ぼくの手はきみのために (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 475
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943128

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  • 聡美の発作を止められのは、幼馴染みのひろの、背中をさすってくれる手だけだった。
    だが、大学生になった頃から、2人の関係に変化が起こりはじめ…。
    表題作ほか全3篇を通して、失われていく命への慈しみと喪失の不安、そして、哀しみの中で見つけた希望の光が描かれる。世界の片隅で慎ましく生きる控えめな主人公たちが、“この星でひとつきりの組み合わせ”に辿り着くまでの、もどかしいほどに優しい愛の物語。



    温かいけど、せつない。
    せつなくて、でも温かい。

    別にどっちでもいいけど、市川拓司さんのつむぐ物語はどれも優しい。

    途中でどんな困難があろうとも、最後はどう転んだってハッピーエンドになるんだろうなと確信できる。
    まるで無垢な赤ん坊のようなに、愛らしくてちいさくてはかない登場人物たちが出てくるものだから、そうでなくては正直、安心して物語を楽しめない。

    「市川拓司の物語はどれも同じ」という否定的な意見を見かけたこもあるけれど、でもそれは仕方のないことだと僕は思っている。
    だって、市川拓司さんにとって物語を書くってことはたぶんご自身の胸のうちにあるキラキラ輝く何かを少しずつ削って、その欠片を撒いているようなものなんじゃないかと想像しているから。

    かけがえのない、他に代わりは絶対にいないと言える相手。
    もう恋愛感情すらも超えたような――絶対的なパートナー。
    そんなパートナーに出会い、一時の別れを経験し、それでもまた引かれ合い、結びつく。
    ここに収録されている三篇はいずれもそんな物語。

    僕は中編の「透明な軌道」がとても好き。
    ずいぶんと年上の男性に惹かれ、結婚し、その男性が亡くなると、その息子に乗り換える……と書いてしまうと身も蓋もない。
    概略としてはそういうことだが、もちろん市川拓司さんがそんな物語を書くはずもない。
    どれだけ優しくて、温かくて、せつないか。
    これはもう読んでいただくしかないと思います。

    ぜひ。

  • 単行本で読了済の再読です。

  • 「2013年 POPコンテスト」

    所蔵なし

  • 恋愛諸説の短編集なんだけど、個人的にはあまり感情移入できずに終了です。恋愛寫眞の方がいいな

  • 全部で3作品を集めた1冊。
    どれも相変わらず「社会で生きていくにはやさしすぎる」男性が登場人物。

    タイトル作は幼馴染の「ぼくの手」だけが彼女の特殊な病気の発作を止められるという話だったけれど、直に肩甲骨付近の肌に触れないとダメ(したがって胸が見える)とか変にあざといエロ要素が生理的にダメだった。

    『透明は軌道』は、父親と性的関係にあった女性が今度はその息子のヨメになるお話で、きれいに書いてあるけれど実際そんな女性には共感できないし、

    『黄昏の谷』も同じようなパターンで、最後に時空が特殊な谷で再会というのが突然だし、なんだか新興宗教のようで受け入れがたい。

    全体的に文章はキレイなのに内容が妙に性的で、それが中学男子の妄想のようなあざとさがあって嫌悪感を感じてしまう。

    繊細な心を持つ男性と病気を持つ女性がとても狭い世界で愛し合うパターンばかり。
    たいていがハタチ前後で妊娠など、世間となじめないのか、そもそもなじむ気がないのかわからない話でした。

  • こんな愛の形もあるんだなと。
    ただ、少し不思議な感じで自分はついて行けないところが少しありました。

  • 短編集。
    どれも市川拓司らしかった。
    ただ、『いま、会いにゆきます』ができすぎてたのかと思うくらい、市川拓司の世界観は自分向きではない。

  • この本もBUMPを感じさせました
    (すいません BUMPの大ファンなもので、、)

    途中に藤原さんみたいな人がでてきたり、、

    最後のお話はまさにゼロにぴったりだなと思いました

    どこか切なさ漂う恋のお話素敵でした

  • キューン!

  • 市川さんらしい話だけど、何となくパターンが読めてしまう。

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著者プロフィール

市川拓司(いちかわたくじ)。1962年東京都生まれ。2002年「Separation」でデビュー。2作目の「いま、会いにゆきます」(2003)は映画化され、100万部を突破。 『恋愛寫眞 もうひとつの物語』(2003年5月30日 小学館) 『ただ、君を愛してる』として映画化。
『そのときは彼によろしく』(小学館) 同名にて映画化。
『『弘海-息子が海に還る朝』(2005年 朝日新聞社)
『世界中が雨だったら』(2005年6月29日 新潮社) 『ぼくの手はきみのために』(2007年2月 角川書店)
『ぼくらは夜にしか会わなかった』 』(2011年10月 祥伝社)
『ねえ、委員長』』(2012年3月 幻冬舎)

「2012年 『吸涙鬼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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