中国怪談 (角川ホラー文庫)

制作 : 話梅子 
  • 角川グループパブリッシング
3.22
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本棚登録 : 42
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043937011

作品紹介・あらすじ

山奥の庵に、ずいぶん前に死んだ友人が訪ねてきた。その晩、麓の村では、葬式前の遺体が消える事件が起きて…。今夜死ぬ、という占いが出た男。家族の寝ずの番も空しく命を落としたが、その死には意外な真相が…。本来の寿命より前に殺された女。肉体のすでに朽ちた女を、現世に戻す秘策とは?童子の耳の中に不思議な国が広がり、金色の鰻が7人もの命を奪う。中国の長い歴史が育んだ、奇妙な味わいの傑作怪談集。

感想・レビュー・書評

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  • 本書の英題がカバーに入っています。Chinese ghost stories 。こう書けば、ある程度の年代と、香港映画好きな方とには、あるイメージができあがるものと想像します。レスリー・チャンとジョイ・ウォンが主演した映画のタイトル(但し単数形)だからです。

    それもその筈で、本書には収録されていませんが、映画の原作というか、元ネタといった方がいいと思いますが、それも、本書に収録される中国怪談小説のなかの一つだからです。清朝の小説集『聊斎志異』に収録される「聶小倩」が、それです。

    本書に収められる短篇小説も、概ね、この映画の世界と共通します。中には、男の幽霊が登場する作品や、狐が化かすという話、たくさんの幽霊が登場する話なども読むことができます。でも、圧倒的に多数を占めるのは、女性の幽霊が登場する話。不遇な目にあって亡くなった女性が、恨みをはらすというのが、スタンダードなストーリーです。一途な女性というのも、共通点か。それに対して、自堕落な、だらしない男性が報いを受けるという類型。

    もう一つ、注意して読んでいればよく分かるのは、日本の怪談話との相違だと思います。日本の怪談にも、「牡丹燈籠」に代表されるように、翻案された話や、あるいは影響を受けた話もあるので、一概に区別することはできませんが、中国の幽霊は、もちろん、足もありますし、見た目、この世の人と変わりがない、というのが普通です。一緒に飲み食いしたり、何したり、して、別れたあとに、実は、あれは、この世のものではなかったのですよ、さあ、罰をお受けなさい、とか、急死して閻魔さんの前に連れられるとか、そういった展開が一般的です。

    その分、怖さがあると思います。静かに恐怖が湧いてくる感じですね。ここに収められているのは、そんな中国小説、中国怪談の、ほんの一部ですから、この本をきっかけに、その世界に踏み込んでみる、というのも、よいかと思います。

  • ホラーというよりも怪談か。中国の神仙譚なんかでよく見る話を集めたもの。入門書としてはいいかもしれない。

  • 中国古典の現代語訳みたいなものなので、現代小説とはだいぶ趣が異なるし、登場人物の常識や倫理観も今とはだいぶ違うため、そのあたりで「ん?」と引っかかることはある。が、それはそれで作品の味わいになっているとも思える。

  • ■0954.
    <読破期間>
    H21/5/27~H21/5/28

    <本の内容>
    山奥の庵に、ずいぶん前に死んだ友人が訪ねてきた。
    その晩、麓の村では、葬式前の遺体が消える事件が起きて…。
    今夜死ぬ、という占いが出た男。
    家族の寝ずの番も空しく命を落としたが、その死には意外な真相が…。
    本来の寿命より前に殺された女。肉体のすでに朽ちた女を、現世に戻す秘策とは?
    童子の耳の中に不思議な国が広がり、金色の鰻が7人もの命を奪う。
    中国の長い歴史が育んだ、奇妙な味わいの傑作怪談集。

  • やはり、一度読んだことがあるような話が多かった気がします。

  •  中国の怪談がたくさん集められた短編集です。怪談と言っても、おどろおどろしいような話はほとんどありません。日本と比べて、中国の幽霊は自己主張が強いようですね(笑) 好きな話は「黄知事」。死してなお恩を忘れないというのは凄いことです。

  • どの国にも幽鬼に纏わる話はある。
    その中でも、中国の話は魅惑の物だ。
    国が近い所為か、どこか見覚えのある話もあった。

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著者プロフィール

広島県生まれ。中国文学好きが昂じて平成十年中国古典小説の現代語訳を配信するメールマガジン「中国の不思議な役人」を創刊。まぐまぐの殿堂入りメールマガジンに選ばれる人気となる。著書に「游仙枕(ゆうせんちん)」「大器晩成」「中国百物語」(共にアルファポリス)「中国怪談」(角川書店)等がある。話梅子とは「話梅」という梅を乾かして砂糖をまぶした中国のお茶請けにちなんでつけられた名前。

「2009年 『中国奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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