のところに葬られているのか。
    読んでいくうちに面白くて、どんどんやめられなくなったが、登場人物が多いので、それが大変かも。
    時々、回想シーンのなかに出てくる実朝が、さびしげでならない

  • 甥の公暁に暗殺された将軍源実朝。公暁は謀反人としてすぐ討ち取られるが、実朝の首は見つからなかったと言う説があるらしい。この説の背景と謎を、史実と想像力で解き明かした歴史小説。

    肉親同士で殺し合う陰惨な鎌倉時代、現代の価値観からは理解や共感の難しい世界を、忠義の心や信念を持つ主人公たちを据えてどこか爽やかに描いたのが著者らしい。読み応えはあるけど記述はしつこくなく、無駄に重量級の本になっていないのもよいので、生意気な言い方だが星半分おまけ。

  • 再読。前に読んだときよりも登場人物がスッと頭に入ってくる。(歴史本読んでいるおかげ!)

    付箋はりまくりました!
    登場人物が実在かどうか、モデルがいるのか、調べるのが楽しい!

    歴史好きは、#読書 以外にも、あらゆる方法で知見を深めることに貪欲なので、同じ歴史小説を再読したときには、一回目とは異なる印象を得ることが多いのではと思いました。

  • 鎌倉幕府内部のドロドロとした内部抗争と京都との鍔迫り合いは、謎の多いからこそミステリー要素もあり、また鎌倉幕府の独特のうら暗さも相まって、歴史小説の中でもヒリヒリして面白い。
    それは源頼朝のイメージから脈々と受け継がれている様に感じる。
    実朝の首の行方がはっきりしないというのも、まさに最高のミステリー。

  •  鎌倉幕府三代将軍・源実朝の暗殺に端を発する、鎌倉内外の混乱の一幕を描いた歴史小説。
     本編は、鶴岡八幡宮で起きた事件の直後に始まり、首謀者の公暁の背後に蠢く、幾つもの思惑が浮き彫りになっていく。
     北条氏、三浦氏を始め、有力御家人たちの権力闘争に、都の後鳥羽上皇との駆け引きが絡み、鎌倉は混迷を極める。
     同じ氏族とて一枚岩ではなく、御家人らは、互いの疑心暗鬼の中、利益と牽制を秤にかけ、幕府は新たな局面を迎えることになる。
     表題にある実朝自身は、回想でしか登場しないが、首と胴体が離れて後にこそ、周囲を翻弄する奇妙な構図となっている。
     北条義時、三浦義村の両名が、意外と小物っぽく扱われていることは珍しいが、幕府を取り仕切る北条政子が、尼将軍の名に相応しく辣腕ぶりを発揮しているのは見どころの一つ。
     また、和田合戦で滅ぼされた和田氏の生き残り、朝盛の見せる忠義と爽やかな人となりが、作中の清涼剤として効いている。

  • 源実朝は頼家の息子、公暁に鶴岡八幡宮の大銀杏の前で暗殺された。文献にはその後実朝の首は行方不明になったこと、葬儀には遺髪が入れられたこと、それしか分かっていない。

    それを鎌倉幕府の中の勢力争い、公暁に実朝の暗殺をけしかけた者、時の後鳥羽上皇の京都での台頭、尼将軍北条政子、さまざまな人物が登場することで、あたかも書かれていることが真実であるように思えてしまう素晴らしい歴史絵巻が繰り広げられる。筆者の力量、歴史を見る目に感動を覚えた。そして実朝暗殺の真の首謀者は誰かという衝撃の事実も語られ、歴史の真実はどうだったか、想像力は無限にかき立てられる。

    実朝暗殺から承久の乱にかけての歴史についても大変勉強になった。

  • 承久の乱で処刑された公卿はWikiだと一条信能、葉室光親、源有雅、葉室宗行、高倉範茂ら(作家葉室鱗はいかなる思いが交錯したか)
    ※答え→別に(´・ω・`)
    ネタバレ的感想
    上皇に唆され源頼茂は実朝暗殺に公暁を使い、首をはねる。
    物語を巧みにリードするのが朝比奈三郎義秀という伝説の武人に与する和田朝盛とその仲間たち。公暁が持ち去り見つからぬ首をめぐり、和田合戦のリベンジ目論む一統が弔問使の怪しい伊賀局(上皇の愛人亀菊)交野八郎(上皇が使う元盗人)そして幕府北条義時の三つ巴で派手に展開。
    承久の乱ですべての伏線が回収される会館を味わえる作品です。
    読むべし

  • あまりよく知らない鎌倉時代の話ということで最後の展開が分からず、一気に読み切った。
    登場人物の描写が上手く、個性がよく伝わった。最後がちょっと端折った感じで、あれだけ浮世離れした後鳥羽上皇の最後があっけなく感じたのがちょっと残念。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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