実朝の首 (角川文庫)

著者 : 葉室麟
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年5月25日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043930029

実朝の首 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 甥の公暁に暗殺された実朝の首の行方が分からなくなり、その首を巡って幕府執権である北条、実朝の忠臣だった和田朝盛一党が争っているところへ後鳥羽上皇の弔問使が絡んできて、というそれぞれの思惑、駆け引きが面白いですが、首が葬られてからの展開はちょっと蛇足気味かなあ。実朝が孤独な人だったのは残された歌から想像がつくけど、本人の意思が確認できない以上、最後は持ち上げすぎな気がします。京から下ってくる新将軍を朝盛達が奪おうとするのは、理由を説明されても何だかなあって感じですね。
    実朝暗殺の黒幕も、よく言われる北条義時や三浦義村でなく他の人物にされてますが、彼らに比べると小者だったために実朝の首が一応の解決をみた後だれてしまったんじゃないでしょうか。

  • 竹宮恵子さんの吾妻鏡を思い出しつつ読みました。実朝の真意はどこにあったのかいろいろ考えさせられる場面に出会うことが出来ました。

  • 2018.?.? 読了

  • 源実朝が好きなので、「葉室先生、実朝の話書いてくれてるんだ!」と大喜びで飛びついたのだけれど、読み始めてみれば、なんということか、タイトル通り「実朝の首」だった。
    さすがに登場人物たちに魅力があって、(実在したとはいえ)物語上の人物なのに、血の通いを感じられる。
    けれど、それはそうだけれど、なんとなくやっつけ感があって、置いてきぼりを食ってしまった。
    実朝が好きだからって、丁重丁寧に扱ってくれるものだと期待しすぎていたせいもあるのだけれど。
    もっと長くなってもよかったのになぁ…

  • うん、面白い。鎌倉時代の小説はあまり見つけられなくて。実朝の暗殺、首が取られたことをきっかけとした鎌倉の危機。政子の正しさ、北条の男たちの頼りなさ、本来負け組の朝盛たちの多分史実に出てこないことを爽やかに書いてある。

  • 鎌倉時代…各々家系の縦横軸を跨ぐ骨肉の争い、そして主導権を握る女傑陣。張り巡らされた点と点を線で結びたくなる面白過ぎる一作♪。

  • 鎌倉幕府第3代将軍実朝の暗殺事件を題材に、エンタメ要素多めで描かれた歴史小説。当該時代についての知識が浅薄のため、時代や事件の背景を調べ調べ読書進める。不勉強は恥ずかしい限りだが、それはそれで楽しみを増やしてくれた。
    題材や構想は良かったが、調理が追いつかず荒削りなのが惜しまれる。

  • 鎌倉幕府三代将軍源実朝が兄の遺児公卿に殺された。
    背後にうずまく陰謀をよそに公卿が持ち去った実朝の首は鎌倉にも京都にも属さない男たちの元へ。
    承久の乱までも鎌倉幕府終末期を描いた作品。
    権謀術数を巡らす北条方の軍勢たちに対して己の誠を尽くして挑む武士の姿が清々しい一冊でした。
    改めて、上手い人の歴史、時代小説は面白いなと再認識しました。

  • 甥の公暁に暗殺された実朝の首の行方を巡って執権北条氏、朝廷、三浦一族、摂津源氏らが権謀術数をめぐらせ覇権争いを繰り広げる。
    実朝暗殺の黒幕は誰なのか、実朝の首が誰の手に渡り権力を掌握するのか、そこにさまざまな人物の思惑を巧みに織り込み展開する物語はとても読みやすかった。

    あとがきによると、著者が吾妻鏡において実朝の首が奪われその後も見つかったという記述がないことや、暗殺を予告するように怪異譚が記録されているところから構想した本だそうだ。
    また、実朝に予知能力があったという記述も目にしたとのことで、この本の中でもしばしば実朝は自身について予知めいたことを口にしており、この物語の主人公は首だけになった実朝かもしれないと感じた。

    登場人物が多いためか強烈な印象を残す人物がいなかったことが少し残念で、せっかくの設定が活かされていない部分がもったいない。
    亀菊や茜丸、うつぼなどは想像していたよりもあっさりと本筋から消えていったので、もう少し濃い描写があると嬉しかった。

  • 今まで読んだ葉室麟の小説は2種類あり、史実をベースに歴史の流れの中で敵味方となり切り結ぶ運命の中にありながらも己の忠義にしたがって謀略を突くし、そして戦う男(女)を描いた作品、かたやその流れの傍らで描かれる人々のドラマ。後者が「川あかり」「蜩の記」とすれば、今作は前者に当たる。
    殺害された実朝の首が紛失したことにより、鎌倉の将軍家の後釜を巡って、世継ぎ、朝廷、など様々な史実の人物の利害が重なり反発しあって三つ巴の戦いが起きる。史実に疎いので前半は矢継ぎ早に登場する人物に戸惑ったが、後半俄然物語が面白くなり一気に読み終わった。史実に詳しければ、はるかに面白く読めただろうに!残念。

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